□□□□□□□□□□□  茜色通信 Vol.0094   □□□□□□□□□□□ 2006/12/13 Wed.---Since2000/01/26  前号の発行部数185 =>>登録・解除・変更・バックナンバーはこちらから http://akane.pos.to/common/f/akaneiro.htm  「茜色通信」の読者登録をしていただきありがとうございます。  私のサイトの更新情報と日記(日々のほのぼの)のダイジェスト版を  お届けします。                  ◇ ◇ ◇  色彩検定1級2次試験の勉強中です。二週間前に受けたカラーコー  ディネーター検定はかなり実務的な内容でしたが、色彩検定の最終試  験は色パズルみたいな感じです。実務に役に立つのか疑問。でも仕事  上の必要に迫られて受験する方もいるらしいので、なにか役に立つの  でしょう。受験料がもったいないので一発合格めざしてがんばります。   ┏***━【チワワの小太郎が本に載りました!】━━━***━*┓ ┃                              ┃ ┃ 「手づくりでわんこと仲よく暮らそ!」           ┃ ┃  日本ヴォーグ社 ISBN:4529041794 \1260          ┃ ┃                              ┃ ┃  http://www.bk1.co.jp/product/2603676/p-akane01465/    ┃ ┃                              ┃ *━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━***┛   ◎本のブログ「てくまくぶっく」 ---最近読んだ本・買った本・気になる本--- http://chokora.livedoor.biz/   ◎毎日更新中! チワワの小太郎のこと、料理のこと、本のことetc... 「へにょへにょ日記」 http://plaza.rakuten.co.jp/fuwafura/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ _/Contents_/ ──────────────────────────────────── -- 今日のほのぼの -- ●もう一つの世界◆『ウェブ進化論』 [2006年09月17日(日)] ●独身女性の恐怖◆『老後がこわい』 [2006年09月18日(月)] ●多発性筋炎その後・魔法の鍼灸、怪しい漢方 [2006年09月19日(火)] ●輸出される子どもたち◆『赤ちゃんの値段』 [2006年09月20日(水)] ●ふぅん◆『重力ピエロ』 [2006年10月01日(日)] ●鍼灸にもいろいろあって◆『はり100本』 [2006年10月12日(木)] ●小粋なフレンチミュージカル◆『壁抜け男』劇団四季 [2006年10月18日(水)] ●特別養子と普通養子◆『その子を、ください。』 [2006年10月22日(日)] ●数学なのにミステリー◆『フェルマーの最終定理』 [2006年10月23日(月)] --サイト更新情報-- ★茜音 【ギャラリーと日記】 ★ぱんだ雑貨店 【壁紙とWEB素材】 ★チワワの小太郎 【癒し犬の写真と壁紙】 ★ちょこら 【オンラインショップのリンク集】 ★ちょこらサーチ 【ショップ検索&ランキング】 ★月の栞 【本の紹介】 ──────────────────────────────────── ※記事中の書名の下にあるURLは、オンライン書店bk1の書籍詳細ページの  URLです(特に断りのある場合を除きます)。 その本の内容、値段、大きさ  などの詳細情報のほか、bk1に投稿された書評なども読めます。   『オンライン書店 bk1』はこちら http://www.bk1.co.jp/p-akane01465/ ──────────────────────────────────── [PR] ■本だけじゃ物足りない。CD,DVD,ゲーム、PCソフト、電化製品などなど。 『Amazon.co.jp』はこちら  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/redirect?tag=akane-22&path=tg/browse/-/489986 ■いらなくなった本を Amazon.co.jp で売ることができます! 『Amazon.co.jp マーケットプレイスストア』 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/redirect?tag=akane-22&path=tg/browse/-/1058424 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━             ◆ 今日のほのぼの ◆ ──────────────────────────────────── (日記もどき『日々のほのぼの』ダイジェスト版) 『日々のほのぼの』はこちら http://akane.pos.to/akane/f/honobono.htm ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●もう一つの世界◆『ウェブ進化論』 [2006年09月17日(日)] ──────────────────────────────────── 『ウェブ進化論−本当の大変化はこれから始まる』 梅田望夫/著(ちくま新書/筑摩書房)ISBN:4480062858 http://www.bk1.co.jp/product/2641540/p-akane01465/ ──────────────────────────────────── 内容は簡単ではなくて、理解できてない部分も多いのだけど、いま、ウェブの 世界というのはこうなっているのか…というのはちょっと分かった。 googleはなにがそんなにすごいのか。今後、ウェブビジネスはどうなって行く のか。ウェブ上で繰り広げられる様々な試み。 ふむふむ、そんなすごいことになっているとは知らなかったよ。という世界。 しかし、私などはそれでも、毎日ブログを書いたりメールを使ったりネット ショップで買い物したりとウェブの世界に日常的に触れているからまだいい。 ウェブというものに接していない人には何がなにやらさっぱり分からないこと だろう。 使っている人と、使っていない人の隔たりは予想以上に大きい。まったく違う 世界を見ているのではないかと思えてくる。 ウェブが万能で、すべての人がウェブを利用したほうがいいとは思わないけれ ど、使う人とそうでない人の隔たりは今後も開いていってしまうのかどうか、 それは気になるところだ。単なる知識や趣味の問題ではなく、生活の質に差が 出てきてしまうかもしれない。 今だって、私はネットショップの利便性を十分に感じているけれど、これを使 っていない人というのは不便だろうなぁと思える。しかし、現実には使ってい ない人はそれがあたりまえだと思っているのだから、不便だなんて感じていな いのかもしれない。知ってしまうとやめられないけど、知らなければ知らない で暮らしていける。それがウェブの世界かもしれない。不思議な世界だ。 ウェブの世界ではいままでの常識では考えられないようなアイデアやビジネス が展開されている。そしてそのスピードはものすごく速い。国境や地理的な距 離感もない。世界中の全ての人が同じ土俵に立っている。 この本の副題にもなっているが、“これから大変化が始まる”というのも分か る気がする。 著者は長年に渡って、アメリカのシリコンバレーからブログで情報を発信して 来た人物。それだけに、人に情報を伝えるという技術にすぐれていて、文章も 構成もとても分かりやすい。確かに、内容は専門的で分からない部分もあるの だけど、文章としてはとても読みやすい。そこに感心した。もともとの能力も あるのだろうけれど、ウェブの世界で多くの人とやりとりして鍛えられたもの ではないかと思う。文章、言葉が著者によって慎重に、しかも適切に選択され ている印象を持った。それが、決して簡単な内容ではないこの本がベストセラ ーになった所以ではないかと思う。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●独身女性の恐怖◆『老後がこわい』 [2006年09月18日(月)] ──────────────────────────────────── 『老後がこわい』香山リカ/著(講談社現代新書/講談社)ISBN:4061498525 http://www.bk1.co.jp/product/2695548/p-akane01465/ ──────────────────────────────────── 一人暮らしの40代独身女性のお葬式の話から始まる導入部からしてすでに怖い。 部屋で亡くなっているのを発見したのは仕事関係の人で、家族ではない。お葬 式には子どもの姿がなく、厳かすぎる。喪主は親。なんだか他人事ではない。 衝撃的だったのは、一人暮らしの中年女性は賃貸物件を借りるのが大変という こと。そんなこと知らなかった。いくら仕事をバリバリしていても、貯金があ っても、一人暮らしというだけでハードルは高くなるらしい。なぜなのだぁ。 この本では、主に、著者が考える老後の恐怖(?)について語られている。つ まり、今、40代のシングル女性が年を取ったときに、どうなっているのか、ど うしたらよいのか、ということが切々と語られている。 と言っても、答えが用意されているわけではなく、問題提起。たとえば、お葬 式はどうしたらいいか、孤独に耐えるためには老後はグループで生活するのは どうか、お墓はどうしたらいいか、介護が必要になったら誰に頼むのか…など など。 そして、シングル女性の幸せとは何かと言うところまで話題は及ぶ。シングル の幸せ、家族がいることの幸せ、子どもがいることの幸せ、それぞれの生き方 によって違う。シングル女性にはシングル女性の幸せというものがある。それ を追い求めつつ、老後を過ごすことは可能なのか。今の制度ではもしかしたら、 シングルの高齢女性は生きにくいのではないか。具体的に問題点があげられて いる。 親が死に、同年代の友人が死に、子どもも夫もなく、孤独感を持ちながらも自 由を謳歌しつつ老後を過ごす。そういう生き方もあっていいと思う。だけど、 世間的にはそういう生き方はあまり肯定されていないのかもしれない。本人の 心は自由でも、住居の問題、医療の問題、世間体の問題などなど困難は多そう だ。 そういう老後を選択する人があってもいいと思うけど、私はやっぱり夫や子ど もがいたほうがいいなぁ。老後に突入する前にそういう家族を見つけられるだ ろうか…。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●多発性筋炎その後・魔法の鍼灸、怪しい漢方 [2006年09月19日(火)] ──────────────────────────────────── プレドニン(ステロイド剤・副腎皮質ホルモン)が11mg/日になって約1ヶ月。 今まではプレドニンの量が減って、二週間から三週間目くらいにひどい怠さが おそってきてその後回復というパターンだった。このときに、筋炎の再燃を疑 って何度か病院に行ったことがあるけれど、その度に検査結果は異常なく、い つも一安心していたのだった。 今回も、それを覚悟で様子を見ていた。薬を減らした二週間後に一度、診察に 行った。そのときは異常なし。その前に多少の怠さなどがあったので、今回は 少し早めに怠いのが来たのかな、とも思っていた。 病院いに行った後、徐々に怪しげな症状が。ちょっと筋肉が痛いっぽい。痛い、 というところまで行かず、ちょっと熱を持ってしびれるような感覚。その発生 場所が太ももの前側と二の腕で、これは筋炎の発生場所。 でも検査はしたばかりだし、いままでもこの部位に多少の症状があって、その 時に検査しても異常がなかったから、このまま様子見。 鍼灸は週二回。先生が熱を持っているところを探して、熱抜きをしてくれてい る。さわりながら、熱感がある場所をさぐるのだけど、私自身にすら、その正 確な場所はよくわからない。自分で、熱がある、と思っていた場所と違ったり する。治療のあとはちゃんと熱が抜けてるから不思議。魔法の手。 鍼灸治療を受けて、筋炎の症状が出てる場所は、熱を持っているというのがポ イントだとわかった。プレドニンの副作用で、太ももなどがむくんで痛みがあ ったのだけど、この場合は逆に冷えてるらしい。プレドニンは冷やす効果が高 い。つまり、どうやら炎症で発生した熱を冷やして症状を抑えているというこ とらしいのだ。 だから、鍼灸治療では、薬で冷やす代わりに、鍼で熱を抜く。これが効果があ るみたい。鍼灸治療がなかったら、とっくに再燃していたかもしれない。 最近、腰が痛くなったり、手首の関節周辺(関節ではない)が熱を持ってしび れるような感覚があったり、いままで筋炎の症状が出ていた場所とは違うとこ ろに違う症状がでる。これは、筋炎の症状ではないけれど、筋炎の代わりに出 てきた症状かもしれない。プレドニンが減って、それに対応するために、体が がんばっている。そのがんばりが、筋炎を押さえる代わりに他のところに症状 となって出てきているような感じ。 特に、手首は自分でも熱を持っている感じがよくわかる。この熱は鍼灸治療す ると「割と簡単に抜ける」と鍼灸の先生は言う。「抜ければ大丈夫」。確かに、 治療のあとは熱が引いている。 この数日、熱してるのか冷えてるのかわからないけど、筋炎の症状が出る部位 に痛みがあったりして、ちょっと危険信号な感じがあるのだけど、台風の所為 かもしれないので、じっと様子を見ているところ。 このごろ、台風が日本に近づいてくると怠さがおそってくる。いい天気なのに 怠い…と思っていると、台風接近中だったり。低気圧の所為なのか、湿気の所 為なのか。エアコンを除湿にして部屋の湿度を下げるとだいぶ違うので、湿気 の影響が強いような気がする。 相変わらず漢方薬は飲んでいるのだけど、漢方を飲んでいなかったときに12mg くらいまでは減らせていたので、飲んでいる今は10mgくらいまではいける、と 思っていた。ここで再燃したら、漢方の意味なし。。。高いのに。 効いてないんだったら飲むのやめたいなぁ。高いから。でもやめて調子悪くな ったら困るし。 いやいや。信ずる者は救われる。疑ってはいけないのだ。ここは、なんでも効 果があると信じるしかない。鍼灸も、素直な人ほどよく効くらしい。漢方も、 疑いながら飲むよりも、全面的に信じて飲んだ方がよく効くに違いない。 難病情報センター http://www.nanbyou.or.jp/ 多発性筋炎・皮膚筋炎 http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/067.htm ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●輸出される子どもたち◆『赤ちゃんの値段』 [2006年09月20日(水)] ──────────────────────────────────── 『赤ちゃんの値段』高倉正樹/著(講談社)ISBN:4062134845 http://www.bk1.co.jp/product/2688820/p-akane01465/ ──────────────────────────────────── 日本では、赤ちゃんの養子というのはあまり聞かない。子供が欲しくてもでき ない夫婦などで、養子をもらいたいという人もいると思うのだが、私などはそ ういう場合にどうすればいいのか、よくわからなかった。さまざまな事情で実 の親が育てることができなくなった子供を預かったり引き取ったりする里親制 度というのは聞いたことがあるのだけど、それは、赤ちゃんではなくある程度 大きくなった子供というイメージだった。たぶん、この制度は赤ちゃんにも適 用されるのだろうけど、あんまりそういうイメージはない。 この本を読んで、日本にも親が育てられずに赤ちゃんのうちに実の親と引き離 される子供が数多くいることがわかった。やっぱり、という思い。事情はいろ いろ。十代での妊娠、レイプによる妊娠、不倫の末の妊娠など。 問題は、そういう赤ちゃんがいったいどこへ行くのか、ということ。普通は、 児童福祉施設や乳児院に引き取られるのだろうけど、そういうところに引き取 られた子の多くはそのまま施設で育ち、養父母に引き取られることは稀なよう だ。日本では養子に対して厳しい風潮があって、施設から赤ちゃんを引き取っ て育てるというのはあまり一般的ではない。不妊治療などをしている夫婦も多 い上、少子化で親戚やきょうだいの子供を養子にもらうというのも難しい現状 があるのだから、制度を充実させて、社会に養子を容認するような雰囲気が生 まれれば施設で育てられる子供はもっと減るのではないかと思う。 ある程度大きくなってから施設に引き取られる子供は、育った環境などに影響 されて身体的、性格的な問題をかかえている子供も多そうで、引き取るのには 専門的な知識や相当の覚悟が必要だと思うのだけど、生まれて間もなく親の事 情で手放された赤ちゃんの場合はもう少しハードルが低くなって、引き取り手 の幅も広がるのではないかと思う。もちろん、引き取る上での覚悟、という意 味では赤ちゃんでも相当の覚悟は必要なのだけど。 この本が掲げている問題点は、日本の赤ちゃんが海外に養子に出されていると いうこと。それも、日本の制度の不備に問題があるようだ。日本人の赤ちゃん は親がドラッグなどに染まっていないので、健康で人気があるらしい。海外へ の養子斡旋業者というのがあって、養い親から多額の手数料を取っているらし い。届け出制なのだが、届け出のない団体も多く、届け出ている団体でもその 斡旋方法などに問題がありそうな団体もある。 海外に養子に出された赤ちゃんが、その後、どういう養育環境で育っているの か追跡調査をしていなかったり、そもそも追跡自体が困難だったり。臓器売買 や、人身売買の対象になっていないか、慎重に追跡調査すべきだと思うのだけ ど。 そもそも、日本政府は海外に養子に出される子供の数すら正確に把握していな い。いいかげん。少子化問題とセットで、もっと真剣にこの問題に取り組んだ ほうがいいじゃないかと思う。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●ふぅん◆『重力ピエロ』 [2006年10月01日(日)] ──────────────────────────────────── 『重力ピエロ』伊坂幸太郎/著(新潮文庫/新潮社)ISBN:4101250235 http://www.bk1.co.jp/product/2679664/p-akane01465/ ──────────────────────────────────── DNAを巡る謎解き。血のつながりを超えた兄弟の絆。過去の因縁。そんなキー ワードが思い浮かぶ作品。 「重力ピエロ」というタイトルはなんだか違和感があるけれど、作者なりの思 惑があるのだろうか。イマイチ、テーマがよくわからなかった。作品自体はそ れなりに面白かったのだけど、それほど熱く思い入れるような登場人物もなく、 ふぅんという感じ。 でも、伊坂作品は二作目だけど、登場人物たちのキャラ設定は面白いかも。現 実に、いそうでいないような。いたらいいなというような。しかも、嫌みがな くていい。殺人とか放火とか、犯罪が題材なのに、なんだか爽やかさが漂って いるのが不思議。その違和感が伊坂作品の魅力なのかな。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●鍼灸にもいろいろあって◆『はり100本』 [2006年10月12日(木)] ──────────────────────────────────── 『はり100本』竹村文近/著(新潮新書/新潮社)ISBN:4106101688 http://www.bk1.co.jp/product/2675113/p-akane01465/ ──────────────────────────────────── 一般的な鍼灸治療とは違う。なにしろ、30分で100本近くの鍼を打つらしい。 しかも、深く刺すから痛いらしい。鍼もほとんど特注らしい。しかもよく効く らしい。著名人の患者さんも多いらしい。 独自の治療法だけど、この方の治療にかける情熱と、真摯な姿勢は伝わってく る。患者さんのために全精力を使っている。そこにファンが多いのだろうな。 ひとくちに鍼灸といっても、ほんとうにいろいろあるのだと最近思う。なにが 一般的なのか、よくわからないのだけど、鍼灸に流派のようなものがあるのな ら、もっと体系的に整理して、治療を受けたい人が選べるようにしたらいいと 思う。鍼灸院は数多あるけれど、いったいどこのどんな先生がどういう治療法 をしているかというのはよくわからない。口コミや、ネットで調べるしかない のだ。 一概に、鍼灸は効くよ、と言っても、どこに言っても同じ治療が受けられると は限らない。先生によって、全然違う気がする。私は今の先生以外の治療は受 けたことはないのだけど、そんな気がする。 この本を読むと、太い鍼を深く刺すとか、血を抜くとか、なんだか怖いのだけ ど、私が行っている治療院はそんな治療はしない。だから怖くない。でも、こ の本を読んだ人は、「鍼治療ってやっぱり痛いのね」って思っちゃうかも。 こんな治療を実践している人がいるのか、と思いながら読んでいたら、けっこ う楽しめた。痛そうだから治療を受けたいとは思わなかったけど。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●小粋なフレンチミュージカル◆『壁抜け男』劇団四季 [2006年10月18日(水)] ──────────────────────────────────── 『壁抜け男』劇団四季 自由劇場 2006年9月9日-11月19日 音楽:ミシェル・ ルグラン 台本:ディディエ・ヴァン・コーヴェレール 原作:マルセル・エ イメ 出演:石丸幹二、坂本里咲、高井治、丹靖子、小林克人、寺田真美、荒 木勝、渋谷智也、佐和由梨、岩本潤子、井上隆司、有賀光一 ──────────────────────────────────── 以前、ビデオで見て以来、ずっと生で観たかった「壁抜け男」をついに観てき た。主演は石丸幹二。なんと言っても、娼婦で野菜売り役の丹靖子がいい。か わいらしい。 このミュージカルは曲調が全体的にフレンチな感じでおしゃれなのだ。楽しく て、ちょっと切ない。 お話もそんな感じ。ぜんぜんハッピーエンドじゃない。恋する相手は人妻で、 しかも夫に虐げられている。その夫を懲らしめて妻を奪うのだけど、最後は壁 の中に閉じこめられちゃう。この妻がね、役としてあまり好きじゃない。ビデ オと舞台では役者さんが違ったのだけど、どっちもあまり好きじゃなかった。 どっちの役者さんも、役者さんとしてはいいのだけど、この役はあまり…。 でも、フレンチミュージカル、こういうちょっと暗っぽくて一筋縄ではいかな いところが魅力なのかも。 自由劇場は舞台と客席がとても近くて見やすい。この舞台は役者さんも少なく て、ひとりで何役もこなすから、役者さんの顔がよく見えると「あ、またこの 人だ」って違う役でも同じ人だって分かるから面白い。 劇団四季 http://www.shiki.gr.jp/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●特別養子と普通養子◆『その子を、ください。』 [2006年10月22日(日)] ──────────────────────────────────── 『その子を、ください。』鮫島浩二/著(アスペクト)ISBN:4757212364 http://www.bk1.co.jp/product/2705056/p-akane01465/ ──────────────────────────────────── 長年の不妊治療の末に、子どもができない夫婦がいる一方、身ごもった子ども を育てられない親がいる。著者は両者をつなぐ橋渡しのボランティアをしてい る産婦人科医。 養子制度にには、普通養子と特別養子という二種類があるらしい。この違いが よくわからなかったのだけど、調べてみると、普通養子というのは、実親との 関係は続き、相続などもできるらしい。戸籍上、二組の親がいる状態。戸籍に は「養子」「養女」と記載される。 一方の特別養子というのは、実親との関係は完全に絶たれ、戸籍上も養い親の 実子として「長男」「長女」などと記載される。法律を読むと、子どもが6歳 未満で実親による養育が困難な場合に認められ、実親の経済的理由で育てられ ない、虐待などの悪環境にいる子ども利益を考えて作られた制度のよう。 『赤ちゃんの値段』を読んで、国際養子縁組の問題について考えさせられたの だけど、では国内での養子縁組を増やすにはどうしたらいいのだろうというと、 よくわからなかった。 児童相談所を介して養子や里子を見つけようとする場合、生まれたばかりの赤 ちゃんはやってこないらしい。2歳までは乳児院で育てられ、養子や里子に出 されるのはその後でないといけないという決まりがあるらしい。その理由はい ろいろあるのだろうが、なるべく小さい時から自分たちの手で育てたいという 夫婦も多いのだから、これは制度的な欠陥ではないかと思う。生まれて間もな い赤ちゃんを養子にしたい夫婦は、公的機関ではなく、ボランティアに頼るし かない。 この本に登場する夫婦でも、まず、児童相談所に行ったけれど、自分たちの思 い描く養子像とは違い失望したというエピソードがあった。やはり、一般の人 が赤ちゃんの養子をもらいたいと思った場合に、公的機関がまったく頼りにな らないというのは問題じゃないだろうか。 だいたい、特別養子縁組という制度自体が一般には知られていない。養子をも らうということも、今の日本社会ではあまり一般的ではなく、養親たちは、子 どもへの告知と同時に、近所や親戚へ告知すべきかどうか悩んでいる。 十代での妊娠や、望まない妊娠によって中絶させられる子どもたちも多い。中 絶という選択肢のほかに、養子縁組という選択肢があるということがわかり、 いざというときには養子に、と中絶せず出産し、結果的に自分の手で育てるこ とにした事例もあるという。 また、養親となる夫婦の側からすれば、つらい不妊治療で疲れ切った末に、養 子縁組で子どもをもらい充実した日々を過ごしているカップルもいる。著者は、 養子縁組を希望する夫婦にはまず不妊治療を勧めているようだ。やるだけやっ て、それでもだめなら…ということらしい。 だが、この本に登場する女性たちの回想からは不妊治療のつらさも伝わってく る。肉体的にも精神的にも、金銭的にもダメージは大きい。望まない妊娠で出 産して子どもを他人に譲らなければならない親と、どちらがつらいかというと、 同じかそれ以上かもしれないと思う。 印象的だったのは、養親となった女性が、実親の女性に対して「この子を産ん でくれてありがとう」と一様に感謝の言葉を述べていること。実親にとっても、 養親にとっても、子どもにとってもいい結果になるのなら、もっとこの制度を 普及させたほうがいい。少子化だというけれど、不妊治療をしているカップル が多い一方、中絶する女性たちも多いらしい。この制度によって、少しでも救 われる赤ちゃん、カップルが増えるといいなと思う。 幸い、著者の医師は実親とも養親とも十分な面接をして何度も意思確認をし、 子どもを適切な家庭へと譲り渡しているようだが、こういう人ばかりではない だろう。意思確認もそこそこに、子どもを取り上げ養親に引き渡し、その後の ケアもなしに子どもの成育状況も確認しない、というような仲介者もいるので はないか。しかもそこに金銭の授受などあったら最悪。 国は、少子化対策とともに、この養子問題にも真剣に取り組んでもらいたいも のだ。 『赤ちゃんの値段』高倉正樹/著(講談社)ISBN:4062134845 http://www.bk1.co.jp/product/2688820/p-akane01465/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●数学なのにミステリー◆『フェルマーの最終定理』 [2006年10月23日(月)] ──────────────────────────────────── 『フェルマーの最終定理』 サイモン・シン/著、青木薫/訳(新潮文庫/新潮社)ISBN:4102159711 http://www.bk1.co.jp/product//p-akane01465/ ──────────────────────────────────── 数学界最大のなぞ、「フェルマーの最終定理」が解けるまでを描いたノンフィ クションなのだけど、上質のミステリー小説のように面白かった。 結末はわかっているのに、ぐいぐい引き込まれて一気に読めてしまった。数学 は大の苦手。専門用語や数式も出てくるのだけど、そんなもの知らなくても問 題ない。 フェルマーの最終定理がどうしてそんなに有名になったのかということから過 去の歴史を紐解いてわかりやすく語られる。同時に、数学の歴史にも触れられ 一石二鳥。そして、数々の天才たちがこの謎を解こうと奮闘するのだが、次々 に失敗に終わる。それぞれがそれぞれのアプローチをし、結果的に失敗に終わ ったとしてもそれが次の世代に受け継がれ、解決へと近づいてゆく。 いったい、だれが、どうやってこの定理を証明するのか。どきどきわくわく。 結果は分かっているのだ。ワイルズという数学者が1995年にこの謎を証明する。 しかし、その過程で、日本人数学者が深くかかわっていることを今回初めて知 った。その証明には、過去から現在までの数学のあらゆる知識が組み込まれて いるらしい。 フェルマーは17世紀にこの謎を残して死んだのだけど、自分ではこの定理を証 明したと言っていた。しかし、その証明を残さなかったために、この謎は数世 紀のあいだ数学者たちを悩ませ続けたのだった。 ワイルズが行った証明を17世紀のフェルマーが考えついていたとは考えにくい。 ということは、フェルマーの最終定理にはもっと他の証明方法があるのかもし れないと多くの人が考えている。謎が解決されても、まだ謎は残っているのだ。 数学というと、理知的で冷徹なイメージがあるけれど、実際はとてもロマンあ ふれる学問なのだ。 そのロマンあふれる数学の世界を生き生きと魅力的に描いた著者サイモン・シ ンの筆力に脱帽。他の作品も読んでみたくなった。 ──────────────────────────────────── (茜音「日々のほのぼの」より) http://akane.pos.to/akane/f/honobono.htm ・・・・・・─・─・─・──・──・──→この続きも日々更新中です。 日記ブログ「へにょへにょ日記」は毎日更新中。。。 http://plaza.rakuten.co.jp/fuwafura/ ──────────────────────────────────── =[PR]================================ 日本最大級ショッピングサイト!お買い物なら楽天市場 http://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=IAO95+91O4OI+5WS+C2103 ==================================== =[PR]================================  ★┃今┃週┃の┃ベ┃ス┃ト┃セ┃ラ┃ー┃★┃  ━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛ 【楽天ブックス】流行の本を今すぐチェック!! http://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=IGOG8+K8RCI+1N6+61JSJ ==================================== ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━             ◆ サイト更新情報 ◆              ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃茜音 【ギャラリーと日記】 ┃ http://akane.pos.to/ ┃----------------------------------------------------------------------  (2006/11/30) カレンダー更新しました。12月はもみじです。   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