□□□□□□□□□□□  茜色通信 Vol.0090   □□□□□□□□□□□ 2006/06/12 Mon.---Since2000/01/26  前号の発行部数202 =>>登録・解除・変更・バックナンバーはこちらから http://akane.pos.to/common/f/akaneiro.htm  「茜色通信」の読者登録をしていただきありがとうございます。  私のサイトの更新情報と日記(日々のほのぼの)のダイジェスト版を  お届けします。                  ◇ ◇ ◇  春の天候不順でダウン気味…で、気付けば二ヶ月近く経ってました。  梅雨入り前から梅雨みたいな天気でしたが、やっと本格的な雨の季節  です。体はダルダルですが、紫陽花や花菖蒲など花々は美しい季節で  す。今年はバラがやたら目につきます。自分で一鉢買って育て始めた  からでしょうか。バラはいろいろ種類があって、写真集を見るだけで  も楽しいです。    チワワの小太郎が近畿日本ツーリストの旅行パンフレットの表紙にな  りました。「うちの子も一緒!」というペットと宿泊できる宿の紹介  パンフです。関西版なので、その他の地域では配布されないみたいで  す。ブログに写真載せました↓ http://plaza.rakuten.co.jp/fuwafura/diary/200605270000/ ┏***━【チワワの小太郎が本に載りました!】━━━***━*┓ ┃                              ┃ ┃ 「手づくりでわんこと仲よく暮らそ!」           ┃ ┃  日本ヴォーグ社 ISBN:4529041794 \1260          ┃ ┃                              ┃ ┃  http://www.bk1.co.jp/product/2603676/p-akane01465/    ┃ ┃                              ┃ *━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━***┛   ◎本のブログ「てくまくぶっく」 ---最近読んだ本・買った本・気になる本--- http://chokora.livedoor.biz/   ◎毎日更新中! チワワの小太郎のこと、料理のこと、本のことetc... 「へにょへにょ日記」 http://plaza.rakuten.co.jp/fuwafura/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ _/Contents_/ ──────────────────────────────────── -- 今日のほのぼの -- ●成しても成らないこともある◆『極楽「お不妊」物語』                          [2006年04月08日(土)] ●モザイクの裏側◆『顔のない裸体たち』 [2006年04月10日(月)] ●何度見ても味わい深い◆『レ・ミゼラブル』 [2006年04月12日(水)] ●母と息子◆『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』                          [2006年04月16日(日)] ●夫婦円満が一番◆『『功名が辻』に学ぶヨメの会計学』                          [2006年04月20日(木)] ●有閑階級と文化◆『賭博と国家と男と女』 [2006年04月21日(金)] ●ほっとするタイムトラベルもの◆ 『あしたあなたあいたい』『ミス・ダンデライオン』 [2006年04月27日(木)] ●くせになる小川洋子◆『偶然の祝福』 [2006年05月05日(金)] ●株式投資の面白さ発見◆『波のうえの魔術師』 [2006年05月15日(月)] --サイト更新情報-- ★茜音 【ギャラリーと日記】 ★ぱんだ雑貨店 【壁紙とWEB素材】 ★チワワの小太郎 【癒し犬の写真と壁紙】 ★りんくる 【わがままリンク集】 ★ちょこら 【オンラインショップのリンク集】 ★ちょこらサーチ 【ショップ検索&ランキング】 ──────────────────────────────────── ※記事中の書名の下にあるURLは、オンライン書店bk1の書籍詳細ページの  URLです(特に断りのある場合を除きます)。 その本の内容、値段、大きさ  などの詳細情報のほか、bk1に投稿された書評なども読めます。   『オンライン書店 bk1』はこちら http://www.bk1.co.jp/p-akane01465/ 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えて、ユーモラスに、深刻にならずに治療していくことを訴えている。病院で 出会った不妊仲間との交流や、周りの人からの言葉に傷付いたことなど不妊治 療での辛さと楽しさを綴っている。 いままで、いくつかの治療記を読んで、共通するのはみんな「成せば成る」 「がんばれば報われる」という考え方で、まじめに一生懸命、不妊治療に取り 組んでしまい、それが為に自分自身がどんどん追い込まれてしまうタイプ。妊 娠というのは、「成せば成る」ものではないらしい。著者はこういう風に追い 込まれちゃうタイプのことを「カルトお不妊」と名付けた。カルト教団にはま ってしまう人のように、周りの人のまっとうな意見も聞けなくなってしまう危 険があるらしい。なるほど。 この本、なんか物足りないなぁと思ったら、治療の細かい記録がないのだ。不 妊に対する思いとか、不妊治療を受けている人の気持ちとか、そいうのは書か れているのだけど、客観的な治療の記録がない。どんな検査をするかなどは書 かれている。でも、7年間の治療のどの時点でどんなことをしたのかという、 この人の軌跡はよくわからない。そもそもそんな記録を取ってなかったのかも しれない。 お不妊は何を言われても傷付く。子どもの写真付きの年賀状に傷付くというの はよく聞く。だからそんな年賀状はやめろと言うお不妊は多い。この著者もそ う。だけどね、私なんか独身子どもなしだけど、友人の子どもの写真付き年賀 状、けっこう楽しみにしているのだ。自分に子どもがいないから、人の子の成 長が楽しみ。人の子どもの写真が傷付くのなら、独身者にとっては、「結婚し ました」っていうラブラブな年賀状だってかなり傷付くぞ。傷付きつつも、や っぱり友人の夫の顔は気になるから、報告だけで写真がない年賀状だとちょっ とがっかりするのだ。お不妊が訴える、子どもの写真付き年賀状廃止論には反 対! お不妊は他人の子どもにも敏感。子連れ親子を羨ましげに見る。でも見るのが 辛い。幸せそうな妊婦が憎たらしい。そういう気持ち、ものすごくよくわかる。 わかるのだが、なんか違わないか。お不妊はもしかしたら、妊娠する可能性も あるわけで、立場が逆転するかもしれないのだ。数ヶ月後にはお不妊仲間から 羨ましげに見られ、憎たらしげに見える妊婦になる可能性もあるのだ。でもや っぱり「私にできなくてなぜあの女に…」って思っちゃうんだろうね。 そういう理不尽は本人たちが痛切に思っているだろうから、横から言ってはい けないことかもしれない。だから、言われると余計に傷付いてしまうのかもし れない。お不妊はデリケートなのだ。 夫婦で本当に子どもが欲しいという気持ちがあって、治療に前向きならば、不 妊治療はつらくないと思う。だけど、治療に対する思いが、すれ違っていると うまくいかない。もし、うまく子どもができたとしても夫婦間の溝というのは 埋まらない可能性もある。子どもができて解決する問題もあるだろうけど、解 決しない問題や、新たな問題が出てくることだってあるだろうから、やはり夫 婦で意思の疎通ができているかどうかというのは重大な問題だ。子どもができ ても、夫婦仲が悪かったらその子どもが可哀想。 この著者は、最終的に子どもができなかった。しかし、結果的にできなくてよ かったと思っている節もあるので(治療中は本当に欲しいと思っていたのだろ うけど)、本当に切実に子どもが欲しいと思っている人にはあまり励みになら ないかもしれない。それどころか、最後の結末で裏切られたと感じるかもしれ ない(私はそう思った)。でもカルトお不妊にはまりこまないように、という 忠告には実感がこもっているので、同じような境遇の人には参考にはなるかも。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●モザイクの裏側◆『顔のない裸体たち』 [2006年04月10日(月)] ──────────────────────────────────── 『顔のない裸体たち』平野啓一郎/著(新潮社)ISBN:4104260053 http://www.bk1.co.jp/product/2660372/p-akane01465/ ──────────────────────────────────── センセーショナルなタイトルとコピーに乗せられてつい買って、つい読んでし まった。「“若き文豪”が過激な描写でネット社会の罠を描き、話題沸騰の問 題作!」だそうだ。 平野啓一郎は芥川賞を取ったときから気にはなっていたのだけど、読んだのは 初めて。イメージがイメイジ、メールがメイルなどカタカナ語の横棒がない。 あと、妙に漢字が多くて文章が仰々しい。これがこの人の作風らしい。 で、そういう作風がお洋服だとして、そういうのを取っ払ってしまうと、「な るほどねぇ」「こんなもんか」というのが正直な感想。すごく期待はずれとい うほどでもないけど、もう少し深ぁーいものを期待していたら、そうでもなか った。 描写は確かに過激だった。でも、エログロ好きなのでふんふん…と読み進んだ のだった。過激な描写だけだったら他の作家もやってるし。村上龍、金原ひと みなんかは好き。 表の顔はごく普通の女教師。でも裏の顔は出会い系サイトで知り合った男と過 激な性行為に耽る巨乳女。そして、ビデオに録られた映像は男によって女の知 らないうちにネットに流される。その顔にはモザイクがかかっていた。どちら が本当の自分なのか。現実世界とネット世界が交錯したとき、事件が起きる。 現実とネット、どちらも本当で、どちらも嘘。しかし、物語の中では彼女が自 分の裸体がネットで閲覧されていると知るのは最後の方だ。ネットと現実、と いうよりも、男との関係が虚構の世界で、教師という生活が現実の世界だとし て、二つの世界を行き来しているうちにどちらが本当の世界かわからなくなっ てしまったという感じなのかも。 しかし、現実世界ではもっとすごい事件が起きているし、もっとすごい二重生 活を送っている人もいると思われる。だからきっと、「こんなもんか」という 感想になってしまったのだ。 なんだろう。私がなにか読み違えをしてるのかな。作者はもっと違うことがい いたかったのかな。あ、わかった。この作品、ほとんど主人公の男とと女のふ たりしか登場人物がいないのだけど、このふたりのどちらにも感情移入できな いからこんな感想なのだ。だって私、巨乳じゃないもーん。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●何度見ても味わい深い◆『レ・ミゼラブル』 [2006年04月12日(水)] ──────────────────────────────────── 『レ・ミゼラブル』2006年4月2日-25日 日生劇場 作:アラン・ブーブリル& クロード=ミッシェル・シェーンベルク 潤色・演出:ジョン・ケアード/ト レバー・ナン 出演:山口祐一郎、今拓哉、シルビア・グラブ、泉見洋平、森 久美子、佐藤正宏、新妻聖子、剣持たまき、坂元健児ほか ──────────────────────────────────── もう何回目なのか忘れた。何度見てもいい。今回もジャン・バルジャンは山口 祐一郎。ジャベールは今拓哉。前に見たときよりも良かった気がする。アンジョ ルラス坂元健児さん、やっぱりすごい。感動的。もっと聞きたい。 いつもは帝劇なのだけど、今、帝劇は改装中のようで今回は日生劇場。二階の 左側バルコニー席。舞台には近めでよかったのだけど、座席の向きが正面の壁 のほうを向いていて、舞台を観るには左側にぐいっと横向きに座らないと首が 痛くなる。古い劇場だからなぁ。仕方ない。 いつもとは違う角度からセットが見えて面白かった。この大きなセット、帝劇 から運んだのだろうか。大変そう。などと余計なことを考えつつ観た。 劇場、席、出演者、同じ舞台でもいろんな要素が変わって、毎回違う。舞台っ ていいなぁ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●母と息子◆『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』                          [2006年04月16日(日)] ──────────────────────────────────── 『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』 リリー・フランキー/著(扶桑社)ISBN:4594049664 http://www.bk1.co.jp/product/2560432/p-akane01465/ ──────────────────────────────────── 第3回本屋大賞を獲ったので読んでみた。みんな号泣するという。私は号泣は しなかったけど、読み終わってしみじみとした。 このお母さんは素敵。著者のリリーさんも素敵。でもこのふたりへの憧れはな い。生き方も考え方も違う。だけど、みんなが共感するというのは、きっと、 このふたりの「関係」なのだろう。みんなが憧れる親子の関係。絆。 息子と母というのは、娘と母とは違う、なにか特別なものがあるらしい。息子 に対する母の愛情というのは強烈だ。娘から見て、嫉妬するくらいなにか特別 な愛が息子に対してはある。それは、お姑さんと同居する友人も証言している。 お姑さんはダンナ(息子)に甘いのだ。 この本には、息子の母に対する愛情が詰まっている。母がいくら息子を愛して も期待通りに息子も母に愛情を返してくれるとは限らないのだけど、この本に は、リリーさんのお母さんへの愛が詰まっていた。これだけ息子に愛されたお 母さんは幸せものだと思う。 何が幸せかなんて人によって違うのだろうけど、息子から愛されているという 思いはお母さんを幸せにしたはず。 「親孝行、したいときには親はなし」っていうけれど、親がいるうちにたくさ ん、たくさん親孝行したとしても、親が死んだときにはきっと、もっともっと いろいろしてあげれば良かったと思うんだろうな。私も今のうちにいろいろし てあげたいことはあるのだけど、全然できていない。結婚して安心させてあげ たいし、孫の顔も見せてあげたいし、お金の苦労もかけたくないのだけど、何 一つできない。 私にできるのは、元気そうな顔をしてそばにいること。弟は自立してしまって 家に寄りつかない。それは親に迷惑をかけないという弟なりの親孝行なのだろ うけど、母はそれが寂しいらしい。すこしは迷惑をかけて欲しいらしい。 この本に書かれているのはとても個人的なことなのだけど、そこに普遍的な何 かが語られているのだ。読んだ人がみんな自分の親のことを思い出すという。 世の中には、その人数分の、親子の物語があるのだ。その人それぞれの『東京 タワー』があるのだろうね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●夫婦円満が一番◆『『功名が辻』に学ぶヨメの会計学』                          [2006年04月20日(木)] ──────────────────────────────────── 『『功名が辻』に学ぶヨメの会計学』 西澤健次/著(洋泉社新書y/洋泉社)ISBN:4896919793 http://www.bk1.co.jp/product/2622675/p-akane01465/ ──────────────────────────────────── 読めば普段のお金のやりくりの参考になるかなぁと思ったのだけど、具体的に どこがどう参考になるかと言われるとよくわからない。 読み物としては面白いと思う。会社で使われる「会計」を家計にあてはめてみ る。戦国武将、山内一豊の妻の逸話にあてはめてみる。 しかし、結局はダンナの収入が増えることが家計安定の一番手っ取り早い方法 である。そんなワケで、お金のやりくりもそうだけど、ダンナをうまく操縦し、 出世させ、夫婦仲よく楽しく暮らそうではないか、という話のようだ。賛成、 賛成。お金も大事だけど、家内安全、夫婦円満が一番。お金はあとからついて くるのだよ。…きっと。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●有閑階級と文化◆『賭博と国家と男と女』 [2006年04月21日(金)] ──────────────────────────────────── 『賭博と国家と男と女』竹内久美子/著(日本経済新聞社)ISBN:4532160685 ──────────────────────────────────── 女として生まれたからにはやはり子どもを産んで子孫を残すということが生物 として正しいのだろうか、と昔からずっと思っていた。人は100%死ぬワケで、 死ぬ為に生きている。どんな人でもいつかはこの世からいなくなってしまうの だ。なのにどうして人は生まれて、そして死んでいくのだろう。 そう考えると、やはり子孫を残すために生まれてきたのかな、と思うのだ。で、 そうすると、子孫を残さない生き方を選ぶ人の存在意義というのはなんなのだ、 と思えてくるわけで、そういう人の存在意義のナゾは解けないでいた。 著者によれば、生物の身体は遺伝子の乗り物で、自身の遺伝子を次世代に受け 継いでいくことが遺伝子の目的らしい。で、それは自分の子どもでなくてもよ くて、例えば兄弟の子どもとかでもいい。自分の子どもを生まなくても、繁殖 に協力することで、遺伝子を次世代に受け継ぐという使命は果たせる。なんか うまく言えないが、ともかく、自分で産む、というだけが繁殖ではないのだ。 というようなことが書いてあって、なるほど、と納得したのだった。 と同時に、そうか、産まなくてもいいんだ、と少し安心もした。産まない女に も存在意義はあったのだ。産まない女は産む女に協力したり利益を与えたりす ることで間接的に繁殖にかかわっているのだ。きっと。 この本の趣旨が果たしてこのことなのかどうかわからないけど、私はこの本を 読んで長年の胸のつかえが取れたような気がした。 賭博が人間の数の能力を向上させ、専制君主制や一夫多妻が国家を安定させ繁 栄させる。人によってはこの理論に嫌悪感を抱くのかもしれないが、私には共 感できる部分も多かった。しかしね、ほんとにこれを実践したら問題噴出だろ うねぇ。 特に、有閑階級の復活というのに賛成。お金と暇をもてあます人たちというの は、貧乏人からしたらとんでもない、と思えるけれど、実はこういう人たちが いることで文化が花開くのだ、きっと。だって、華麗なロココとかって、貴族 の文化だもんね。いくら才能があっても、それを認めてくれるパトロンがいな いと芸術家は育たない。有能な芸術家に、生活費も材料費も遊興費も全部面倒 見るから、作品作りに励みなさい、っていうお金持ちのパトロンがいっぱいい たら、日本のアートシーンは変わるかもしれない。と、本気で思う。 ──────────────────────────────────── 読んだのはハードカバーの単行本ですが、現在は文庫版が出ています。  ↓ 『賭博と国家と男と女』竹内久美子/著(文春文庫)ISBN:416727003X http://www.bk1.co.jp/product/1320946/p-akane01465/ ──────────────────────────────────── ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●ほっとするタイムトラベルもの◆ 『あしたあなたあいたい』『ミス・ダンデライオン』 [2006年04月27日(木)] ──────────────────────────────────── 『あしたあなたあいたい』『ミス・ダンデライオン』 演劇集団キャラメルボックス 2006年4月7日-5月3日 シアターアプル  原作:梶尾真治「クロノス・ジョウンターの伝説」(朝日ソノラマ刊)  脚本・演出:成井豊+隈部雅則 出演:(あしたあなたあいたい)大内厚雄、 温井摩耶、西川浩幸、坂口理恵、岡内美喜子、畑中智行、三浦剛、大木初枝、 阿部祐介/(ミス・ダンデライオン)岡田達也、岡田さつき、細見大輔、前田 綾、青山千洋、阿部丈二、小林千恵、小多田直樹、西川浩幸 ──────────────────────────────────── 昨年の公演『クロノス』に続いて、『クロノス・ジョウンターの伝説』に収録 されている短編が原作。原作をとても良かったのでかなり期待して見に行った。 期待しすぎると裏切られることも多いけど、そこは付き合いの長いキャラメル ボックス。期待通りの出来で感激した。 サポーターズクラブの更新グッズをもらいに行ったら、なんと8年目に突入。 もうそんなになるんだぁ。ちょっとびっくり。ほとんど毎公演欠かさず観てい るのだ。すごいな、私。 席は2列目のセンター。迫力満点。一時間の作品の二本立てというちょっと珍 しい上演形態。両方の作品が微妙に繋がりあっていて面白い。 両方とも、クロノス・ジョウンターというタイムマシンでのタイムトラベルも の。過去に行った反動で未来にはじき飛ばされてしまうというのが欠点のタイ ムマシンなのだ。『クロノス』は最後、ハッピーエンドだとは思えなかったの だけど(観る人によってはハッピーエンドかも)、今回の2作品は両方ともハ ッピーエンド。どちらかと言えば『ミス・ダンデライオン』のほうが原作も舞 台も好き。 病院が舞台で、架空の難病、架空の治療薬が登場して現実味がないのだけど、 そこはファンタジーでいいのだ。逆にそれが全部架空だから安心して観られる。 変に現実味があると「それって変」って細かいところが気になってしまいそう。 今回も相変わらず衣装がかわいい。セットもきれい。セットは『あしたあなた あいたい』のレトロな喫茶店風なセットのほうがよかった。『ミス・ダンデラ イオン』のほうは病院だから殺風景でもしかたないか。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●くせになる小川洋子◆『偶然の祝福』 [2006年05月05日(金)] ──────────────────────────────────── 『偶然の祝福』小川洋子/著(角川文庫/角川書店)ISBN:4043410050 http://www.bk1.co.jp/product/2403195/p-akane01465/ ──────────────────────────────────── ちょっと不思議な世界と日常は隣り合っていて、小川洋子の小説ではそれが違 和感なく同時に存在している。短編集なのだけど、それぞれの作品は繋がりあ っていて、時間と空間を共有しているような共有していないような。 静かで淡々としていて、でもなにか中心にはほんわか暖かいものがあって、ほ んとうに不思議な世界。どこにでも居そうな、でもどこにも居ないような登場 人物たち。現実と非現実の絶妙なミックス。小川洋子はくせになるのだ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●株式投資の面白さ発見◆『波のうえの魔術師』 [2006年05月15日(月)] ──────────────────────────────────── 『波のうえの魔術師』石田衣良/著(文春文庫/文藝春秋)ISBN:4167174073 http://www.bk1.co.jp/product/2358101/p-akane01465/ ──────────────────────────────────── だいぶ前に、長瀬智也主演でドラマ化されたのを見た。けっこう面白くて、こ のドラマで株に対する見方もだいぶ変わった。株なんて一発勝負の賭け事みた いなものだと思っていたのだけど、実は綿密にデータをとって戦略を練る知的 なマネーゲームだったのかと。ハイリスクハイリターンだけど、それはギャン ブルのように「運」が左右するのではなくて、きちんと世の中の動きを見れば 大失敗のリスクは回避できるようなのだ。しかし、奥は深いので、私なんぞが 手をだすにはやはりギャンブルに近いものがあるけれど。 最近、株に興味が出てきたので、いつかこの本も読まなきゃと思っていたとこ ろ、雑誌に、この本を読んで株式投資を始めたという人が載ってるのを見てや っぱり早く読まねば、と思ったのだった。 石田衣良は初めて読んだ。ドラマのヒットもあって、『池袋ウエストゲートパ ーク』でブレイクしたけれど、私はこの本原作のドラマを見てちょっとタダモ ノではないと思ったのだ。『池袋〜』と同じ人が書いていると言うのも意外だ った。ちなみに、『池袋〜』はドラマ見てないし、本も読んでない。 『波〜』はドラマの印象とほとんど同じ。ドラマを見たのがだいぶ前だけど、 多少設定が変わっているけれど、全体の流れは原作に忠実だったのかもしれな い。しかし、株式投資のしくみはわかるようでわからん。主人公たちは、狙う 銀行の株価を下げて、それで儲けを狙う。買った株は値が上がると儲かるけれ ど、信用売りした株は値が下がると儲かるらしい。その辺が不思議。逆言えば、 値が上がってしまったら借金が残るってことなのかな。 私が株式投資に手を出したら、そういう怖いことはしたくないので、この本の 手法は参考にならないなぁ。ってか、この人たちがやってるのは犯罪ぎりぎり だし、最後にはやっぱり捕まっちゃうし。 石田衣良はひょっとして、一冊読んだらはまっちゃうのかも、って思ったのだ けど、全然そんなことなくて、なんか別に他のはいいかな、って感じだった。 文章のリズムが私と相容れないようだ。これ、けっこう大事。なんかトントン トンと読めなかったのよね。内容は面白いのに。 ──────────────────────────────────── 『池袋ウェストゲートパーク』 石田衣良/著(文春文庫/文藝春秋)ISBN:4167174030 http://www.bk1.co.jp/product/2046664/p-akane01465/ ──────────────────────────────────── ──────────────────────────────────── (茜音「日々のほのぼの」より) http://akane.pos.to/akane/f/honobono.htm ・・・・・・─・─・─・──・──・──→この続きも日々更新中です。 日記ブログ「へにょへにょ日記」は毎日更新中。。。 http://plaza.rakuten.co.jp/fuwafura/ ──────────────────────────────────── =[PR]================================ 日本最大級ショッピングサイト!お買い物なら楽天市場 http://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=IAO95+91O4OI+5WS+C2103 ==================================== =[PR]================================  ★┃今┃週┃の┃ベ┃ス┃ト┃セ┃ラ┃ー┃★┃  ━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛ 【楽天ブックス】流行の本を今すぐチェック!! 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