チワワの小太郎
 
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●チワワの小太郎★病気になるとささみがもらえる [2003年08月08日(金)]

小太郎(11ヶ月♂)は命令以外の人間の言葉も理解するようになってきた。いろいろ試した結果、「さんぽ」「ごはん」「おやつ」はほぼ完璧に理解しているらしい。散歩に行く時にもエサをあげるときにも「散歩行く?」「ごはん食べる?」「おやつ欲しい?」なんて話し掛けているせいだ。

小太郎はこの三つとも大好きなので、この単語を聞くと寝ていても飛び起きて目をキラキラさせて「はやく、はやく」と足踏みする。ワンワン吠えて騒ぐということはないので、この単語を覚えたからと言って害はない。目がキラキラするのがカワイイので、なんでもないときに「ごはん?」なんて言って喜ばせるという可哀想なことをして遊んでしまう。「ごはん」は人間のごはんのときも家族で「ごはんまだぁ?」なんて言っているのだけど、これはシチュエーションによって自分のごはんと家族のごはんは違うということを理解しているらしくて、人間のごはんのときにはあまり騒がない。小太郎のほうが先にごはんを食べてしまうからということもあるけど(人間のごはんのときには小太郎はお腹一杯)。

ところで、今年は長梅雨で、じめじめした日が続いていた。そんなある日、小太郎に大事件が起こった。

私のヒザの上に乗って、犬用のガムを噛んでいたのだけど、タコヤキよりちょっと小さいくらいの大きさのガムの固まりを、ゴクッと飲み込んでしまったのだ。飲んだ小太郎もびっくり。私もびっくり。「だいじょうぶ?」と聞いてみるけど、犬なので答えはない。ちょっと涙目だけど、喉につまってるとかそういう感じではない。そのあとも普通に見えたので、ガムはお腹で消化されるかもと思って、そのままにしていた。

数時間後、小太郎の夕御飯の時間。いつもなら走ってやってくるのに、その日は父のところから離れようとしない。ダッコして、餌のところまで連れて来ても、一向に食べない。数粒手に乗せて、小太郎の鼻先に持って行くとそれは食べた。だけど、餌のお皿からは食べない。それどころか、また父のところに戻って行ってしまう。もしや、さっきガムを飲み込んだことと関係があるのかも。父も、さっきから小太郎が小刻みに震えていると言っているし、ちょっとおかしい。うんちは普通なのだけど、ちょっと血が混じったような粘液が出ている。幸い、行き着けの動物病院はまだやっている時間だったので、急いで連れて行った。

検便の結果は異常なしで、血の粘液も心配するようなものではないとのこと。ガムを飲み込んだことについては、もし、詰まってしまっているのなら、吐くらしいので、これも詰まっているということはないみたい。獣医さんがお腹を触ってみると、キュッっとお尻がひきしまる。これはそうとうお腹がいたいということらしい。ガムの所為かどうかはわからない。気候も暑くなったり寒くなったりしているときだったので、その所為もあるかもとのこと。チワワは小さいので、気温の変化に弱いらしい。

結局、痛み止めの注射(2本!)を打ってもらい、今日はおかゆやささみなどの消化のよいものを食べさせることに。おかゆはいいのだけど、うちの両親は鶏肉を食べないので、ささみがない。帰りがけに小太郎の為だけにささみを買って帰った。高級食材なのだ。

痛み止めが効いて来た頃に、小太郎にささみと御飯を煮ておじやにしたものをあげてみると、あっという間に食べてしまった。これで一安心。次の日の朝も同じメニュー。食欲はいつも通りみたい。でもまだちょっと元気がない。

いつものフードと違うのでうんちの色も違う。なんだか二色で二層になっている。どこがささみでどこがガムなのかわからないけど、どうやらガムもちゃんとお腹の中で溶けたみたい。

二日目の夕方にもう一度動物病院に連れて行った。まだちょっとお腹が痛そうなので、また注射(また2本)。2本目の注射は相当痛いらしい。昨日は全然鳴かなかったのに、今日は悲鳴をあげていた。それだけ元気になったということかな。飲み薬をもらって帰る。

しばらくささみおじやを食べさせて、それからいつものフードにささみを混ぜてあげ、数日後にはすっかり元通りになった。小太郎はまた元気になって走り回っている。よかったよかった。

今回わかったのは、小太郎はささみが大好きだということと、ガムもたまには飲み込んじゃうこともあるから気をつけなきゃね、ということだった。ガムは小さくなったのをよく口にくわえているから、今後はそれは取り上げてしまうことになった(取り上げるときにはかなりの抵抗を覚悟しなければならない)。ささみは小太郎が大好きなのはわかったけれど、うちの食卓にあがることは今後もないので、おこぼれにありつけることもないのだった。病気になったときにはまた買ってあげよう。

結局、なんの病気なのかわからなかった。人間で言えば急性胃炎みたいなのかなぁ。下痢もしなかったし。やっぱりガムがいけなかったのかも。犬も人間の子供も同じで、自分では症状をうまく言えないから、様子を見て調子が悪いのを周囲が気付いてあげないといけない。そして、一旦病気になると、家族中が心配するし、大騒ぎになる。小太郎は犬だけど、やっぱり家族の一員なんだなぁと再確認したのだった。

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