□□□□□□□□□□□  茜色通信 Vol.0103   □□□□□□□□□□□ 2007/12/24 Mon.---Since2000/01/26  前号の発行部数174 =>>登録・解除・変更・バックナンバーはこちらから http://akaneiro.com/common/f/akaneiro.htm  「茜色通信」の読者登録をしていただきありがとうございます。  私のサイトの更新情報と日記(日々のほのぼの)のダイジェスト版を  お届けします。                  ◇ ◇ ◇  クリスマスです。年の瀬です。今年一年もあっという間でした。来年  もあっという間なのでしょうか。一生もあっという間。できることを  できるだけ。コツコツとがんばろうと思います。   ◎本のブログ「てくまくぶっく」 ---最近読んだ本・買った本・気になる本--- http://chokora.livedoor.biz/   ◎毎日更新中! チワワの小太郎のこと、料理のこと、本のことetc... 「へにょへにょ日記」 http://plaza.rakuten.co.jp/fuwafura/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ _/Contents_/ ──────────────────────────────────── -- 今日のほのぼの -- ●見事に騙された◆『葉桜の季節に君を想うということ』 [2007/10/06(土)] ●少ない専門医◆『抗癌剤 知らずに亡くなる年間30万人』[2007/10/07(日)] ●副作用のない抗がん剤治療◆『間違いだらけの抗がん剤治療』                            [2007/10/08(月)] ●体にやさしい抗がん剤治療◆『決定版 がん休眠療法』 [2007/10/10(水)] ●笑えて泣ける◆『パニクリさんとかぼす君』 [2007/10/11(木)] ●原爆の被害は終わらない◆『夕凪の街 桜の国』 [2007/10/14(日)] ●どこかピュアな感じ◆『オートフィクション』 [2007/10/19(金)] ●妄想かもしれない◆『アミービック』 [2007/11/01(木)] ●レトロな味わい◆『ウェストサイド物語』劇団四季 [2007/11/05(月)] ●パンダ大好き◆『パンダ通』 [2007/11/07(水)] ●たしかに「上手い」けど◆『陰日向に咲く』 [2007/11/08(木)] ●「悪の軍団」も辛いのだ◆『「世界征服」は可能か?』 [2007/11/12(月)] --サイト更新情報-- ★茜音 【ギャラリーと日記】 ★ぱんだ雑貨店 【壁紙とWEB素材】 ★チワワの小太郎 【癒し犬の写真と壁紙】 ★ちょこらサーチ 【ショップ検索&ランキング】 ──────────────────────────────────── ※記事中の書名の下にあるURLは、「日々のほのぼの」の該当ページのURLです。  該当ページにはAmazonの詳細ページへのリンクがあります。Amazonの詳細ペ  ージではその本の値段、サイズ、出版年、書評などを見られます。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━             ◆ 今日のほのぼの ◆ ──────────────────────────────────── (日記もどき『日々のほのぼの』ダイジェスト版) 『日々のほのぼの』はこちら http://akaneiro.com/akane/f/honobono.htm ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●見事に騙された◆『葉桜の季節に君を想うということ』 [2007/10/06(土)] ──────────────────────────────────── 『葉桜の季節に君を想うということ』歌野 晶午/著(文春文庫/文藝春秋) ISBN:9784167733018 / ASIN:4167733013 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=159 ──────────────────────────────────── 2001年版このミス(「このミステリーがすごい!」)第1位。数々の書評でも 大絶賛だった。気になっていたものの、当時はハードカバーだったので買うの をためらっていた。半分忘れていたのだけど、店頭で文庫の新刊として並んで いたので買ってみた。 いやはや。やられた。 うんうん、確かに面白いよ。と最初から一気に読み進めていたら、終盤で衝撃 の事実が判明。うぉー。このミス1位の理由はこれかぁ。と思わず叫びたくな ってしまった。 いったい、どこからどう騙されていたのだ。 読了後に再度冒頭からぱらぱらと斜め読みしてみたら、明かに意図的に騙す仕 掛けがあちこちに…。確信犯か(そりゃそうだろう)。それにしても巧妙に、 よくできた仕掛け。はぁ。もう言葉もでませんよ。 この衝撃は映像化は難しい。小説ならでは。 しかし、この仕掛け抜きでもストーリーは面白いので、映像化もしてもらいた いなぁ。悪徳催眠商法会社の悪事やヤクザの虐殺事件の真相をあばくトラちゃ んの活躍はそれだけで痛快。真相を知ればますますトラちゃんのハッスルぶり に頭が下がるのだった。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●少ない専門医◆『抗癌剤 知らずに亡くなる年間30万人』[2007/10/07(日)] ──────────────────────────────────── 『抗癌剤―知らずに亡くなる年間30万人』平岩 正樹/著(祥伝社新書/祥伝社) ISBN:9784396110017 / ASIN:4396110014 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=160 ──────────────────────────────────── 抗癌剤治療は日々進歩しているようだ。固形癌に効かないとか、大腸癌に効か ないというのは過去の話で、今はいろいろな種類の抗癌剤が開発されていて、 大腸癌に効く抗癌剤というのもちゃんとあるらしい。 しかし、抗癌剤の専門医というのは少なく、それぞれの患者、それぞれの癌に あった抗癌剤を副作用を最小限に抑えて適切に使うことができる抗癌剤の専門 医というのは少ないようだ。 そのため、未だに副作用に苦しみ、しかも治療効果があまりないという場合も 多々あるのだろう。 闇雲に抗癌剤を拒否するのは逆に命を縮める結果になる可能性もあるというこ とは分かったが、その医師が適切に抗癌剤治療を進めてくれる医師かどうか患 者として判断するのは難しい。 この本では、様々な症例が紹介されていて、いかに抗癌剤がよく効くかという ことが書かれている。たしかに、この通りならば延命効果もあり、副作用も考 えていたような悲惨な状態ではないようだ。 しかし、ハードな治療という印象はぬぐえない。 ひとつの抗癌剤が効かなくなったら別の抗癌剤。それもだめになったらまた別 の抗癌剤というように次々とたすきを繋げてゆけば延命できるという。 しかし、患者側からしてみれば、今使っている抗癌剤がいつ効かなくなるかと どきどきしながら日々を過ごし、少ないとはいえ副作用にも耐えながら生活せ ねばならない。 生きる意欲が高く、能動的な人ならば、こういう治療法は向いているのかもし れないけれど、もう少しのんびりした性格の人は耐えられないのではないかと 思った。 結果的に、この本の著者の平岩医師のもとに残って治療を続けている人の症例 が載っているわけで、その人たちは確かに延命効果が高かったのだろうけれど、 この治療法について行けない患者さんたちのデータはない。 そして、治療の経過と効果はわかるのだけど、患者さん側の話はまったくない のでどのような生活を送っているのかはよく分からない。著者によれば、普通 に仕事を続けて日常生活を送っているとは書いてあるのだけど、やはり病気の 前とあとでは違うことも多いだろう。 抗癌剤治療の現状や問題点はよくわかったが、なんとなく、患者さんの精神面 とかソフトな部分を思いやる気持ちがあまり感じられない本だった。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●副作用のない抗がん剤治療◆『間違いだらけの抗がん剤治療』                            [2007/10/08(月)] ──────────────────────────────────── 『間違いだらけの抗ガン剤治療―極少量の抗ガン剤と免疫力で長生きできる。』 梅澤 充/著(ベスト新書/ベストセラーズ) ISBN:9784584121061 / ASIN:4584121060 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=161 ──────────────────────────────────── 強い副作用で苦しみぬいた末に死んでゆくというイメージのある抗ガン剤治療。 その治療法のどこが間違いでどこが正しいのか。 著者の梅澤医師は少量の抗ガン剤による治療を独自に行っている。副作用はほ とんどなく、入院する必要もなく通院での注射や点滴による治療。日常生活も 普通に続けられる患者にやさしい治療法だ。しかも、延命効果も高い。 しかしまだそのデータが少なかったり、なぜ延命効果が高くなるのかという理 由がよく分からない部分もあるらしい。 将来的にはこのような治療法が大病院でも受けられるようになるといいと思う のだけど、それはまだ先のようだ。 現在の抗ガン剤治療では腫瘍の縮小イコール延命という考え方のようだけど、 強い抗ガン剤治療で、体力や免疫力を落としてしまっては、縮小した腫瘍が治 療後に瞬く間に大きくなってしまう。 少量の抗ガン剤治療で、腫瘍は小さくならずとも増大しないようにコントロー ルすることができるらしい。うまく共存できれば、最期までその人らしい生き 方をすることができるだろう。自分が癌になったら、こういう治療を受けたい と思った。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●体にやさしい抗がん剤治療◆『決定版 がん休眠療法』 [2007/10/10(水)] ──────────────────────────────────── 『決定版 がん休眠療法―個人差重視の抗がん剤治療革命』 高橋 豊/著(講談社プラスアルファ新書/講談社)) ISBN:9784062723664 / ASIN:4062723662 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=162 ──────────────────────────────────── 代替療法の一種かと思ったら、正統派のがん治療本だった。癌も殺すけど、正 常な細胞まで殺してしまう抗がん剤。薬でもあり、猛毒でもある。その治療法 に異を唱える医療者も多い。そして、激しい治療に拒否反応を示して効果のは っきりしない代替療法や民間療法に走る患者もまた多い。 今の抗がん剤治療に問題があるのは確か。だが、医学の発達は日進月歩。新し い抗がん剤が次々に開発、承認され、いままでは治療が難しいとされていた癌 にも治療の道が開けたことも事実。やみくもに抗がん剤を拒否していては、助 かるものも助からない場合があるようだ。 しかし、素人には、拒否すべき治療と、受けるべき治療の見極めは難しい。や はり全国の医療施設で同等の質の高い抗がん剤治療が受けられるようになるの が理想だ。それにはまだ数年の時間がかかりそう。 休眠療法というのは、抗がん剤を使った治療法ではあるのだけど、癌の完治や 縮小を目指すのではなく、大きくならないことを目指す。もちろん、治療の結 果、癌が縮小すれば言うことはないのだけど、従来よりも少ない抗がん剤で、 がんの増大をくいとめてうまく共存することができれば、副作用に苦しむこと なく日常生活が送れるのだ。 例えば、最近は種類も増えてきているという経口抗がん剤や、週に一度の点滴 など、入院しないでも少量の抗ガン剤を継続して投与することで癌の増大を食 い止めることができる場合があるらしい。 また、ある種類の抗がん剤が効かなくなっても別の種類の抗がん剤を投与、そ してそれが効かなくなったらまた別の種類…と続けていくことで余命を伸ばす ことも可能だそうだ。そのためには、使える抗がん剤の種類が増えることが重 要だそう。まだ認可が下りていない薬も多いので、そういうものも使えるよう になると選択肢が広がるらしい。 抗がん剤の投与量というのは、現在の一般的な医療機関では、人間の耐えうる 最大の量をどの人にも投与するらしい。しかし、抗がん剤はアルコールと一緒 で、その分解能力には個人差がある。だから副作用の出方も人によって違う。 それを無視していきなり多量の抗がん剤を投与してしまうから、ときには激し い副作用で命を落とす人まで出てくるのだ。 個人差を無視して投与するやり方がいままでの主流だったということ自体が信 じられないのだけど、それが現実らしい。この本では、個人にあった量の抗が ん剤を投与することが大前提になっている。 しかし、休眠療法的な治療をしている病院や医師はまだ限られているようで、 全国どこでもこのような治療が受けられるわけではないらしい。医師にお願い してもやってくれない場合もあるようだ。 私の感じでは、今後はこういう「体にやさしい」抗がん剤治療が主流になって いくような気がするのだが、今はまだ、患者側がそういう治療をしている医師 を捜して治療を受けなければいけない状況。どこの医療機関でも受けられる平 均的な治療法となるのはまだ先のようだ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●笑えて泣ける◆『パニクリさんとかぼす君』 [2007/10/11(木)] ──────────────────────────────────── 『パニクリさんとかぼす君―マイセラピー犬・かぼす君と癒しの日々』 ワヤン浜野/著(集英社)ISBN:9784087813814 / ASIN:4087813819 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=163 ──────────────────────────────────── パニクリさんこと、ワヤンママは世界を飛び回る音楽プロデューサー。ところ が、ある日、パニック症候群という病がパニクリさんを襲った。一転、引きこ もり生活になってしまったパニクリさん。 そんなパニクリさんを救うために一頭のボストンテリアがやってくる。その名 もかぼす君。パニクリさんを癒してあげたいかぼす君なのだけど、さまざまな 試練に自分がパニクってしまう毎日。 もともとは人気ブログ。本では写真に吹き出しがついてコミックのようになっ ている。 外出できなかったパニクリさんが、かぼす君と初めてのお散歩に挑戦するのだ けど、かぼす君は恐怖のあまり歩けない。そして、毎日少しずつ遠くまで行け るようになって、ついに目標だった橋の向こうまで行くのだ。そこにはたくさ んのお友達が待っていた。 我が家にチワワの小太郎がやってきたのも、私の病気が理由。小太郎の存在に どんなに救われ、癒されたことか。パニクリさんとかぼす君の関係も、どんな に強い絆で結ばれているかもよくわかるのだった。そして笑いながらもなぜか 涙がでてきてしまう。 小さなワンコでも、家族にとってはとっても大きな存在なのだった。 ボストンテリアかぼす君のパニクリ オフィシャル サイト http://web.mac.com/wayann/Boston_Terrier_Kabosu-kun_Panicri_official_site/TOP_PAGE.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●原爆の被害は終わらない◆『夕凪の街 桜の国』 [2007/10/14(日)] ──────────────────────────────────── 『夕凪の街桜の国』こうの 史代/著(双葉社) ISBN:9784575297447 / ASIN:4575297445 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=164 ──────────────────────────────────── 薄いコミック本なのだけど、映画化されたり、世界各国で出版されたりと大き な話題になっている。 原爆投下から10年。ヒロシマで生き残った人々は心になにか後ろめたいものを 抱えながら毎日を過ごしている。悲惨な死に方をした人々がいるというのに、 自分だけ幸せなってもいいのだろうか…。 しかし、そんな思いを乗り越えて愛する人と巡り会い幸せを見つけられたかに 思えた皆美も原爆症で命を落としてしまう。10年経ってもまだ人を殺し続ける 兵器。  十年経ったけど  原爆を落とした人はわたしを見て  「やった!またひとり殺せた」  とちゃんと思うてくれとる?   死んでゆく皆美のこの台詞に涙が止まらなかった。 そして、現代。被爆者やその子どもたちへの差別。終わらぬ原爆の悲劇。淡々 とした物語の中に、とても大きなメッセージが込められているのだった。 あの戦争の記憶が人々の中から薄れていく昨今、私たちが責任を持って語り継 いでいかなければならないのだと改めて考えさせられた。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●どこかピュアな感じ◆『オートフィクション』 [2007/10/19(金)] ──────────────────────────────────── 『オートフィクション』金原 ひとみ/著(集英社) ISBN:9784087753646 / ASIN:4087753646 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=165 ──────────────────────────────────── 「オートフィクション」とは自伝的小説とも違う、読んでいる人に自伝かも、 と思わせるような小説…? と、そんな説明が作中にあった。でもそんなこと はどうでもよい。 最初に登場する語り手の女性は結婚一年目。夫と一緒に海外旅行から帰る飛行 機の中から物語が始まる。物書きを生業としているらしいその女性は、編集者 から「オートフィクション」の執筆を依頼される。 そして、どうやら話はさかのぼり、語り手の女性の年齢はどんどん若くなって ゆく。同じ人物なのだろうけれど、それも、どうでもいいような気がした。 どこからが「オートフィクション」なのか。どうでもいいのだけど。 どうでもいいのだけど、金原ひとみの作品は妙に心に残って、好きなのだ。文 章のリズムが心地良いのかも。 ゆがんでいて、ひずんでいるんだけど、どこかピュアな感じ。社会とはうまく やっていけないのだけど、それはそのピュアな部分ゆえというか。生き方がシ ンプルなのかもしれない そう、人間とも社会ともうまくやっていけなくて、どこか逸脱してしまう人た ちに共感というか、なにかちょっと憧れる。 きっと、社会でうまくやっている人たちというのは、金原作品に登場する女性 たちが持っているピュアな部分というのを捨ててしまっているのだ。そんな気 すらしてくる。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●妄想かもしれない◆『アミービック』 [2007/11/01(木)] ──────────────────────────────────── 『AMEBIC』金原 ひとみ/著(集英社)ISBN:9784087747690 / ASIN:4087747697 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=166 ──────────────────────────────────── いきなり訳の分からない文章からはじまって面食らったけれど…、結局最後ま でこんな調子だった。でも読んじゃった。 ほとんどサプリメントとアルコールと水だけで生きている女性。ときどき訪ね てくる編集者。兼、彼氏。そして彼の婚約者。職業はパティシエ。 タクシーの運転手を相手に婚約者のフリをしてみる。パティシエのフリをして みる。自宅でお菓子を作ってみる。 とてもとても病んでいる。そして、最後に種明かし、らしきものがあるのだけ ど、真相はよくわからないままだった。あれがこうで、それがああで、あれ? これはこうだった? なにが本当で、なにが妄想なの。彼女はいったい何者だ ったの。彼はいつからそこにいたの。あの床の赤い染みは…。 すべてが彼女の妄想だったのかもしれない。これって夢落ち? それでも全然 構わないけれど。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●レトロな味わい◆『ウェストサイド物語』劇団四季 [2007/11/05(月)] ──────────────────────────────────── 『ウェストサイド物語』劇団四季 四季劇場秋 演出・振付:ジェローム・ロ ビンス 音楽:レナード・バーンスタイン 作詞:スティーブン・ソンドハイ ム 台本:アサー・ロレンツ 出演:松島勇気、鈴木涼太、笠松はる、団こと 葉、加藤敬二、横山清崇、柴田桃子、緒方愛香、松野公昭、荒木勝、青羽剛ほ か ──────────────────────────────────── 劇団四季の『ウェストサイド物語』を観てきた。四季版はオリジナルを忠実に 再現しているらしい。映画も観たことがないので、ストーリーも含め、この有 名な作品がいったいどんなものなのかという興味津々で観に行ったのだった。 冒頭の抗争シーンから、ダンス。喧嘩のシーンが振付になっているのね。面白 い。 元ネタはシェークスピアの「ロミオとジュリエット」だというのは知っていた ので、大筋はわかるのだけど、細かいところは知らなかったので、はぁ、こう いう話なのかぁと思いながら観ていた。 ダンスパーティーで二人がひとめで恋に落ちる。おいおい。 そしてあっという間にラブラブバカップルに変身。ミュージカルといえばバカ ップルよね。うんうん。 それにしても一晩で結婚まで行くのか。思いこみが激しいにも程がある。しか し、それがミュージカル! そしてなんだかんだで行き違いがあって、人が死んだりして最後にカップルの 男性のほう、トニーが死に、女性のマリアは生き残るのだった。女は強いね。 結末は「ロミオとジュリエット」とはちょっと違う。そこが現代風。 現代って言っても、この話の舞台になった頃の時代はもうかなり昔。ギャング 団の抗争も人種的なものが絡んでいるし、ののしり合いの台詞もかなりぎりぎ り。そういう社会的な背景ってのは日本人だし、現代だし、よく分からない部 分もあるのだけど、あの時代の雰囲気っていうのは伝わってきて、衣装だとか 振付だとか音楽だとか、なんとなくレトロな感じが心地いい。 一定の年数を経て、ファッションの流行は繰り返すというけれど、古さを超え て、新鮮な味わいがある作品に感じられたのだった。 劇団四季 http://www.shiki.gr.jp/ ウェストサイド物語 http://www.shiki.gr.jp/applause/wss/index.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●パンダ大好き◆『パンダ通』 [2007/11/07(水)] ──────────────────────────────────── 『パンダ通』黒柳 徹子、岩合 光昭/著(朝日新書/朝日新聞社) ISBN:9784022731739 / ASIN:4022731737 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=168 ──────────────────────────────────── 岩合光昭さんの写真が好きで、パンダも好き。なのに、岩合さんの撮ったパン ダはあまり好きじゃない。その理由が、この本を読んで分かった。岩合さんは、 パンダを野生動物として撮影しているのだ。私はパンダの人間っぽいところが 好きで、パンダを擬人化したような写真が大好き。岩合さんのパンダはなんだ かとても動物っぽい。たぶん、それがパンダの本当の姿なんだと思うのだけど、 やっぱり私はぬいぐるみっぽいパンダの写真に惹かれてしまうのだった。 それはともかく、この本、パンダ好きにはたまらない。黒柳徹子さんが、パン ダが日本にやってくる前からパンダの研究をしているとは知らなかった。そん な元祖・パンダ博士と、世界で初めて野生のパンダの撮影に成功した岩合さん とのパンダ通対談。へぇ、ほぉ…と思わずうなってしまうパンダ情報がいっぱ い。 この本を読めば、お二人ほどのパンダ通にはなれなくとも、プチパンダ通くら いにはなれそう。 岩合さんのパンダ写真も満載で、大満足だった。やっぱり岩合さんのパンダも いいな。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●たしかに「上手い」けど◆『陰日向に咲く』 [2007/11/08(木)] ──────────────────────────────────── 『陰日向に咲く』劇団ひとり/著(幻冬舎) ISBN:9784344011021 / ASIN:4344011023 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=169 ──────────────────────────────────── 前評判がとてもよいので期待して読んだ。評判通り、面白かったには面白かっ たのだけど、やはり、「芸能人にしては」「初めてにしては」という言葉が最 初につく。 短編同士がそれぞれ独立しているのだけど、それぞれの登場人物が他の作品に 登場したりして全体としてひとつの物語にもなっている。そういうところが 「上手い」。 しかし途中で、どこかで読んだようなネタが…。たまたま最近読んだベストセ ラー小説と同じネタ。わからなければそれはそれでよかったのだけど、この前 読んだばっかりだし。同じ本、読んでそこから着想したんだろうなぁというの がわかってしまった。 著者の本業はお笑い芸人。小説家を目指しているわけではないのだろうから、 これでいいのだ。映画化もされるらしい。どうせならテレビドラマにもなれば いいのに。小説単体としての完成度というよりも、劇団ひとりというアーティ スト(?)の作品のうちのひとつとしてとらえたらいいのだと思う。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●「悪の軍団」も辛いのだ◆『「世界征服」は可能か?』 [2007/11/12(月)] ──────────────────────────────────── 『「世界征服」は可能か?』岡田 斗司夫/著(ちくまプリマー新書/筑摩書房) ISBN:9784480687623 / ASIN:4480687629 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=170 ──────────────────────────────────── 世界を征服するためのマニュアル本。アニメや特撮ヒーローものなどに登場す る「悪の軍団」を検証し、世界征服を実現するためにはどうしたらいいのかを 真剣に考える。 ある程度、アニメやヒーローものの知識があるとより楽しめる。というか、知 らないと面白くないかも。 世界を征服するためにはその目的、手段、征服後のビジョンまでを思い描いて 計画的に進めなければならない。仲間を集め、秘密基地を作り、武器を準備し、 スパイを送り込み、周到に根回しをする。立ち向かってくる正義のヒーローた ちとも戦わなければならないのだが、ヒーローよりも実は警察や軍隊のほうが 手強い敵だったりする。仲間集めや基地作りには多額の費用がかかるので資金 集めもしなければならない。 銀行強盗など悪事を働いて資金を集めるという方法もあるけれど、これはリス クが高い。隠れ蓑の会社などを作ってまっとうに稼ぐのが一番。しかしまっと うな経済活動で資金を集められたら、それを征服になんて使わずに堂々と贅沢 三昧の生活ができたりするのだった。 「悪の軍団」のジレンマである。「悪の軍団」はなぜそこまでして「世界征服」 をしたいのか。ナゾに包まれたその実態に光を当てる画期的な本である。 歴史上の人物や実在する国の元首なども例に挙げて解説してあって面白い。単 なるオタク本と侮るなかれ。 ──────────────────────────────────── (茜音「日々のほのぼの」より) http://akaneiro.com/akane/f/honobono.htm ・・・・・・─・─・─・──・──・──→この続きも日々更新中です。 日記ブログ「へにょへにょ日記」は毎日更新中。。。 http://plaza.rakuten.co.jp/fuwafura/ ──────────────────────────────────── ==PR================================================================== ■今話題の本&売れてる本!  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ オンライン書店ビーケーワンなら1,500円以上で国内送料無料です!  http://af1.mag2.com/m/af/0000124224/001/s00000004777002/032 ========================================================================  ==PR==================================================================  ★┃今┃週┃の┃ベ┃ス┃ト┃セ┃ラ┃ー┃★┃  ━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛ 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