□□□□□□□□□□□  茜色通信 Vol.0067   □□□□□□□□□□□ 2004/07/04 Sun.---Since2000/01/26  前号の発行部数133 =>>登録・解除・変更・バックナンバーはこちらから http://akane.pos.to/common/f/akaneiro.htm  「茜色通信」の読者登録をしていただきありがとうございます。  私のサイトの更新情報と日記(日々のほのぼの)のダイジェスト版を  お届けします。                  ◇ ◇ ◇  最近なにかと耳にするブログ(blog)。ウェブログ(Weblob)が縮ま  ったものらしいです。日記や掲示板と何が違うのかと思っていました。  特に自分に関係もなさそうなので深く追求もしてなかったんですが、  とあるきっかけで急に興味が出て、楽天市場の無料サービスで日記を  付け始めました。要するに、今までのようにソフトを使ってFTPなどで  サイトをアップするなどという手間暇かけずに、ブラウザ上から簡単  に記事を書き込めるというのがブログの特徴のようです。つまり、見  てるだけの人には通常サイトもブログも関係ないのですね。あとは、  読んだ人がその記事に対してコメントをつけたり、トラックバックと  いう機能で、記事同士をリンクさせたりできます。上手に使えば楽し  いし、便利です。まだまだ未知の世界ですが、これからちょっとブロ  グ生活を体験してみたいと思います。    へにょへにょ日記(楽天広場)…今のところ毎日更新… http://plaza.rakuten.co.jp/fuwafura/   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ _/Contents_/ ──────────────────────────────────── -- 今日のほのぼの -- ●誤解が怖い◆『光とともに…〜自閉症児を抱えて〜』 [2004年05月04日(火)] ●転職マニアな書店員◆『本屋はサイコー!』 [2004年05月10日(月)] ●スタバのコーヒー牛乳系ドリンク [2004年05月12日(水)] ●しみじみ系キャラメルボックス◆『ヒトミ』 [2004年05月15日(土)] ●やっぱり熱狂◆『エリザベート』 [2004年05月17日(月)] ●明治座で新選組◆『燃えよ剣』 [2004年05月18日(火)] ●現代でも成り立ってしまうのが怖い◆『白い巨塔』 [2004年05月19日(水)] --サイト更新情報-- ★茜音 【ギャラリーと日記】 ★ぱんだ雑貨店 【壁紙とWEB素材】 ★チワワの小太郎 【癒し犬の写真と壁紙】 ★りんくる 【わがままリンク集】 ──────────────────────────────────── ※記事中の書名の下にあるURLは、オンライン書店bk1の書籍詳細ページの  URLです(特に断りのある場合を除きます)。 その本の内容、値段、大きさ  などの詳細情報のほか、bk1に投稿された書評なども読めます。   『オンライン書店 bk1』はこちら http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_top.cgi?aid=p-akane01465 ──────────────────────────────────── [PR] ■本だけじゃ物足りない。CD,DVD,ゲーム、PCソフト、電化製品などなど。 『Amazon.co.jp』はこちら  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/redirect?tag=akane-22&path=tg/browse/-/489986 ■いらなくなった本を Amazon.co.jp で売ることができます! 『Amazon.co.jp マーケットプレイスストア』 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/redirect?tag=akane-22&path=tg/browse/-/1058424 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━             ◆ 今日のほのぼの ◆ ──────────────────────────────────── (日記もどき『日々のほのぼの』ダイジェスト版) 『日々のほのぼの』はこちら http://akane.pos.to/akane/f/honobono.htm ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●誤解が怖い◆『光とともに…〜自閉症児を抱えて〜』 [2004年05月04日(火)] ──────────────────────────────────── 『光とともに…〜自閉症児を抱えて〜』1〜5巻 戸部けいこ/著(秋田書店) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=02137443 ──────────────────────────────────── 自閉症というと私の子どもの頃までは親の育て方が原因で後天的になる疾患だ と思われていたそうだ。そのため、自閉症の子どもを持つ親はいわれのない中 傷を受けたり、親戚や周りの人たちから冷たい態度を取られたりしたのだ。そ してたぶん、自分自身をも責め、辛かっただろうと思う。その誤解が解けた今 でも昔の思いこみを信じている人たちが多いだろうことは想像できる。 今でも自閉症の子どもを持つ親は周りから誤解され、親の育て方が悪いために 子どもが自閉症になったと言われたり、思われているところがあるのだろう。 あれだけ大騒ぎしたハンセン病にしたって、未だに宿泊拒否するホテルがある くらいなのだから、自閉症についての正しい知識を持っていない人たち、しか も昔の誤解をそのまま信じている人(これが一番困りもの)たちがどれだけ多 いか想像に難くない。 しかし、最近では自閉症は先天的な脳の疾患であることがわかっている。その 症状や疾患の程度は患者によってまちまちだそうだ。知能の遅れがある人もい れば、高機能自閉症と言って知能の遅れのない人もいる。こだわりが強いとい うのも自閉症の特徴だけれど、そのこだわりも人によって違うらしい。光や音 など外部からの刺激に敏感だったり、周りの人にはよく分からない理由(本人 的には理由がある)で癇癪を起こしたりするので、わがままだと思われてしま ったりするらしい。 自閉症という言葉は知っていても、どんな症状なのかを正確に知っている人は 少ないと思う。私も詳しくは知らない。自閉的という言葉から連想されるのは、 周りとの接触を嫌ってひとりでいるのが好きな内向的な人というイメージがあ るけれど、自閉症はそんなに簡単なものではなくて、私たちには想像できない ような自閉症の人特有の不思議な世界観があるらしい。 ものすごく簡単に言ってしまうと、人とのコミュニケーションを取ることが極 端に苦手なのだ。私たちの間で普通に交わされている自然な合図のようなもの もうまく読み取れない。 だけどきっと、何か私たちとは違う世界を見ていて、彼らなりの世界観がある んだと思う。彼らにしたら私たちの世界は見られない訳で、お互いに違う世界 なのだ。だから、どちらかが劣っているとかそういうことではないような気が する。でも、彼らは少数派なので時に誤解されたり虐げられたりしてしまうの だ。 以前に、ともさかりえが自閉症の女性を演じていたドラマで見た記憶があるの だけど、たとえば、初対面の相手に会って挨拶をして、相手から手を差し出さ れたら普通は「握手しましょう」という言う意味だと分かるのだけど、自閉症 の人にはその手が何を意味するのか分からないらしい。人の表情の意味も分か らないので、笑顔や泣き顔をイラストで書いてあるものを見てどんな意味なの か覚えるというのもあった。 『光とともに…〜自閉症児を抱えて〜』は現在、ドラマ化されて放映中だが、 もともとは原作であるコミックが話題になったもの。普通に結婚して、普通に 出産した女性が主人公。子どもが自閉症であることがわかって、周囲の誤解と 闘いながら夫や家族と協力して懸命に子育てする姿が共感を呼んだらしい。自 閉症であろうと無かろうと親が子どもに注ぐ愛情は同じ。子育て中の人にもこ れから子どもを産み育てようとする人にも何か訴えるものがあるのだろうと思 う。 子どもが自閉症であるということで、様々な障害があるのだけど、子どもに健 やかに育って欲しいという思いは他の親と一緒。自閉症だからと言ってカギの ある部屋に閉じこめたり、できることもさせなかったり、甘やかしたり、他の 子どもと接触させなかったり、特別なことをしない。社会の中で普通に生きて いける力を付けて欲しいと願っているのだ。そのやり方は他の子どもとは違う のかもしれないけれど、社会の中で生きていく力を付けるという目標は変わら ないのではないかと思う。 周囲の人の中でも、積極的に協力してくれる人たち(ボランティアや学校の先 生など)と、暖かく見守る人たちと、逆に見て見ぬふりをしたり冷たくあしら う人たちと、いろんな人が登場する。私の身近に自閉症児を抱える人がいたと して、果たして私はどんなことができるのだろうかと考えてしまった。 積極的に手助けをしてあげることは素晴らしいけれど、そうそう人のことに構 っていられないというのも本音である。だからと言って、見て見ぬふりをする のは冷たすぎるし、逆に分かったようなことを言うのも失礼にあたるような気 がする。やはりその人にしか分からない辛さもたくさんあるのだろうし、子ど もを持たない私なんぞが何か慰めたり、アドバイスしたりするのはお門違いだ。 と、すると普段はその子どもと家族の存在をそっと心に留めておいて、いざと いう時には協力するというのが一番いいのかもしれない。 自閉症だけではなくて、障害を抱える人たちや社会の中で弱者と言われる人た ちを自然に受け入れられる社会というのはどういうものなのかと考えてしまっ た。今、自分が体調を崩している所為もあるのだけど、自分が弱者(少数派) の立場になった場合と、その逆の場合、両方を想定していろんなことを考えさ せられるコミックなのだった。 ドラマ『光とともに…-自閉症児を抱えて-』 http://www.ntv.co.jp/hikari/ ダダ父通信(自閉症児のお父さんのサイト・自閉症について詳しいです) http://www.nucl.nagoya-u.ac.jp/~taco/dada/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●転職マニアな書店員◆『本屋はサイコー!』 [2004年05月10日(月)] ──────────────────────────────────── 『本屋はサイコー!』安藤哲也/著(新潮OH!文庫/新潮社) ttp://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=02105636 ──────────────────────────────────── 著者は出版社の営業から書店の店長になって独創的な店作りで成功した人。こ の本はオンライン書店bk1の店長だった当時に書かれたもので、それまでの 彼のやってきたことや書店員としての想いがつづられている。 この人、すごい転職マニア。個人的には職を転々とする人ってあんまり信用で きない気がする。個人経営でいろんなことにチャレンジとか言うとすごいと思 ったりもするけど、雇われ人生で職を転々というのはちょっと…。この差はな んなんだろうねぇ。 ネットで拾った安藤氏のプロフィールを見てみたら、書店営業(出版社3社) →書店員(1994年から)→往来堂書店プロデュース(1996年から初代店長)→ オンライン書店bk1(2000年から2002年まで店長)→電子書店M-stage book (2003年)→楽天ブックス(2004年4月から店長)。 なんて落ち着きのない人生なんだぁ。本の中でも自分で言っていたがどうやら 飽きっぽい性格らしい。二、三年のスパンで会社を転々としている。職種とし ては本屋業界なのだけど、リアル書店とかオンライン書店とか電子書店とか興 味の種が尽きないようだ。 最後の楽天ブックスは、いったいいつまで続くのやらと心配してしまうのは私 だけだろうか。こんなに落ち着きがない人だと、雇う方もいつ辞められてもい いという覚悟がいるだろうな。しかし、それでも雇いたいと思わせるくらいの 実力とか魅力とかが安藤氏にはあるのだろう。 本が好き。少しでも多くの人に本を売りたい。そんな熱い思いはひしひしと伝 わってくる。で、この人の場合よくありがちな顧客第一の奉仕主義とはまた違 うようなのだ。とにかく本を売るという自分の欲求を満たしたくて、自分が満 足したいような。要するに、本を売るという仕事をすごく楽しんでいるような ところがある。そんなところが魅力なんだろうなぁ。 この人の突っ走る性格、やりたいことにどんどんチャレンジする精神はすごい と思うけど、飽きっぽいところとか、じっくり腰が落ち着かなそうなところと か、おいおい…と思うところもいっぱい。本も本屋も好きな私としては読む前 に期待が大きかっただけに、読後はうーん、、、という感じ。なんか、書店員 というよりも、男性としてこういう人と結婚したりしたら大変そうだなぁと余 計なことを考えてしまったのだった。ちなみに、二児のパパだそう。お父さん としては魅力的かも。 オンライン書店bk1 http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_top.cgi?aid=p-akane01465 楽天ブックス http://books.rakuten.co.jp/RBOOKS/ 往来堂書店 http://www.ohraido.com/ M-stage book http://www.nttdocomo.co.jp/p_s/mstage/book/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●スタバのコーヒー牛乳系ドリンク [2004年05月12日(水)] ──────────────────────────────────── 最近、私の行動範囲にもやっとStarbucks Coffeが出現。東京都内で見かける ことはあったけれど、入ったことがなかったのだ。 よく利用しているのは新幹線品川駅構内のスタバ。30分に一本しかない「こだ ま」を待っている間にちょっとコーヒータイム。生活圏内の小田原駅西口に最 近できたスタバには昨日初めて入った。 私は紅茶派でコーヒーはあまり飲まない。でもコーヒー牛乳系は好き。で、注 文するのはだいたいカプチーノやカフェラテやカフェモカだったりするのだけ ど、実はこの違いがよくわからない。その時の気分で選ぶ。昨日飲んだカフェ モカは生クリームが乗っていてうまい。しかしその中身はラテとカプチーノと 何が違うんだろう。三つ並べて飲んだことがないからわからん。 スタバのサイトにこんな説明を発見。 ---------------------------------------------------------------------- カフェラテ Caffe Latte スターバックスでは“スターバックスラテ”と呼びます。 リラックスタイムにぴったりのドリンク。まず、いれたてのエスプレッソの上 からスチームミルクをカップ一杯に注ぎ、その上に6mmのフォームミルクを重 ねて繊細なイメージを作り出します。ラテマキアートの作り方もこれによく似 ていますが、マキアートは、エスプレッソをスチームミルクの上から注いでミ ルクに “マーキング”します。 カフェモカ Caffe Mocha いれたてのエスプレッソと最高級チョコレートに、フレッシュなスチームミル クをブレンドした伝統的なコンビネーションを誇るドリンク。通常、ホイップ クリームをトッピングしてココアパウダーをひと振りします。 カプチーノ Cappuccino 典型的なイタリアの朝食時のドリンク。カフェラテよりもスチームミルクが少 ない代わりに、フォームミルクを多く使用しています。「ドライ」と注文すれ ば、さらにフォームたっぷりのカプチーノに、「ウェット」と注文すれば、も っとミルキーなカプチーノになります。 ---------------------------------------------------------------------- うーん。要するにどれもコーヒー牛乳なのね。もこもこ泡だったミルクやモカ の上に乗っているクリームをスプーンでちょっとづつすくいながら飲むのが楽 しい。他の人はどんな飲み方してるのかな。 スターバックスジャパン http://www.starbucks.co.jp/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●しみじみ系キャラメルボックス◆『ヒトミ』 [2004年05月15日(土)] ──────────────────────────────────── 『ヒトミ』演劇集団キャラメルボックス 2004/4/24-5/16 シアターアプル 作:成井豊+真柴あずき 演出:成井豊 出演:小川江利子、大内厚雄、川原 和久(劇団ショーマ)、真柴あずき、筒井俊作、中村恵子、前田綾、篠田剛、 三浦剛、津田匠子 ──────────────────────────────────── おととい、演劇集団キャラメルボックスの公演『ヒトミ』を見てきた。キャラ メルボックスは結成19年目だそう。『ヒトミ』の初演は9年前で、今回は9年 ぶりの再演。初演版はスカパー!で放送していたのを以前に見た。若き日の上 川隆也が出ていた。 交通事故で首から下が動かなくなった主人公ヒトミ。開発されたばかりのハー ネスという装置を付ければ体を動かすことができるようになると言われ、第一 号の実験台に。この辺はちょっとSF。もともとピアノ教師だったヒトミがピ アノを弾けるようになればハーネスの装着は大成功なのだが、リハビリが進み 体が動くようになってもヒトミはなかなかピアノを弾こうとしない。子どもの 頃からの親友が経営するホテルに逃げ込んだヒトミは幼い頃から弾いていたピ アノを前に…。という話。 ヒトミ役は小川江利子。すっきり痩せてすごくキレイになったと思った。元婚 約者は大内厚雄。初演では上川隆也がやっていた役。精神科の医師に真柴あず き、ヒトミの母に中村恵子、ホテルの従業員のおばちゃんが津田匠子で、ベテ ラン3人の演技にホッする。筒井俊作、三浦剛の若手コンビに、前田綾、篠田 剛の中堅コンビ。それに客演の川原和久さん。出演者は10人だけで、ストーリ ーも割とシンプルで淡々と進んでいく。 今回、ベテラン、中堅勢でもアクの強い感じの人たちが出ていない。なにを 「アク」とするかは見る人によって違うだろうけど、私にとっての「アク」が 抜けたシンプルないい舞台だった。しかも席が1列目。堪能、堪能。 ハーネスを着けて体が動くようになったけれど、体には感覚はなくて痛みも握 手の感触も感じられない。ハーネスをはずせば寝たきりの生活が待っている。 寝たきりでも、感覚がなくても生きる意味ってあるのか。体が動けばそれでい いのか。つきつめると重いテーマなのだ。この脚本は成井豊と真柴あずきの二 人。真柴あずきの脚本は人と人との心の繋がりとかふれあいみたいなものがテ ーマになっていることが多い。じっくりと見てしみじみできる舞台なのだった。 演劇集団キャラメルボックス http://www.caramelbox.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●やっぱり熱狂◆『エリザベート』 [2004年05月17日(月)] ──────────────────────────────────── 『エリザベート』2004/3/6-5/30 帝国劇場 脚本・歌詞:ミヒャエル・クン ツェ 音楽:シルヴェスター・リーヴァイ 演出・訳詞:小池修一郎 出演: 一路真輝、内野聖陽、山口祐一郎、鈴木綜馬、石川禅、高嶋政宏、村井国夫、 初風諄ほか ──────────────────────────────────── 14日に今回のエリザ2回目。朝から当日券に並んだ。券を買ってから時間があ ったので、東京タワー見物。すごく昔に来たことがあるけど、たぶん10年以上 前。あいにく曇っていて煙っていて遠くまでは見れなかった。富士山、見たか ったのに。修学旅行生みたいな中学生たちがいっぱいいた。東京タワーのキャ ラクター「のっぽん」のぬいぐるみはピンクの沢庵(漬け物、長い奴)みたい でちょっと気持ち悪い。 さて、エリザ。前回、あまりにも見にくい席だったのだが、今回はS席のすぐ 後ろの補助席。前回はその後ろのA席の最前列。一列しか違わないというのに、 今回はとってもよく見えた。A列の最前列というのはなかなか食わせ物な席な のだった。 東宝で初演されてから二回くらい再演されていると思うのだけど、今回が何回 目の再演かよくわからなくなってしまった。で、今回、新演出になったわけで、 前回見たときには新演出な部分、以前の公演と違う部分なんかが気になったの と、見にくい席だったのとで以前の公演のような熱狂はなかった。だから、当 日券でまで見に行かなくてもいいかなぁと思っていたのだけど、なんの、なん の。改めて見てみたらやっぱりエリザはいい! すごい楽しんでしまった。 今回のWキャストは山口祐一郎(トート)、鈴木綜馬(フランツ)、浦井健治 (ルドルフ)、今拓哉(エルマー)。綜馬さんは初演からのキャストなので安 心。ああ、やっぱりいいなぁ。浦井ルドルフは初めて。初演の井上芳雄くんの ような初々しさがあって、好感が持てた。歌もうまい。もうひとりのルドルフ、 パク・トンハは歌唱力もあって場数をこなしているだけあって堂々とした成熟 したルドルフといった感じだったけれど、浦井くんはなんだか危なっかしい未 熟で繊細な感じがあってこれもまたよい。このルドルフのWキャストは二人の 個性が全然違うところが成功してる。 新演出で一度見ているので今回は単純に歌を楽しめた。やっぱり祐一郎はうま いなぁ。一路真輝は素敵だなぁ。トートダンサーは相変わらず激しく踊ってる なぁ。ちびルドルフはかわいいなぁ。などなど、いつものエリザの世界を堪能。 前回のあのやるせなさはなんだったんだろう。すごく気になっていたセットの 電飾も今回はあんまり気にならなかった。このあと名古屋、博多、大阪の公演 がある。見に行ってしまうかもー。 自由な生活から窮屈な宮廷へ嫁いだエリザベートに、今、体調を崩して静養中 だという皇太子妃雅子さまの姿がちょっと重なる。エリザベートは前の公演で は古いしきたりの宮廷生活に圧迫される悲劇の皇妃という感じだったが、今公 演では自分の美貌で意思を通そうとするようなエゴイスティックな面が強調さ れている。それでもやっぱり皇妃であるかぎり、心のやすらぎのある平穏な生 活というのは得られなかったのだろうと思うと可哀想な気がするのだった。 エリザベート http://www.toho.co.jp/stage/eriz2004/welcome-j.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●明治座で新選組◆『燃えよ剣』 [2004年05月18日(火)] ──────────────────────────────────── 『燃えよ剣』2004/5/1-27 明治座 原作:司馬遼太郎 脚本:鈴木聡 演出: ラサール石井 出演:上川隆也、風間杜夫、葛山信吾、羽場祐一、富田靖子、 渡辺哲ほか ──────────────────────────────────── 16日に見てきた。司馬遼太郎原作の舞台化。上川隆也は所属劇団のキャラメル ボックスが公演中だというのになぜか明治座で座長公演。いいけど。 11時に開演で、途中30分と25分の休憩を挟んで3時過ぎに終演。長すぎ。しか も次の回は16時開演だから、出演者も大変だ。休憩を抜いた全体の上演時間が 3時間くらいだから、休憩を一回にすればいいと思うのだが、そこは明治座。 休憩中にお食事、買い物をしてもらわないとロビーのお店から苦情が来るんだ ろう。休憩は多いほうがいい。 ロビーにはなぜだか京都の八つ橋をはじめ全国各地の物産が並んでいる。面白 い。NHKで放送中の大河ドラマ「新選組!」のグッズをはじめ新選組グッズ もいっぱい。 食事は開演前に予約しておくと食堂で食べられる。5月公演限定だという1500 円の「鴨川」を食べてみた。うまかった。お弁当を買っておいて席で食べるこ ともできるけれど、椅子に座って落ち着いて食べられるので食堂を予約してお くのもよいと思ったのだった。 席は左サイドのバルコニー席のようなところで、一応S席なのだが、見え方は 微妙。花道は近いのだけど、ちょうど真正面から照明が当たるので、実際に役 者さんが花道にいてもめちゃくちゃ逆行で見えない。舞台には割と近いのだけ ど、斜めなのよ。オペラグラスは必須。 『燃えよ剣』はだいぶ前に読んだけれど、細かい内容は忘れた。土方歳三が主 役で、新選組の興亡を描いている。これを読むと新選組が一通り分かる。そう いう意味では幕末を知る上で必須の一冊かもしれない。 土方歳三は上川隆也。近藤勇が風間杜夫。沖田総司が葛山信吾。上川と風間は 年が違いすぎる気がするけれど、ま、いいとして、風間の近藤勇はさすがに味 わい深く安心感がある。葛山の沖田は無難な感じ。特に怪しい魅力もなにもな かった。 この芝居、女性陣があまり出ない。主要な役では土方の恋人役で富田靖子が出 ているくらい。でもこの二人のエピソードが、ともすると闘いに明け暮れる男 芝居になりそうなところをおばちゃんたちにもわかりやすいものにしてくれて いる気がした。1幕、2幕の幕切れに二人のラブシーンを持ってきている演出 が心憎い。 血なまぐさいイメージの新選組だけど、この舞台では演出がラサール石井だか らか、軽快な笑いを誘うシーンも多くて楽しい。次々と隊士が死んでいき、最 後は土方も戦死する。でもそのあたりの暗い感じはあまり後を引かない。最後 の幕切れも出演者総出で明るい。長かったけど、それなりに楽しい舞台だった。 明治座 http://www.meijiza.co.jp/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●現代でも成り立ってしまうのが怖い◆『白い巨塔』 [2004年05月19日(水)] ──────────────────────────────────── 『白い巨塔』1巻 山崎豊子/著(新潮文庫) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=02247466 ──────────────────────────────────── ドラマ放送中から読み始めたが、時代が違うせいもあって設定やエピソードが 多少違う。原作は1・2・3巻が昭和40年、4・5巻が昭和44年刊行。 大学病院を舞台に、メスは切れるが自分の技術に満身している外科医・財前と 例え自分の不利益になろうとも最後まで患者のために尽くす内科医・里見を中 心とした人間模様。医学界の不条理を描き出して当時から話題になった作品だ が、あとがきによると、著者は医学界の不条理よりも人間模様を描きたかった と語っている。 一旦は財前が医療ミス裁判で勝訴する3巻で終了したのだが、読者から「社会 的反響を考えてもっと社会的責任をもった結末に」という意見が寄せられ、一 年半おいて『続白い巨塔』として続きを執筆したそうだ。 当時はまだ珍しかった医事紛争裁判を描くにあたって、著者は膨大な量の資料 にあたったらしい。法律と医学、どちらも難しい。すごいエネルギー。 山崎豊子は社会派と云われるが、文体に女性らしいふくよかさがない。どちら かというとハードボイルド。里見にひそかに思いをよせる教授の娘のサエコの エピソードなどさっぱり気持ちがわからん。恋愛、家族という題材に対しては あまり共感できる部分がなかったような。里見にも財前にも家族がいるのだけ ど、その存在が薄い気がする。私の感覚と距離があるのよね。家族に対する価 値観が違うのかなぁ。 だからかどうか、家族も含めた人間模様が描かれていた前半よりも、裁判が中 心の後半のほうが引き込まれた。財前のミスを追求する新たな証拠や証言を集 める関口弁護士の執念は、一旦は筆を置いたものの自らその結末を覆そうとす る著者自身の執念のよう。裁判は患者側の部分勝訴となる。 しかし最後に財前が死ぬという結末はどうにも解せない。財前が死ぬことで上 告できなくして、その先の判決を書きたくなかったのではないかと疑ってしま う。ま、それならそれでよいけども。だって大変そうだもの。裁判って。 それにしても、この小説の時代が書かれた当時と今を比べて、医療の技術は格 段に上がったけれど、医学界の慣例とか不透明なところとかはいったいどれく らい変わったのだろうと思い、複雑な思いで読んだ。 未だに病院ごとの治療データを患者が知ることができないとか、カルテの開示 を簡単にはしてくれなかったりとか、医師がきちんと説明してくれなかったり だとか、病院というのは不可解なことが多すぎる。だからこそ、この小説を現 代に置き換えてもドラマとして成り立ってしまうのだ。 患者は何を基準に病院や医者を選べばいいの? っていうかもう患者には選ぶ 余地はないようなシステムになってるの? 口コミ情報はあてにならないし、 ちゃんとしたデータが見たいと思っても見れないし、そもそもそのデータ自体 存在しなかったりして。ほんと、どうにかして欲しいよ、日本の医学界。 ドラマ「白い巨塔」 http://www.fujitv.co.jp/shiroikyoto/ ──────────────────────────────────── 『白い巨塔(1)』山崎豊子/著(新潮文庫) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=02247466 『白い巨塔(2)』山崎豊子/著(新潮文庫) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=02247467 『白い巨塔(3)』山崎豊子/著(新潮文庫) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=02247469 『白い巨塔(4)』山崎豊子/著(新潮文庫) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=02247470 『白い巨塔(5)』山崎豊子/著(新潮文庫) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=02247471 ──────────────────────────────────── ──────────────────────────────────── (茜音「日々のほのぼの」より) http://akane.pos.to/akane/f/honobono.htm ・・・・・・─・─・─・──・──・──→この続きも日々更新中です。 ──────────────────────────────────── =[PR]================================ 日本最大級ショッピングサイト!お買い物なら楽天市場 http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/000389a5.22be7a25/?url=http%3a%2f%2fwww.rakuten.co.jp%2f ==================================== =[PR]================================  ★┃今┃週┃の┃ベ┃ス┃ト┃セ┃ラ┃ー┃★┃  ━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛ 【楽天ブックス】流行の本を今すぐチェック!! http://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=IGOG8+K8RCI+1N6+61JSJ ==================================== ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━             ◆ サイト更新情報 ◆ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃茜音 【ギャラリーと日記】 ┃ http://akane.pos.to/ ┃----------------------------------------------------------------------  (2004/07/01) 7月のカレンダーは黄色いマリーゴールドです。  (2004/07/04) 楽天で「へにょへにょ日記」はじめました。 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ぱんだ雑貨店 【壁紙とWEB素材】 ┃ http://akane.pos.to/sozai/ ┃----------------------------------------------------------------------  (2004/07/01) [壁紙-Photo]シャスタデージー4点、アカバナユウゲショウ         4点、マリーゴールド12点、ダリア7点、トレニア6点追加し         ました。 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃チワワの小太郎 【癒し犬の写真と壁紙】 ┃ http://akane.pos.to/kotaro/ ┃----------------------------------------------------------------------  (2004/06/17) story お話ひとつ追加しました。  (2004/06/26) photo album 写真いっぱい追加しました。  (2004/06/27) photo album お花見の写真を追加しました。  (2004/07/03) links チワワオーナーさんのサイトにロンチーびびちゃん         のサイト追加しました。 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃りんくる 【わがままリンク集】 ┃ http://akane.pos.to/link-ru/ ┃----------------------------------------------------------------------  (2004/06/29) 映画関連のリンクなど追加しました。  (2004/07/02) 新ドラマのリンクなど追加しました。 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  発行■そふえのりこ(祖父江典子)     【茜音-AKANE-】     メールフォーム  「茜色通信」Web site■登録・解除・変更・バックナンバーはこちらから      ■「茜色通信」は、以下のシステムを利用して無料で配信しています。  まぐまぐ  マガジンID:0000023568  E-Magazine  マガジンコード:akaneiro  カプライト  マガジンID:6392  Macky!   マガジンID:akaneiro  melma!  マガジンID:m00073386  めろんぱん  マガジンID:004615  posbee  マガジンID:00002428  Copyright(C) 2003-2004 Sofue Noriko  発行者の許可なく転載することを禁じます。 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛