□□□□□□□□□□ 茜色通信 Vol.0047 □□□□□□□□□□ 2002/12/11 Wed.---Since2000/01/26  前号の発行部数134 =>>登録・解除・変更・バックナンバーはこちらから http://akane.pos.to/common/f/akaneiro.htm  「茜色通信」の読者登録をしていただきありがとうございます。  私のサイトの更新情報と日記(日々のほのぼの)のダイジェスト版を  お届けします。                 ◇ ◇ ◇    とうとう、子犬がやってきました! スムース(毛の短い)タイプの  チワワのオスです。名前は小太郎。やって来てから一ヶ月が経って、  すっかり家族の一員です。この号の日記ではやってくる前のお話しか  載せられませんでしたが、「日々のほのぼの」には写真も載っていま  す。気になる方はサイトの方も覗いてみてください。    『日々のほのぼの』 http://akane.pos.to/akane/f/honobono.htm  そして、明後日から毎年恒例になったグループ展『怪作展』が始まり  ます。メンバーは同じ高校の出身者と先生。年代が違うし、作品のジ  ャンルも様々なので、面白いです。お近くの方はお立ち寄りください。     「怪作展」 http://akane.pos.to/kai/     2002年12月12日(木)〜18日(水)     11:00〜19:00(最終日は16:00まで)     小田原EPO(エポ)5階 EPOホール(神奈川県小田原市)                (小田原駅から徒歩5分) ___________________________________ _/Contents_/ -- 今日のほのぼの -- ●筑紫哲也の魅力◆『ニュースキャスター』 [2002年10月17日(木)] ●大胆不敵◆『モーツァルト!』in日生劇場 [2002年10月21日(月)] ●愛犬家族への道・ウ○チ事件 [2002年10月23日(水)] ●『モーツァルト!』in日生劇場 二回目。 [2002年10月31日(木)] ●愛犬家族への道・父、子犬に見つめられる [2002年11月04日(月)] --更新情報-- ★茜音 【ギャラリーと日記】 ★ぱんだ雑貨店 【壁紙とWEB素材】 ★茜音ミニショッピングモール 【お店やサービスのリンク集】 ※記事中の書名の下にあるURLはオンライン書店bk1( http://www.bk1.co.jp )  の書籍詳細ページのURLです。 その本の内容、値段、大きさなどの詳細情報  のほか、bk1に投稿された書評なども読めます。 ___________________________________ -- 今日のほのぼの -- (日記もどき『日々のほのぼの』ダイジェスト版) 『日々のほのぼの』はこちら http://akane.pos.to/akane/f/honobono.htm ●筑紫哲也の魅力◆『ニュースキャスター』 [2002年10月17日(木)] 『ニュースキャスター』筑紫哲也/著(集英社新書) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=02184974 好きなニュースキャスターが二人いる。ひとりは安藤優子。もうひとりは筑紫 哲也。テレビではとっさのコメントや表情などからその人の人間性がそのまま 伝わってしまうことがある。生放送で、日々刻々と変わる社会の事件や事故や 政治情勢を伝えるニュース番組のキャスターでは特にそれが顕著だと思う。い くら取り繕おうとしても、その人の知識や、経験や、思想までもがそのままス トレートに視聴者に伝わってしまうのだ。 だから、見ている人は、より自分に近い感覚を持っているキャスターの番組を 好んで見るのではないか。私の場合は、安藤さん、筑紫さんというのは、人間 的に尊敬できるし、この人達の報道は安心して見ていられるし、その情報は信 頼できると思えるキャスターだ。それは、幅広い知識だけではなく、その人の 性格とか、人間味のようなものまですべて含めて、そう思える。 筑紫哲也がキャスターを務める「ニュース23」と比較するのによく引き合いに 出されるのが、久米宏がキャスターを務める「ニュースステーション」。私は 「ニュースステーション」はいつまでたっても好きになれない。この二つの番 組は放送時間がずれているので、早い時間にニュースを見たいと思うと、「ニ ュースステーション」を見ることもあるのだけど、久米さんの断定的、高圧的 なしゃべりがどうにも好きになれない。キャスターの所為だけでなく、あの番 組を作っている人たち全体の雰囲気が久米さんを通して伝わってくるのだと思 う。報道姿勢も片寄っているような気がするし、なんとなく、「この番組で放 送されている内容を全面的に信用してはいけない」と思いながら見ている自分 がいる。信用できないニュース番組ほど嫌なものはない。信用できないと思う と、天気予報まで信用できない気がしてくるから不思議だ。 「筑紫哲也のニュース23」という名が示す通り、この番組は、筑紫哲也色が色 濃く出ている。この番組を見ていると、筑紫哲也という人がどういう人なのか がよく分かるのだ。そして、この『ニュースキャスター』という本を読んで、 さらにその人柄や魅力がよく分かったような気がする。 旺盛な好奇心と、自分にも他人にも正直、そして文化・芸術にも造形が深い。 そんな人柄が見る人に親近感と安心感を与えるのだと思う。スタジオにいるだ けでは世の中のことはわからない、と週末には日本全国を飛び回っているとい うエピソードも、なるほどそういう人だからこそ、実体験にもとづく含蓄に富 んだコメントを自信を持って言えるのだなとうなづける。 特に興味深かったのは、音楽や芸術に対するこだわり。番組のエンディングテ ーマにこだわって、自らミューシャン達に依頼して曲を作ってもらったり、番 組の始まる直前まで劇場にいることも珍しくなく、そこで首相になる前の小泉 氏とよく出会ったという。なんとなく、筑紫さんは、音楽や芸術を愛しつつ、 それを通して出会う人たちが好きなんだなと思った。人というものが好きなの だ、きっと。 私は、インタビュアーとしての筑紫さんも好きで、通り一遍の質問をするイン タビュアーが多いなかで、筑紫さんはこちらが聞きたいと思っていることを適 格に相手から引き出してくれる。しかも、相手もそれに気持ちよく答えている のがわかる。この、相手も気持ちよくというのがポイントで、テレビを見てい て、インタビューされている人が不機嫌だったり、拒絶したそうな雰囲気をか もしだしていたりすると、見ていてもあまり気持ちがよくない。 この本のなかでは、インタビューのやり方として、「北風型」と「太陽型」が あって、筑紫さんは自分は「太陽型」のインタビューをすることが多いと言っ ている。「北風型」というのは、相手の弱いところを強気に攻めてタジタジと させるようなインタビュー方式。「太陽型」というのはその逆で、相手を気持 ちよくさせて発言を引き出すような方式。個人的にはやはり、筑紫さんのよう な「太陽型」のインタビューのほうが好きだ。相手を窮地に追い込んでいくよ うな「北風型」インタビューというのは見ていて胃が痛くなる。時にはそうい うインタビューも必要だとは思うけれど。 名優アンソニー・ポプキンスへのインタビューでは、「北風型」久米宏キャス ターの前では終止堅い表情だったホプキンスが、「太陽型」筑紫哲也キャスタ ーのインタビューでは非常にリラックスして上機嫌だったという。映画のプロ モーションで来日したにもかかわらず、筑紫さんのインタビューでは映画の話 はほとんどしなかった。筑紫さんは、ホプキンスの生き方に興味があったと言 っている。そういう、キャスターの正直な好奇心や日頃の映画やこの俳優に対 する興味が見る人にも、インタビューの相手にもストレートに伝わり、信頼や 安心感を与えるのだと思う。 私は、文化に造形が深い人というのは、世の中を決して悪い方向には持って行 かないと思う。音楽や美術や演劇やその他いろいろの芸術というのは、平和な 世の中だからこそ発展するものだと思うから。戦争のある国では芸術どころで はない。人間が人間らしく生きられる世の中、自分を自由に表現できる世の中、 そういうところで文化や芸術は発展してゆく。それを守ろうと思えば、戦争な んてできないはず。 だから、小泉純一郎首相も、筑紫哲也キャスターも、文化に造形が深いという ことでは信頼できるのではないか、と思ってしまうのだ。だから今、忙しすぎ て好きな劇場にも通えない小泉首相のことが少し心配だったりもする。その分、 筑紫さんにがんばってもらいたいものだ。 ___________________________________ ●大胆不敵◆『モーツァルト!』in日生劇場 [2002年10月21日(月)] 日生劇場でミュージカル『モーツァルト!』を観て来た。日生劇場は、一階席 の傾斜が緩くて、とっても見難い。今回、かなり前の方で左端の方の席だった のだけど、やっぱりあまり見やすいとは思えなかった。ガウディを模した劇場 内空間はなかなか好きなのだけど、劇場本来の役割を果たしてなきゃ意味ない のだ。 『モーツァルト!』は昨年のマイブームになったミュージカル『エリザベート』 のミヒャエル・クンツェ(脚本・作詞)、シルヴェスター・リーバイ(作曲) コンビの新作。日本版の演出も『エリザベート』と同じ小池修一郎。これはも う期待しちゃうでしょう。でもね、なんだか事前の雑誌記事なんか読んでると 、『エリザベート』とはまた違った感じになってるらしい。主役も若い男の子 のダブルキャスト。曲もロック調。やっぱり観てみるまでわからんな、と半信 半疑だったのだ。 それにしても、いくら『エリザベート』が当たったからといって、今回のキャ スティングはテレビでも人気のある人たちを集めてしまっていて、なんだかな ぁという感じだった。確かに、実力のある人たちではあるのだけど、別に忙し い人気者じゃなくてもいいのに。 今回観たのはタイトルロールは『エリザベート』で悲運の皇太子ルドルフを演 じて一躍人気者になっちゃった井上芳雄。実力はあるけれど、モーツァルトに はどうかな、とちょっと不安。で、観てみたら不安的中。正統派すぎて、不良 少年モーツァルトのアクが全くない。もっともっと濃いアクが欲しい。ダブル キャストのもうひとり、中川晃教のほうがそういう部分は持っているのかも。 こちらも観る予定なので、楽しみ。 全体としては、ストーリーが細切れで、よくわからなかった。歌詞を一生懸命 追ってしまって、なんだか疲れてしまった。それぞれのソロの場面も、聞かせ てくれるというよりも、聞かされているような気分で、なんだか知らず知らず のうちに歌詞を聞くのに必死になってた。もっと自然にストーリーが追えれば いいのだけど。 考えてみれば、『エリザベート』は宝塚で3回も上演されたあとの東宝版で、 かなり練られていた舞台。今回の『モーツァルト!』はウィーン発ではあるけ れど、日本での小池演出での上演は始めてで、初日からまだ2週間くらいしか 経ってない。しかも主演がダブルキャストだから、井上芳雄バージョンはその 半分の上演回数。まだまだ、こなれてなくても仕方ないのかもしれない。 モーツァルトの父役は市村正親。この人の舞台は初めて観たのだけど、芝居は もちろん、想像してたよりも全然歌が上手い。モーツァルトの姉ナンネール役 は高橋由美子。この人も歌も芝居も申し分なくて、とてもよかった。高橋由美 子は小柄な印象だったのだけど、舞台上でのオーラも発していて、舞台映えす る。いい役者さんだなぁと思った。テレビよりも舞台のほうがいいんじゃない かなぁ。 モーツァルトの妻コンスタンツェ役は松たか子。12月の帝劇公演では西田ひか るになる。松たか子はもうソロでもなんでもOKって感じ。やっぱり上手いし、 雰囲気もあるし、オーラもあるのだ。歌もどんどん上手くなってるような気が する。コンスタンツェとモーツァルトの絡みがもう少しあるかと思ったら、そ うでもなくて、もっと二人のことを膨らませるとか、わかりやすくするとかす ればいいのに。 しかし、これは松たか子に比べて、井上芳雄の演技力不足っていうこともある かもしれない。井上くん、なんだか優等生過ぎて、情感というか、情緒という か、なんかこう胸に迫って来るモノがなかったりする。たしかに、歌は上手い し、盛り上がるんだけど、なにかが足りない。ずっと聞いているとなんだか飽 きてきちゃう。『エリザベート』のときみたいに、短時間の出演で去って行く と結構衝撃的なんだけど、今回、主役だからね。市村正親や高橋由美子にすご く救われているのだ。 ヴァルトシュテッテン男爵夫人役は元宝塚トップスターの久世星佳。ミュージ カルは退団後初めてと言っていたけど、なんのなんの、歌上手い。この男爵夫 人はモーツァルトのパトロンのような役なのかしら。いまいちよくわからなか ったけれど、モーツァルトの才能を認めて、世に出そうとした人みたい。重要 な場面でのソロがあって、これが聞かせるし、結構印象に残る。 コロレド大司教役は山口裕一郎。いや、もう、歌は上手いのだけど、この役は 他の人でもよかったのでは・・・。曲が合っていないのか、いまいち聞かせど ころがなかったような気がする。なんだか衣装も変だし、役も変だぞ。私はあ まり気付かなかったのだけど、一緒に観た友人が「なんだかヨロヨロしてたよ 〜」。おいおい、大丈夫か? まぁ、でも実力のある人なので、過剰に期待し てしまっている面もあるかも。これはこれでいいのかもしれない。舞台でのオ ーラは健在。あ、でも今回は、市村正親の方がオーラ率が上だったかも。 今回の収穫は吉野圭吾。劇作家(?)のシカネーダー役。この人、名前だけは知 っていたけれど、観たのは初めて。役の所為もあるかもしれないけど、かなり 弾けていて、歌って踊って楽しそうだった。もちろん、歌も踊りも上手いのだ。 次に観る時にはもっと注目して観てみることにしよう。 全体に、衣装はとっても綺麗。あの時代の舞踏会の服って派手で綺麗。カツラ 全盛期だから、みんな髪型もすごいし、なんだかバブリー。なぜかモーツァル トとコンスタンツェの家族は現代風で、デニムっぽかったり、ニットっぽいド レスやジャケットを着ていて、これっていいの?って感じ。その服自体はおし ゃれでいいのだけど、他の出演者は時代背景に忠実な衣装を着ている中、なぜ か主演はジーンズみたいな。やるなら全部やればいいのに。 セットも簡素。黒い四角い箱のようなセットが奥から出て来たり、ひっこんだ り。もう少しゴージャスにしてもよかったのではないかなぁ。スクリーンを使 って背景にプロジェクターで写真を投影する方法も、全編に渡ってしまうとな んだか貧乏臭い。これ、『エリザベート』でもちょっと使ってたけど、一部だ ったからよかったんだよね。 音楽は予想以上にロック調で、その中にいろんなジャンルの音楽が入っている よう。あまり音楽に詳しくないので、よくわからないけど。モーツァルトとロ ックという組み合わせ、奇抜な衣装とセット。現代風モーツァルトだ。悪くは ないけど、やっぱり『エリザベート』に比べるとハマっちゃうという感じでは ない。音楽は、このミュージカルの音楽よりも、モーツァルトの作曲したもの のほうが耳に心地いい。それが問題なのかも。モーツァルトのミュージカルだ けど、モーツァルトの音楽は使ってないのだ。途中、ちょっとだけ流れるけれ ど、ほんのちょっと。あとはリーバイさんの音楽。あ、もしかして、モーツァ ルトに挑戦してるのかなぁ。大胆不敵。なかなかやるじゃん。 ___________________________________ ●愛犬家族への道・ウ○チ事件 [2002年10月23日(水)] うちの家族は、みんな、ペットを飼いたいとは思わないらしい。私は、こんな 家族の中で唯一、ペット飼いたい派。犬とかネコとか、側にいたら精神的にす ごく楽になると思うんだけど、家族はそうは思わないらしい。 父や母はペットがいて楽しいと思う度合いよりも、ペットの世話が大変って思 う度合いのほうが高いのだ。もちろん、ペットを飼うことでのメリットとデメ リットがあるのは当たり前で、飼っている人たちというのは、メリットのほう が大きいと思っているのだと思うのだけど、うちの家族はデメリットのほうが 大きいと思っている。ま、そう思うのは人それぞれだから、仕方のない事だ。 母なんて、動物を見てもあんまり可愛いとも思わないらしい。私はすごく可愛 いと思うんだけど、親子なのに変だ。ちなみに、母の姉(私の叔母)の家では 常に動物を飼っていて、犬猫はもちろん、一時期はアライグマまで飼っていた。 私は子供のころ、叔母の家に遊びに行って、動物と遊ぶのが好きだった。 ペットは、世話も大変だけど、死んだ時に悲しいし、臭うし、毛は落ちるし、 鳴き声もうるさいし・・・だから飼いたくない、というのが両親の言い分。ま ぁ、そう言われてしまったら、そうですね、と言うしかないので、いままでは ちょっと犬が飼いたいなぁと思っても、我慢していた。私が世話をするから! と言って強引に飼うこともできないことはなかったのだけど、うちは留守が多 いし、たぶん絶対に全部一人で世話するなんて無理だし、旅行のときは面倒み てもらいたいし、金銭的にもちょっと大変だしってことで、家族の反対を押し 切ってまで飼っても犬(猫)が可哀想だから、強引に飼うことはしたくなかっ た。 だったのだけど、最近、平日昼間ずっと家に一人でいて、なんだか精神的にお かしくなりそうになって、これはまずいんじゃないかという気がしてきた。精 神的にきついのは、病気、薬の所為もあるから、これがずっと続くわけじゃな いと思うんだけど、犬や猫がいたら少しは楽になりそうな気がする。話し相手 や遊び相手になってくれるだろうし、見てるだけでなんだかほんわかした気分 になるだろうなぁと想像すると、ものすごく飼いたくなってきた。というより、 飼ったほうがいいという気がしてきた。私の心の安定の為に。 それで、家族の中でも犬を飼った場合に一番迷惑をかけるであろう母を説得。 犬で猫でもいいのだけど、うちの場合は犬のほうが飼いやすいだろうというこ とで、犬、それも散歩のいらない小型犬チワワで攻めてみた。うちの母は人の 話をちゃんと聞かない(だいたい、母が私の話をちゃんと聞いてくれたら、犬 なんていらなかったと思う。母の代わりに犬に話を聞いてもらいたいのだ)。 だから、私がなんでそんなに犬が欲しいと言っているのか、最初は全然分かっ てくれなかった。 最終的には半ベソ泣き落としのような感じになってしまった。そんなつもりは なかったんだけど、そこまでしないと母にはわからないのだった。家族が嫌が っているのに強引に飼うのはどうしても嫌なので、ちゃんとわかってもらって、 飼ったらちゃんとかわいがってもらえる状態で飼いたい。父と弟もあまり動物 を飼うことに積極的ではないのだけど、彼等はたぶんそんなに世話もしないだ ろうし、飼うことになってもそれほど影響はないだろうから、まず母が納得す れば大丈夫。でも、最終的には母が父に相談して、父の「飼ってあげれば」の 一言で母も飼う気になったらしい。 そう、飼う気になったのだ。すごい。しかしまだまだ関門は残っていた。第一 に犬の値段。チワワは高い。安くても13〜15万くらいはする。私は柴犬でもな んでもいいのだけど、犬の性質とか、うちの家族で飼うことを考えると、お留 守番もできて世話もしやすいチワワって理想的。第二の関門は、うちの家族が みんなアレルギー持ちだということ。弟は鼻が悪くてくしゃみが止まらなくな るから嫌だと言うし、私も母も父も花粉症だし、犬が来たらどうなるかわから ない。でも私は犬猫がいる家に行っても全然平気だったから、たぶん家族も平 気だと思うんだけど。 そんな時、事件は起こったのだった。朝ごはんを食べていたら玄関に向かった 母が「なんかウンチ臭いんだけど」と一言。玄関に行ってみると確かにウンチ 臭い。なんだなんだと父もやってくる。これはきっと誰かがウンチを踏んで帰 って来たに違いない。でも昨日まではなんでもなかった。と、いう事は朝ゴミ を捨てに行った母のサンダルが犯人か? と推理。ひっくりかえしたら、ウン チがべったり。うひゃぁ〜。これは臭い。 うちの玄関横に(たぶん猫の)ウンチがあって、それを母が思いっきり踏んで しまったらしい。しかもそれにまったく気付かなかったらしい(気付けよ!)。 臭いが充満する玄関先で、サンダルについたウンチを処理する母。そして「犬 を飼ったら毎日こんな臭いじゃ大変だね〜」とのたまった。そりゃ〜大変だ。 しかもその朝、「子犬のときはウンチまみれになっちゃって大変らしいよ」と いう話をしていたばかり。それが強烈な臭いという実体験を伴ってやってきた ものだから、犬を飼う計画は急速に後退していったのだった(母の心の中で)。 これを予行演習だと思って、覚悟を決めてくれたらいいんだけどなぁ。 愛犬家族への道はまだまだまだまだ遠いのだった。 ___________________________________ ●『モーツァルト!』in日生劇場 二回目。 [2002年10月31日(木)] ミュージカル『モーツァルト!』をまた観て来た。二回目。今度は主演が中川 晃教。前回は井上芳雄だった。席はそれほど前のほうではないけれど、センタ ーブロックで、いままで日生劇場で観たなかで一番見やすい席だった。日生劇 場は席によって見やすさが全然違う。前回は前のほうだったけど左端だったか ら、前回見えなかった部分がたくさんあったことが今回分かった。 前回観たときは、それほど何度も観たいとは思えなかったんだけど、今回はな んだか前回の3倍くらいは面白くて、これは何度も通ってもいいと思ってしま った。主役の中川晃教がうまくはまっていたというのもあるし、もしかしたら、 音響も今回の席のほうがよかったのかもしれない。出演者がこなれてきて、ま とまりがでてきたというのもあるのかなぁ。それにしても、この差はいったい なんなんだろう。今回はスクリーンを使用した舞台美術も前ほど嫌味な感じじ ゃなく、綺麗に見えた。 井上芳雄バージョンのときは音楽がやけにロック調で、ストーリーが把握でき ないのが気になったんだけど、今回は二回目というのもあるけれど、ストーリ ーが全体でつかめたし、ロック調の音楽もほとんど気にならなかった。やっぱ り中川晃教の歌い方や、声がこのミュージカルに合っているのかもしれない。 井上芳雄のほうが技術的には上なのかもしれないけれど、ずっと聞いてると飽 きちゃうのよね。 中川晃教は歌はうまいし、声も好き。演技はうまいとはいえないけれど、不器 用な感じやヴォルフガングのちょっと未熟な性格と天才的な才能をもてあまし てる感じがうまく出ている気がした。後半に向かって盛り上がってゆくのがい い。彼自身、シンガーソングライターであるということを知っているので、最 後に自分自身で鍵盤の前に座って譜面に向かって作曲している姿がなんだかす ごくリアリティがあった。 このミュージカルにはタイトルロールの「モーツァルト」が二人でてくる。ひ とりはヴォルフガングで、これが中川晃教と井上芳雄のダブルキャスト。この 役が現実のモーツァルト。で、もうひとり子役が演じるアマデという役があっ て、これがモーツァルトの内面の才能を表現している。アマデは舞台上ではほ とんどボォルフガングの側についていて、二人は反発しあったり、共鳴したり して天才モーツァルトの内面の葛藤を表現している。舞台上で譜面を書いてい るのはアマデ。モーツァルトは現実世界で享楽にふける。アマデは一言もしゃ べらないし、歌わない。でも常に舞台にいるという役。最後にヴォルフガング が死ぬ時に、アマデも共に死ぬ。 映画『アマデウス』でもモーツァルトの天才的な作曲の才能と、それと対称的 な性格の幼稚さが描かれていたけれど、このミュージカルではそれぞれをアマ デとヴォルフガングという役に分けて、目に見える形で表現している。才能を 表すアマデが子供の姿だというのは、それだけ天才モーツァルトの純粋な部分 を表しているのかも。 モーツァルトの父親レオポルトは息子の幸せを願うのだけど、ヴォルフガング には抑圧や締め付けに感じてしまう。しかし、父親に反発して家をでても上手 くいかない。姉ナンネールも女性であるが故に自分の音楽の才能を生かせず、 家に閉じこもらなければいけない生活を嘆きつつ弟の成功を願っている。しか しヴォルフガングは音楽で成功しても借金は減らず、この家族に幸せはやって こない。妻のコンスタンツェも荒んだ生活を送りつつ影で夫を支えるのだけど、 この夫婦の生活は良くならない。って、こう書くと暗い話だなぁ。『エリザベ ート』もそうだったけど、この暗さを音楽の美しさで装飾して何度も観たくな るようなミュージカルに仕立てているのだ。観た後に不思議と暗さは残らない。 12月に帝劇で再び上演されるので、これも観に行く予定。今度はコンスタンツ ェ役が西田ひかる(今回は松たか子)になるので、どう変わるのか楽しみ。 『モーツァルト!』 http://www.toho.co.jp/stage/mozart/welcome-j.html ___________________________________ ●愛犬家族への道・父、子犬に見つめられる [2002年11月04日(月)] 前回のウンチ事件のあと、まぁいろいろすったもんだあったのだけど、とりあ えずペットショップに行って子犬を見てみようと母が言い出した。ああ、もう そこまでしたら後は飼うだけじゃん。私は内心ほくほく。父と母と三人でペッ トショップ巡りをした。 そうそう、その前に、すったもんだしてた時に、うちの父がなんとか犬を諦め させようとして、「他の動物じゃだめなの?」とか言い出した。「うさぎとか トリとか」。でも私は人間の言葉によく反応してくれて、スキンシップもとれ る動物がいいので、うさぎもトリもだめだと言ったら、「う〜ん」とちょっと 考えて、「じゃあ、キツネとかタヌキとか・・・」と言い出した。絶対、犬よ り飼うのが大変だと思った。父も即座に間違いに気付いたらしく、結果的に犬 を飼うことに一歩近付いたのだった。うちのお父さん、面白いかも、って思っ た。 私は子供の頃からずぅ〜っと犬が飼いたくて(猫でもよかったんだけど)、小 学生くらいのときは時々、両親に犬を飼ってとねだっていて、その度に却下さ れた過去がある。大きくなるにつれて、うちではもう犬はダメだとわかってき て、仕方がないので、「ハムスターを飼いたい」と言ったら、「あんなネズミ なんか絶対ダメ」とまたしても母親に却下された。ネズミとハムスターは似て るけどちょっと違うと思った。結局、うちで飼えたのは昆虫と魚だけだった。 で、高校生くらいのとき熱帯魚を飼いたくなって、いろいろ調べてどんな魚を 飼おうかとか夢を膨らませていたのに、いざ飼う段階になったら、母が「熱帯 魚じゃなくて金魚でいいでしょ」と言い出し、結局、金魚を飼うことになって しまった。金魚と熱帯魚は似てるけどちょっと違う。その金魚も最初に飼った ちょっとゴージャスなひらひらした金魚のいる水槽に、あとから父親が買って きた金魚すくいでもらえるようなシンプルな金魚をいれたら、そのシンプル金 魚の何匹かが病気持ちで、ひらひら金魚は全滅してしまった。最終的にはシン プル金魚3匹が生き残り、その3匹はそのあと何年も生き続けた。金魚は金魚 で可愛いのだけど、やっぱり熱帯魚がよかったなと、思いながら世話をし続け たのだった。 そんなこんなで、私はペットに関しては両親(特に母)にごまかされ続けて来 たので、今回はごまかされんぞ、妥協しないぞ、と不退転の決意で交渉にあた ったのだ。これはもう「ひとりプロジェクトX」。その努力が実る日も近そう だ。 父も母も動物が嫌いな訳ではないのだ(特別好きという訳でもないけど)。だ から、ペットショップに行って、ホンモノの子犬を見たら、それなりにかわい いと思ったらしい。しかし、母はいままで犬にほとんど興味がなかった人なの で、その種類を全然知らない。子犬はみんな同じ大きさなので、それぞれの犬 についてどれくらい大きくなるか店員さんに聞いていた。っていうか、うちの 台所から見える道(近所の犬の散歩コースになっている)をいつも通ってる犬 もいるのに。一通り説明を聞いた結果、「安い犬は大きくなるのね」というの が母の感想だった。確かに、うちで飼おうとしているチワワは高いけどね。 父は父で、ペットショップに入る前に某金融会社のCMを思い出したらしく、 「あのCMみたいに子犬にだまされちゃわないようにしなきゃ」と自分に言い 聞かせていた。それで、ペットショップの中でふと父を見たら、柴犬の子犬に みつめられていて(笑)、「ほんとにあのCMみたいに見てるよ〜」と言う。 そしてそのあと、ぼそっと小さな声で「だまされないぞ」と言っているのを私 は聞き逃さなかった。父を見つめていた子犬の目はちょっとうるうるしていて 「飼って〜」と訴えていたのだった。だまされてくれてもいいんだけどなぁ。 一通り近くのペットショップを巡って、子犬の値段の相場がわかって、店員さ んと話して世話の仕方とかも少し聞いたり、あとチワワの成犬も見てどのくら いの大きさになるかもわかったみたい。だんだん本格的になってきた。ホーム センターに行って犬グッズも見たし(ペットショップより安いと母が主張する ので下見した)、あとは可愛い子犬を見つけておうちに連れて来るだけだわ。 今回は買うまでに至らなかったけど、家族の心の準備はできたので、こまめに 子犬情報をチェックして、家族の一員になるワンちゃんを探す日々なのだ。 ちなみにチワワは毛の長いロングタイプより毛の短いスムースタイプのほうが 手入れも楽だし、個人的に好き。でも父に言わせるとスムースは「つるっぱげ」 だそう。スムースのチワワを見た後にロングのチワワを見て、「つるっぱげよ りこれくらい毛があったほうがいいよ」。なんか自分の頭髪も気にしてるのか なぁ。 (茜音「日々のほのぼの」より) http://akane.pos.to/akane/f/honobono.htm ・・・・・・─・─・─・──・──・──→この続きも日々更新中です。 ___________________________________ --更新情報-- ★茜音 【ギャラリーと日記】 http://akane.pos.to/ ◇「怪作展」の情報を載せました。今年は12月12日(木)-18日(水)です。 (2002/11/11) ◇12月のカレンダーはクリスマス!何の予定もなくても、待ち遠しいのです。 (2002/12/01) ★ぱんだ雑貨店 【壁紙とWEB素材】 http://akane.pos.to/sozai/ ◇[背景パターン]カベA9点追加しました。淡い色のパターンです。 (2002/11/12) ◇[背景パターン]カベA21点追加しました。(2002/11/15) ◇[壁紙-ART]クリスマスカラーの水彩13点追加しました。(2002/12/01) ★茜音ミニショッピングモール 【お店やサービスのリンク集】 http://akane.pos.to/shopping/ ◇ミニショッピングモールでお歳暮・クリスマスギフトを選ぼう。 ◇お得なキャンペーン情報、新しいお店のリンクなど随時更新中! ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  発行■そふえのりこ(祖父江典子)     【茜音-AKANE-】     メールフォーム  「茜色通信」Web site■登録・解除・変更・バックナンバーはこちらから      ■「茜色通信」は、以下のシステムを利用して無料で配信しています。  まぐまぐ  マガジンID:0000023568  E-Magazine  マガジンコード:akaneiro  カプライト  マガジンID:6392  Pubzine  マガジンID:19602  Macky!   マガジンID:akaneiro  melma!  マガジンID:m00073386  Copyright(C) 2002 Sofue Noriko  発行者の許可なく転載することを禁じます。 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛