□□□□□□□□□□□  茜色通信 Vol.0076   □□□□□□□□□□□ 2005/03/23 Wed.---Since2000/01/26  前号の発行部数144 =>>登録・解除・変更・バックナンバーはこちらから http://akane.pos.to/common/f/akaneiro.htm  「茜色通信」の読者登録をしていただきありがとうございます。  私のサイトの更新情報と日記(日々のほのぼの)のダイジェスト版を  お届けします。                  ◇ ◇ ◇  性懲りもなく新しいブログを作りました。「最近読んだ本・買った本  ・気になる本」という、いままでにあったページをブログ化しただけ  で、内容はあんまりないのですが、気になる本をどんどん登録してい  ます。適当なコメントもつけています。ブログは更新が簡単なのがい  いですね。気軽なメモ感覚で更新しています。   ◎本のブログ「てくまくぶっく」 ---最近読んだ本・買った本・気になる本--- http://chokora.livedoor.biz/   ◎毎日更新中! チワワの小太郎のこと、料理のこと、本のことetc... 「へにょへにょ日記」 http://plaza.rakuten.co.jp/fuwafura/ = PR ============================================================ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━     ★☆オンライン書店ビーケーワン体験キャンペーン☆★  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 全員に当たる!お得なギフト券500円分と、更に抽選で超豪華賞品が!! http://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=TWEDR+EX10FM+G2C+656YR            ============================================================ PR =          ↑オススメキャンペーンです!     応募者全員に500円分のギフト券プレゼントなんて太っ腹!           もうすぐ締切! 3/31まで。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ _/Contents_/ ──────────────────────────────────── -- 今日のほのぼの -- ●いろんな風味の短編集◆『ものいふ髑髏』 [2004年10月30日(土)] ●歌と踊りとキラキラの舞台◆『美女と野獣』 [2004年11月11日(木)] ●ちょっと難しい宗教と歴史◆『カルチェ・ラタン』 [2004年11月22日(月)] ●北村薫原作の舞台◆『スキップ』演劇集団キャラメルボックス                          [2004年12月04日(土)] ●ロックミュージカル…?◆『SHIROH』 [2004年12月10日(金)] ●江國マジック◆『つめたいよるに』 [2004年12月28日(火)] ●生と死を見つめる写真家の視線◆『AILA』 [2005年01月02日(日)] ●ホームレスから名門大学生へ◆『わたしには家がない』                          [2005年01月14日(金)] --サイト更新情報-- ★茜音 【ギャラリーと日記】 ★チワワの小太郎 【癒し犬の写真と壁紙】 ★りんくる 【わがままリンク集】 ★小さな本屋さん ちょこら 【本とショップのリンク集】 ★ちょこらサーチ 【ショップ検索&ランキング】 ★本のブログ てくまくぶっく 【最近読んだ本・買った本・気になる本】 ──────────────────────────────────── ※記事中の書名の下にあるURLは、オンライン書店bk1の書籍詳細ページの  URLです(特に断りのある場合を除きます)。 その本の内容、値段、大きさ  などの詳細情報のほか、bk1に投稿された書評なども読めます。   『オンライン書店 bk1』はこちら http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_top.cgi?aid=p-akane01465 ──────────────────────────────────── [PR] ■本だけじゃ物足りない。CD,DVD,ゲーム、PCソフト、電化製品などなど。 『Amazon.co.jp』はこちら  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が実体験として感じられる。小田原は海にも山にも近くて、高台からは相模湾 が一望できる。その、小田原な感覚がなんとなく夢枕作品の中から漂ってくる と得も言われぬ親近感がわき上がってくるのだった。 台風を止めてしまった異国の呪術師の実話(?)「真言志」。過去と現実が交 錯する「もののけ街」。表題の「ものいふ髑髏」と「安義橋の鬼、人をくらふ 語」は舞台で語られることを前提に書かれたモノ。舞台も大成功だったようだ。 観てみたかった。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●歌と踊りとキラキラの舞台◆『美女と野獣』 [2004年11月11日(木)] ──────────────────────────────────── 『美女と野獣』劇団四季 京都劇場 ──────────────────────────────────── 秋の京都。紅葉にはまだちょっと早かったけど天気がよくて思ったより暖かか った。今回は観光よりもお買物。 初日は昼くらいに京都に着いて、京都伊勢丹の「松山閣」で、ゆば寿司のラン チ。おいしーい。そのあと、ホテルに荷物を置いて、清水寺へ。季節柄、修学 旅行生がいっぱい。清水寺までの坂にあるおみやげ屋さんは大にぎわいだった。 清水の舞台からは紅葉がわっーっと広がって……というのを期待していたらま だまだ緑いっぱい。ところどころ赤く色づいている程度。ちょっと残念。 そのあとはアンティーク着物店やおみやげ屋さんをいくつか回った。四条通り 周辺の賑やかな場所ばかり歩いていたので、なんとなく京都に来たって気がし ない。 二日目。朝から知恩院へ。境内と方丈庭園などを見て、やっと京都っぽい気分 に。ランチは京都駅と京都劇場に隣接しているホテルグランヴィア京都の「浮 橋」。ここはちょっと高いけどうまい。京都劇場に行く前はいつもココで食べ ている気がする。 そのあと『美女と野獣』観劇。いつも、一日目の夜に観ることが多いのだけど、 今回は昼の回。夜だと疲れて眠くなっちゃうのだ。過去二回、「オペラ座の怪 人」と「美女と野獣」で寝てしまった。つまらないワケじゃなくてね、ほんと 疲れちゃって。だから今回は昼の回にした。 で、昼間だからか、2列目のど真ん中というとってもいい席。ここからなら衣 装や舞台装置まですごくよく見える。もう寝てるヒマなんてなかった。すっご い楽しい。 この舞台、衣装がきらきらなので、近くからだと細かいところまでよく見える。 ベルのドレスや野獣の衣装から毛が飛び出してるところまで。あと、時計のコ ッグスワースやキャンドルのルミエールなど魔法で物に変えられちゃった家来 たちの衣装も細かいところまでよくできているのだ。 が抜群に好き。歌が好きだから、顔も好き。近くで観られてうれしい。ビース トは佐野正幸。この人、顔が王子顔じゃないので、最後に王子に変身したとき にどうなるだろうって思ったんだけど、ほぼ予想通り。ま、私は知ってたから いいんだけどね。王子を期待してた人はかっくりしたかなぁ。でも、今回の野 獣は前に見た柳瀬大輔ビーストよりも人間っぽくてかわいくてよかった。 悪役ガストンは田島雅彦。この人、知らないのだけど、顔がアニメのガストン に似ている。なかなか好きかも。他のキャストは松下武史(モリース)、青山 明(ルミエール)、高桑満(コッグスワース)、遊佐真一(ルフウ)、岩本潤 (ミセス・ポット)、秋山知子(タンス夫人)、竹村千穂(バベット)、岸本 美香(チップ)、寺田真実(ムッシュー・ダルク)。役柄的にはハタキのバベ ットがとっても好き。ちょっとセクシーなお色気キャラ。キャンドルのルミエ ールといい仲なのだ。 このミュージカル、私の好きなミュージカルベスト3くらいに入るのだけど、 なにが好きって、一幕最後のほうの「ビー・アワー・ゲスト」のシーンがね、 楽しくて大好き。アニメでもそうだけど、食器やナプキンが歌い踊るの。もう キラキラ。最後にベルも一緒にフレンチ・カンカン。今回は前の方だったから ベルのパンツまで見えちゃった。ベル役の人って歌って踊って大変ね。 あと、ガストンたちが酒場で歌って踊るシーンも楽しい。ガストンって悪役だ けど、憎めない。最後にビーストと闘って自滅してしまうんだけど、あれがど うも解せない。悪役は死ねと言わんばかり。バカで自己中心的。だけどそれっ て教えてくれる人がだれもいなかったからじゃないの? って思う。筋肉ムキ ムキな自分が好きで自惚れ屋。かわいいじゃないの。野獣を退治しようと思っ たのだって、真実を見る力がないってだけ。ベルだって最初は外見だけで野獣 のことをあんなに嫌っていたのに。なにもガストンだけ悪者にして最後に殺し ちゃうことないのにっていっつも思う。 野獣だって真実いい人だったら、別に人間に戻らなくたっていいのだ。外見が よくなくたっていい人っていっぱいいる。物に変えられちゃった家来たちはそ のままじゃ可哀想だけどね。 ベルって、ディズニーのお姫様の中でも人気があるらしい。待ってるだけのお 姫様じゃないから。あ、ベルはもともとはお姫様じゃないんだった。本が好き で自分で考えて自分で行動する女性。それが人気の秘密らしい。結婚したら王 子は尻に敷かれてしまうんだろうなぁ。 ◆京都の写真は「最近の私」に。 ttp://akane.pos.to/akane/f/mynews.htm 劇団四季 http://www.shiki.gr.jp/ 和割烹 浮橋 http://www.granvia-kyoto.co.jp/rest/ukihashi.html 松山閣 http://www.xn--rhtz0xun1b.com/ JR京都伊勢丹 http://www.wjr-isetan.co.jp/Kyoto/ 清水寺 http://www.kiyomizudera.or.jp/ 知恩院 http://www.chion-in.or.jp/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●ちょっと難しい宗教と歴史◆『カルチェ・ラタン』 [2004年11月22日(月)] ──────────────────────────────────── 『カルチェ・ラタン』佐藤賢一/著(集英社文庫/集英社)ISBN:4087476030 http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=02354770 ──────────────────────────────────── 時は16世紀。パリのセーヌ川左岸はカルチェ・ラタンと呼ばれる学生街だった。 その時代に生きた夜警隊長ドニ・クルパンの手記という形で、カルチェ・ラタ ンで起こった事件について書かれている。 日本で馴染みの深いフランシスコ・ザビエルなど歴史上の人物も登場している のだけど、いったいどこまでがフィクションでどこまでが史実なのか、歴史に 疎い私には判然としなかった。章の題名の付け方など、当時の手記を模倣して いるらしいけど、そのパロディ(?)を理解するだけの知識を持ち合わせてい ない私にはちょっと難解。 巻き起こる事件は推理小説のようで面白いのだけど、途中で宗教談義など入っ てくると、うむむ…という感じ。わけがわからなくなってしまった。 ドニ・クルパンはクルパン海運の子息で金持ちのボンボン。親のコネで大学に 行ったけれど成績は悪く落第生。それでも美貌の学僧ミシェルという家庭教師 についてなんとかグレもせずに大学を出て、これまた親のコネで夜警隊長とい う職についた。ボンだし、若いしで夜警連中にはバカにされるが、この物語の 中で少しづつ成長してゆく。 天才的な頭脳のミシェルは最初はナゾに包まれているけど、実は由緒正しい家 系の出。ドニを助けて事件を解決してゆくが、途中で事件の当事者として巻き 込まれてゆく。ドニとミシェルの関係ってのび太とドラえもんみたい。解説で はワトソンとホームズと書かれていた。そんな感じ。 事件には宗教が深く関わっていて、複雑で一筋縄ではいかない。読んでいても なんとなく釈然としない部分もあって、勧善懲悪ですっきり解決というワケで はない。なんか物足りない感じで読み終わったのだった。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●北村薫原作の舞台◆『スキップ』演劇集団キャラメルボックス                          [2004年12月04日(土)] ──────────────────────────────────── 『スキップ』演劇集団キャラメルボックス 2004年11月23日-12月25日 サン シャイン劇場 脚本・演出:成井豊 原作:北村薫「スキップ」(新潮社) 出演:坂口理恵、岡内美喜子、岡田達也、實川貴美子、西川浩幸、岡田さつき 細見大輔、前田綾、大木初枝、畑中智行、三浦剛、温井摩耶、青山千洋、筒井 俊作、多田直人(ダブルキャスト:藤岡宏美、佐東広之、松坂嘉昭) ──────────────────────────────────── キャラメルボックス初の原作もの。観たのは先週の土曜日。会場は満員に近か ったけど、空席もあった。 「スキップ」の原作はだいぶ前に読んでいたので、ストーリーはだいたいわか っていて、どんな風に舞台化したのか興味津々で観た。女子高生がある日、う たた寝から目覚めたらおばさんになっていて、夫と娘と共に暮らしているとい う状況。周りからみたら、おばさんが突然、精神だけ女子高生時代の自分に戻 っちゃったという状態なんだけど、本人からしたら、タイムスリップみたいな 感覚。 舞台では、女子高生時代(岡内美喜子)と、現在(?)のおばさん(坂口理恵) をふたりの女優で演じている。ふたりともほぼ同時に舞台上にいて、交互にセ リフをしゃべり、場面に合わせて影になったり実体になったりする。姿はおば さんなのに、精神は女子高生っていうのが視覚的によくわかって、面白かった。 原作に忠実に作ったというけれど、役者たちが小説そのままの文章らしきもの をしゃべるので、少し朗読劇っぽい感じ。主人公が高校の先生ということで、 生徒たちがたくさんいて、細かいエピソードの積み重ねがあって、しかも役者 が二役とかやっているので、ついていくのに必死。原作知らないと混乱するか も。知ってても混乱してしまった。 原作の北村薫さんは元・高校教師。作中の授業は実際に北村さんが教員時代に 行っていたものだそう。で、役者の西川浩幸さんはその北村さんの教え子なん だそうだ。すごい繋がり。パンフレットに演出の成井さんと北村さんの対談や、 西川さんの母校訪問なんかが載っていて、興味深く読んでしまった。 演劇集団キャラメルボックス http://www.caramelbox.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●ロックミュージカル…?◆『SHIROH』 [2004年12月10日(金)] ──────────────────────────────────── 『SHIROH』帝国劇場 2004年12月7日-29日 作:中島かずき 演出:いのうえ ひでのり 音楽:岡崎司 作詞:デーモン小暮閣下、山野秀明、中島かずき/ いのうえひでのり 出演:中川晃教、上川隆也、高橋由美子、杏子、大塚ちひ ろ、高田聖子、橋本じゅん、植本潤、粟根まこと、吉野圭吾、泉見洋平、池田 成志、秋山奈津子、江守徹ほか ──────────────────────────────────── 一言で言えば、「騒々しい」ミュージカルだった。ミュージカルなのに騒々し いって致命的かもしれない。だって音楽が、美しいと思えなかったのだ。サブ タイトルに「ロックミュージカル」とついているから、ロックの騒々しさなの か。 劇団☆新感線の中島かずきが脚本、いのうえひでのりが演出なので、だいたい 想像はできたけど、想像以上に想像どおりの舞台だった。音楽ガンガン、照明 びかびか、そして上演時間が長い。ミュージカルなのだから、もっとコンパク トにまとめてもよかったと思うんだけど。 音楽は、帝劇でこんなにひどい音響が許されるのかって感じの大音量。歌詞も よく聴き取れないので、聴いてるとひどく疲れる。登場人物も多くて、歌と踊 りとコント(?)と芝居と盛りだくさん。一幕が終わった時点でもうお腹いっ ぱいという感じ。 上川隆也が歌っていたのには驚いた。たとえミュージカルでも歌わない役なの だろうと思っていたから。初日から三日目。まだちょっと照れがあるのか、最 初はうーんという感じだったけど、最後のほうはそれなりに様になっていたよ うな。でも、周りを固めているのがミュージカルなヒトたちなので、それに敵 わないよね。健闘賞。 中川晃教は相変わらずの美声。ポップス界出身とあって、ロックの大音響をも のともせずに見事な歌いっぷり。美声といえば、大塚ちひろ(初めてみた)も すごくきれいな歌声だった。私の最近の注目株、泉見洋平もよかった。 脚本、演出の新感線コンビが「ジーザス・クライスト・スーパー・スター」に 強く影響されて作ったというだけあって、「ジーザス…」を彷彿とさせる場面 がいっぱい。というより、パクリ? 他にもどこかで見たような場面が多くて、 いろんなミュージカルの寄せ集めみたいだった。パクリなのかオマージュなの かパロディなのかわからないけど。 天草四郎の島原の乱が題材。幼い頃に奇跡を起こす力を持っていて、あること をきっかけにその力を失ってしまった益田四郎時貞(上川隆也)と、人々の心 を操る歌声を持つ少年・シロー(中川晃教)を中心にストーリーは展開してゆ く。 重税に苦しむキリシタンの人々を率いて反乱を起こした四郎たち。それを鎮圧 する老中・松平伊豆守。実は四郎たちが反乱を起こすようにしむけたのも松平 伊豆守だった。不思議な少女・リオに導かれて出会った四郎とシローは力を合 わせて民衆を率いて闘うのだが、政府側のスパイとして潜入していたお密(秋 山奈津子)をめぐって意見が食い違い、戦況は四郎の思わぬ方向へ展開してゆ く。 最後は結構、感動的。なのだけど、もうそのころにには観るのに疲れ果ててい て、脱力状態だった。ストーリーはいいと思うんだけど、肝心の音楽がイマイ チな気がした。ミュージカルの要は曲でしょう。いい曲もあったと思うんだけ ど、全体的にこれって、歌にしなくてもいいんじゃない? っていう場面が多 かった。 カーテンコールで中川晃教がバックバンドを率いて一曲歌い出すと、会場総立 ち。え? これって「マンマ・ミーア」? 会場のお客さんの年齢層が高かっ たので、おばちゃんたちのロックコンサートみたいだった。っていうか帝劇が ロックコンサート会場みたいになるって前代未聞ではないだろうか。これはこ れで話題性があっていいのだろうけど、話題性だけでいいのか、帝劇…。 劇団☆新感線 http://www.vi-shinkansen.co.jp/ 『SHIROH』 http://www.toho.co.jp/stage/shiroh/welcome-j.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●江國マジック◆『つめたいよるに』 [2004年12月28日(火)] ──────────────────────────────────── 『つめたいよるに』江國香織/著(新潮文庫/新潮社)ISBN:4101339139 http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=01340609 ──────────────────────────────────── 江國香織の短編集。単行本「つめたいよるに」(理論社)と「暖かなお皿」 (理論社)の二冊分が収録されている。男女の恋愛ものが中心の「暖かなお皿」 よりも、「つめたいよるに」の方が好き。 幽霊の父親、少年になった愛犬、頭に花を咲かせる僧。異形のものを描いてい るのに、それが何気ない。現実の、何気ない日常と同じ目線。表面上は異形で も根底にあるのは人間の感情。それは現実世界と同じなのかも。普通の言葉で 言い表せない、人間の感情のやりとりのようなものを、異形のものを通じて表 現しているみたい。 読んでいると、子どもになったり、男になったり、女になったり、老人になっ たり、変幻自在。著者はきっといろいろなモノの気持ちになっているのだろう な。気持ちが、くるくる、くるくると変わって、翻弄されるのだけど、それが 妙に心地よかったりする。うーん、これが根強いファンをもつ江國マジックな のかも。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●生と死を見つめる写真家の視線◆『AILA』 [2005年01月02日(日)] ──────────────────────────────────── 『AILA』川内倫子/写真・構成(リトル・モア)ISBN:4898151167 http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=02433489 ──────────────────────────────────── 最近、漠然と、「辛くても、楽しくても、どっちにしても生かされているうち は、生きて行かなきゃいけないんだよなぁ」などと考えていて、それはきっと、 自分の病気のこととか、祖母の死とかの影響もあるのだけど、「生と死」とい うテーマが私のなかで大きな比重を占めている。 以前から、川内倫子さんの写真は、直接的ではなくても、生と死を感じさせる ものだった。淡い色合いの美しい写真の中に、ときどき、小動物の死体の写真 が混じっていたり。今回の写真集では、その中に「誕生」の瞬間の写真が何枚 も混じっている。 誕生の瞬間というのは、晴れやかで、喜びや希望に溢れているというイメージ があるけれど、なぜか、川内さんの写真を見ていたら、そういう気持ちよりも、 これから先、世の中でこの子たちはどんな人生を送るんだろう、辛いことも苦 しいこともいっぱいあるかもしれないのに、なぜこの世に生まれてきたんだろ う、などというちょっと同情するような気持ちになってしまった。 生まれる瞬間、まだ母親の胎内から出てくる途中の赤ちゃんというのは、ちょ っと苦しそうな表情だからかもしれない。世の中には楽しいこともいっぱいあ るけれど、苦しいこともいっぱいある。でも生まれて来てしまったからには、 すべてを受け入れて、一生懸命生きて行かなきゃいけないのだ。 そして、川内さんの写真からは、そんな風に一生懸命生きているものたちをま るごと受け止めて、慈しむような雰囲気が溢れている。辛くても、苦しくても、 それでも世界は美しくて素敵だよ、というメッセージが伝わってくるような気 がした。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●ホームレスから名門大学生へ◆『わたしには家がない』                          [2005年01月14日(金)] ──────────────────────────────────── 『わたしには家がない』 ローラリー・サマー/著、青木純子/訳(竹書房)ISBN:4812417848 http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=02468447 ──────────────────────────────────── ホームレスからハーバード大学生になった著者の手記。帯には「9歳でホーム レスになった少女は、名門ハーバード大生になった。自分を探す少女の過酷な 旅の記憶。」と書いてあるのだけど、主観的に書いてあるせいか、悲壮さはな かった。 日本でホームレスと言うと、野宿者のイメージがあるのだけど、アメリカでは ホームレス用の宿泊施設がたくさんあるようで、私がイメージするホームレス 像とはかけ離れている。住所が定まっていないという意味でホームレスなのだ けど、身の回りの荷物を持って夜は宿泊施設に泊まり、食料もそこで配給され るのだ。 この著者の母親がユニークな考えの持ち主のようで、自らホームレス生活をし ているのだけど、娘への愛情はたっぷり。母娘の絆というのがとても深くて、 精神面ではとても恵まれていたのだと思える。 実はこの本、期待はずれで思ったより面白いと思えなかった。というのは、著 者が精神的にとても幸せそうで、しかも底辺からのし上がってやるというよう なハングリー精神でハーバードに入ったワケでもなく、私たちとそれほどの違 いはないように思えてしまったから。人の不幸を喜ぶワケではないけど、この 本からあまり教訓めいたものを感じなかったし、この著者が他の大多数の人に 比べてことさら不幸だとも思えなかった。 金銭面では大変だったかもしれないけれど、母の愛に恵まれ、友人にも恵まれ、 健康で、しかも現在では大学院まで行っている。終わりよければすべてよし。 なぁんだ、というのが正直な感想。 本人の手記ではなく、他の人が取材して書いたノンフィクションだったらもう 少し面白かったかもしれない。アメリカと日本のホームレス事情の違いもなん だかよくわからなかった。 ──────────────────────────────────── (茜音「日々のほのぼの」より) http://akane.pos.to/akane/f/honobono.htm ・・・・・・─・─・─・──・──・──→この続きも日々更新中です。 日記ブログ「へにょへにょ日記」は毎日更新中。。。 http://plaza.rakuten.co.jp/fuwafura/ ──────────────────────────────────── =[PR]================================ 日本最大級ショッピングサイト!お買い物なら楽天市場 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/000389a5.22be7a25/?url=http%3a%2f%2fwww.rakuten.co.jp%2f ==================================== =[PR]================================  ★┃今┃週┃の┃ベ┃ス┃ト┃セ┃ラ┃ー┃★┃  ━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛ 【楽天ブックス】流行の本を今すぐチェック!! http://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=IGOG8+K8RCI+1N6+61JSJ ==================================== ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━             ◆ サイト更新情報 ◆ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃茜音 【ギャラリーと日記】 ┃ http://akane.pos.to/ ┃----------------------------------------------------------------------  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