□□□□□□□□□□ 茜色通信 Vol.0045 □□□□□□□□□□ 2002/10/07 Mon.---Since2000/01/26  前号の発行部数122 =>>登録・解除・変更・バックナンバーはこちらから http://akane.pos.to/common/f/akaneiro.htm  「茜色通信」の読者登録をしていただきありがとうございます。  私のサイトの更新情報と日記(日々のほのぼの)のダイジェスト版を  お届けします。                 ◇ ◇ ◇    すっかり秋になりました。秋の色がとっても好きです。でも秋は冬に  向かう季節。それよりは、夏に向かう春の方が元気が出る気がします。  どの季節もそれなりにいいところがあって、それを楽しむのがまたい  いんですけどね。    オンライン書店のbk1のサービスが一部変更になりました。いまま  で、7,000円以上買わないと送料が無料にならなかったのですが、10月  からは、1,500円以上の注文で送料が無料になります。amazon.co.jp  や楽天ブックスなどのオンライン書店はどこも1,500円以上で送料無  料でしたので、それに合わせないとやっていけないんでしょうね。わ  たしたち買う方にとっては、嬉しいことです。    最近は家にいることが多くて、体調の関係であまり遠出もできないの  で、よくネット通販を利用しています。プリンタなどのパソコン周辺  機器や、本など、重いものは家までダイレクトに届けてもらえるし、  在庫があれば注文した次の日に届いてしまうし、送料も無料だったり  するから、これはもう自分で買いに行くよりも数倍便利。近所のお店  に売っていないような商品を探すのも楽しい。先日はタロットカード  のお店や、観葉植物のお店を物色。いろいろありすぎて迷って結局買  わなかったのだけど、ウィンドウショッピング気分で見るだけで満足  してしまいました。    以前から探していてネットで買えないものが、画材。ありそうで、こ  れが意外とないのです。初心者用のセットなどはあるのですが、本格  的なキャンバスや絵の具、筆、パレットナイフなどを総合的に扱って  いるお店がない。専門店はあるようですが、質が良すぎて値段が少し  高かったりします。なので、こればっかりはリアル店鋪まで買い出し  に行かなければならないのです。「ないものはない」ように見えるネ  ットの世界も、まだまだ「ないものもある」のでした。    ●ミニショッピングモールにお気に入りのお店のリンクなどを随時追   加しています。一番利用しているのはわたしなのでした。アフィリ   エイトプログラムで多少収入があるものもありますが、なんの関係   もないお店(ただのお気に入り)もかなり混ざっています。    茜音ミニショッピングモール 【お店やサービスのリンク集】  http://akane.pos.to/shopping/ ___________________________________ _/Contents_/ -- 今日のほのぼの -- ●三世といえばルパン?〜『リチャード三世』 [2002年08月22日(木)] ●男のロマンってこんな感じなの〜『モンテ・クリスト伯』                          [2002年08月23日(金)] ●ゴネリルとリーガン〜『リア王』 [2002年08月30日(金)] ●大昔のコミックがでるわでるわ [2002年08月31日(土)] ●真夏の池袋〜『嵐になるまで待って』 [2002年09月04日(水)] ●天の邪鬼なので泣かないけど〜『塩狩峠』 [2002年09月06日(金)] ●なにかに似ていると思ったら [2002年09月10日(火)] ●わかりやすいのが一番〜『これが「週刊こどもニュース」だ』                          [2002年09月14日(土)] ●ガイドさんがいっぱい〜『厳選サイトわしづかみ!』[2002年09月17日(火)] --更新情報-- ★茜音 【ギャラリーと日記】 ★ぱんだ雑貨店 【壁紙とWEB素材】 ★りんくる 【リンク集】 ★茜音ミニショッピングモール 【お店やサービスのリンク集】 ※記事中の書名の下にあるURLはオンライン書店bk1( http://www.bk1.co.jp )  の書籍詳細ページのURLです。 その本の内容、値段、大きさなどの詳細情報  のほか、bk1に投稿された書評なども読めます。 ___________________________________ -- 今日のほのぼの -- (日記もどき『日々のほのぼの』ダイジェスト版) 『日々のほのぼの』はこちら http://akane.pos.to/akane/f/honobono.htm ●三世といえばルパン?〜『リチャード三世』 [2002年08月22日(木)] 『リチャード三世』シェイクスピア/著、福田恒存/訳(新潮文庫) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=00161462 だいたい、リチャード三世っていつの時代のどこの国の人? まったく前知識 なしで読んだから、最初はさっぱりわからなかった。とにかく、登場人物が多 い。しかもどんどん殺されてしまう。タイトルロールのリチャード三世も最初 はグロスター公という名前で登場。ややこしいったらないのだ。 シェークスピアの中でも、この作品のことはほとんど知らなかったんだけど、 最近上演された『天保十二年のシェークスピア』のDVDを借りて見てみたら、 この作品の主人公がリチャード三世がモデルだった。極悪非道で口先三寸でラ イバルをどんどん殺して地位を手に入れる男。片足を引きずり、背中には醜い 瘤、顔にはやけどの跡があるというとっても濃い役を上川隆也が演じていた。 この作品、チケット取ってあって、観に行く予定だったのだけど、入院してし まってナマでは見れなかった。ナマで観たかったなぁ。脚本は井上ひさし。シ ェークスピアの全作品を盛り込んであって、かなりの長篇だったのを、演出の いのうえひでのり(劇団☆新感線)と鴻上尚史が刈り込んで短くしたらしい。 でも上演時間は三時間以上。やる方も観る方も大変だぁ。 それで、なんだか面白そうなので、読んでみたというわけ。読み終わってから、 巻末の訳者の福田恒存さんによる解題のところに系図が載っていたのに気付い てそれをよく見てみたんだけど、複雑すぎてさっぱりわからなかった。奥さん が、旦那が死んでから他の人に嫁いだりしていて、どれが誰の子で、誰と誰が 兄弟で、誰が誰に殺されて、誰が王位継承者なのか・・・ややこし過ぎる。し かも同じ名前の人がいっぱい。時代的には15世紀の英国薔薇戦争の後期。私は この時代のことも登場人物たちのこともほとんど知らない。ロンドン塔が政治 犯などの幽閉場所にされたり、多くの王族貴族が処刑されたこととか、幼い王 子二人が殺された悲劇なんてのはちょっとだけ知っていたけれど、詳しい史実 は知らなかった。 巻末の解題と解説を読んでから再び読んでみたら、なんとなく全体の流れは理 解できた。史実はともかく、このリチャード三世という人物は、役者さんがや りたくなるであろう魅力的な役だと思う。とにかく濃いし。策略陰謀はお手の もの。王位を手に入れるためになんでもやってしまう。あげく殺した人たちに は恨まれ、亡霊となった人たちに恨みの言葉を投げかけられる。最後は殺され ちゃう。壮絶。系図なんて理解してなくても、面白い。でもちょっとは歴史知 っていた方がもっと面白いかも。 『天保十二年のシェイクスピア』 http://www.nifty.ne.jp/forum/ftheater/topic/02-03/tenpou/top.htm 劇団☆新感線 http://www.vi-shinkansen.co.jp/ ___________________________________ ●男のロマンってこんな感じなの〜『モンテ・クリスト伯』                          [2002年08月23日(金)] 『モンテ・クリスト伯(1)』 アレクサンドル・デュマ/著、山内 義雄/訳(岩波文庫) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=00165239 日本では古くから「岩窟王」として紹介されてきた。作者は『三銃士』を書い たアレクサンドル・デュマ。19世紀に書かれたものなのに、今読んでも新鮮で 面白い。岩波文庫で7冊に及ぶ長編小説。 この作品、男の人に人気がありそう。「男のロマン」を刺激するような主人公 なのだ。最初に、無実の罪で投獄されて、暗い牢獄で14年もの歳月を経て、脱 獄に成功。牢獄で知り合った老人から、巨万の富と豊富な知識を得た主人公ダ ンテスは、モンテ・クリスト伯と名前を変えて、自分を陥れた人々に復讐すべ くち密な計画をたて、実行に移してゆく。 復讐というと暗いのだけど、この主人公が元船乗りで、男気あふれる魅力的な 人物なのだ。自分が投獄されていた14年の間に、愛する婚約者を奪われ、自分 を投獄した人たちは成功者となり、地位と名誉と金を手に入れてのうのうと暮 らしていたのだから、そりゃあ復讐したくなるのもよく分かる。 で、その復讐の仕方も周到に計画されていて、数年がかり。読みながら、それ でどうなるんだろう、とワクワクする。子供の世代も巻き込んでいるので、登 場人物も多くて、誰が誰の子供なのかとかときどき分からなくなってしまうの だけど、そんなことはお構い無しにどんどん読みすすめちゃうのだ。登場人物 たちの人物造形も見事。悪役は悪役なりに人間味があるし、登場人物たちの謎 めいた過去が除々に明らかにされていったり、最後まで飽きさせない。 モンテ・クリスト伯は巨万の富を背景に、豪華な生活をしている。しかも船乗 り。男のロマンでしょう。男の人はこういう人に憧れるんじゃないかなぁ。女 の人も憧れるか。そんなにお金があったら、復讐以外のことに使ってもいいん じゃないかと思うんだけどね。それを復讐に費やすっていうのもある意味、男 のロマンなのかしらね。 ___________________________________ ●ゴネリルとリーガン〜『リア王』 [2002年08月30日(金)] 『リア王』シェイクスピア/著、福田恒存/訳(新潮文庫) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=01231113 小学生くらいの時に、子供用に書かれた『リア王』を読んで、なんとなく筋は わかったものの、子供には難しくて、ちゃんと理解はできなかった。まぁ、要 するに、お父さん(リア王)が三人の娘のうち誰が一番自分のことを愛してい るかを確認する訳だけど、口のうまいお姉ちゃん二人にうまく言い包められて、 本当に父のことを思っている末娘を追放してしまい、結局は自分も落ちぶれち ゃうという話。子供の頃は、ただひたすら「リア王」って変な名前だなぁとい う感想。だって、外国人の名前といえば、チャールズとかジェームスとかしか 知らなかったし。「リア」ってどういう意味なんだろうってひたすら気になっ た記憶がある。今となってはどうでもいいけど。 で、ちゃんと大人用のを読んでみた。シェイクスピアの四大悲劇の一つだから、 最後はハッピーエンドじゃないんだけど、そんなことすっかり忘れていて、な んとなく、最後にハッピーエンドになるような期待をして読んでしまった。だ から、最後の悲劇的結末がちょっとショック。この話って、全然ハッピーエン ドにできる話なのだ。むしろ、ハッピーエンドにして、みんなも気をつけよう ねって教訓的に終わった方がわかりやすいかも。でもそこはシェイクスピア。 悲劇にしたところがまた深いのよね。悲劇なんだと思って読めばそれはそれで、 奥深ぁい作品なのだった。解説によると、その昔には「リア王」ハッピーエン ド版というのも実際に存在したらしい。やっぱり。 そうそう、お姉ちゃん二人はまんまとお父さんの領地を二分して受け取って、 そのあと喧嘩するのだけど、それがまた色恋がからんでいて、それって子供用 の本にはどうやって書かれていたんだろうなぁ。触れられてなかったのかも。 そこが面白いところなのにね。 お姉ちゃん二人の名前がまたすごい。ゴネリルとリーガン。なんだか名前から していじわるそう。末娘コーディーリアはかわいいのに。で、親思いなコーデ ィーリアは冒頭で国から追放されて、フランス王に嫁いでしまうので、実は出 番があまりない。最後の方でまた出てくるけど。この二人の濃いキャラのお姉 さんは出番も多くて結構いい役かも。面白そう。 リアは自分の娘に捨てられて、荒野をさまようのだけど、そうなったときに、 本当に国王に忠誠を尽くそうと思っている家臣とそうでない家臣と分かれる。 しかし、どちらにしても、どうしてこの人がそこまで国王に忠誠を誓っている のか、いまいちよくわからないのだけど。ま、いいか。国王だから、という理 由なんだろうな。 リアと娘の物語に家臣の親子の物語、姉たち夫婦の物語といろんなストーリー がからんでいて、複雑なんだけど、全体には一つの話になっていて、まとまっ ている。シェイクスピアの中でもこの話は好き。親思いのコーディリアが最後 に殺されてしまうという終わり方がなんとも理不尽なんだけど、世の中の不条 理っていうか、そういうこともあるよね、ってことで。世の中うまくいかない ことの方が多いのよ。 ___________________________________ ●大昔のコミックがでるわでるわ [2002年08月31日(土)] 友人に「『ぼくの地球を守って』全巻貸して!」と言われて、久々に押し入れ からひっぱり出した。日渡早紀のコミックで、通称「ぼくたま」。「地球」= 「たま」っていったい誰が最初に思い付いたんだろう。こういうコミックの略 称ってやっぱり地域によって少しは違うのかしらん。なんてどうでもいいこと を考えつつ古ぼけたコミックを積み上げると、なんだか懐かしい、古い本の匂 いがした。この本を読んでいたときから、そんなに年月が経ってしまったのね。 中学生か高校生くらいの時に読んでいたのよ。 んで、押し入れを明けたついでに、古いコミックの整理をはじめてしまった。 もうとにかく私の部屋は本がいっぱいで、整理しないことにはどうにもならな い。収容できる量が限られてるんだから、いっぱいになったら、増えた分だけ 減らさなければいけないという単純な道理なのに、なぜか減らすという作業を まったくしてこなかったのだった。反省、反省。これからは「増えたら減らす」 が基本だわ。そうじゃないと、大地震が来た時に、私の部屋の階下(居間)に いた人は確実に本に埋まってしまう。それよりも、大きな地震が来る前に、本 の重みで床が抜けないかと心配。ともかく、これ以上本が増えたら危険なのだ。 とりあえずもう読まないであろうコミックや本や雑誌をまとめる。古本屋さん に売ろうと思って、段ボールに詰める。古本屋さんのサイトで、宅配便が自宅 までとりに来てくれて買い取りしてくれるサービスがあるので、そこで売るこ とに。 それにしても、押し入れの奥からその存在すら忘れていた本たちが、でるわで るわ。思っていたよりも多かった。子供の頃買った、少女コミック。ティーン ズ小説。SF文庫。きわめつけは全巻揃っている北条司『シティーハンター』 (60巻くらい?)。さすがにこれの存在は忘れてなかったけれど、もう読まな いから邪魔。これも処分することに。文庫版の石ノ森章太郎『007』ももう 読まないから処分。これもたぶん全巻揃っているはず。その他、もろもろ。大 きめの段ボールに二箱分くらい詰めた。 かなりすっきりしたかと思いきや、溢れていた本を押し入れのその隙間に入れ たらほとんど埋まってしまって、結局それほどすっきりはしなかった。でも本 棚に新しい本を入れる余裕がちょっぴりできたのが嬉しい。 さあ、これであとはこの段ボールを引き取ってもらえばオッケー! なんて思 っていたら、問題発覚。いわゆる新古書店では、バーコードがない本はたぶん 引き取ってもらえないのだ。うちにある本は古過ぎる。今回、処分しようとし ているコミックなんてほとんどが10年以上前のもので、バーコードがついてる ものなんてほとんどなさそう。ああ、もうペーパーリサイクル行きにするしか ないかも。ま、もともと二足三文でも捨てるよりはいいか、と思って古本屋行 きにしようと思っていたので、処分できるなら売っても捨ててもリサイクルで もなんでもいいのだ。売れそうなものだけ残してあとはペーパーリサイクルの 日に出してしまうことにしよう。本を処分するのってすごく大変。精神的にも 肉体的にも。はぁ、疲れた。 ___________________________________ ●真夏の池袋〜『嵐になるまで待って』 [2002年09月04日(水)] 演劇集団キャラメルボックスの公演。観たのは 8月28日だから一週間くらい前 かな。池袋のサンシャイン劇場で、この劇場、池袋駅から歩いて15分くらいか かる。小田原から東京までは新幹線で、東京から池袋までは山手線。遠い。医 者から家で安静にしてなさいと言われて、その通りにしていた病人にはちょっ と辛い道のりだった。演劇観に行くのは精神的栄養補給だから、多少辛くても いいのだけどね。帰ってきてから二三日は疲れてウダウダしてしまったのだっ た。 今回の『嵐になるまで待って』は再々演。初演と再演はビデオで見た。舞台の 照明が全体的に暗めなので、ビデオだとよくわからない部分があって、この作 品はナマで観た方が断然いいに違いないと思っていたから、今回の再々演はう れしかった。実際、セットも照明の感じも再演とほとんど同じ感じがした。こ れって珍しいかも。照明はやっぱり暗めだけど、ナマで観たらとってもいい感 じだった。 最近のキャラメルボックスは中堅の役者さんたちに勢いがあって、いい感じだ。 うまく若手を引っ張って行っているみたい。一時期は型にハマってしまって、 舞台の勢いというか終盤まで観客を引き込んでしまううねりみたいなものがな いような気がしていたんだけど、最近はなんだか、とってもいい。ベテラン勢 がガッツリと脇を固めてるのも安心感がある。 このお話では耳の不自由な雪絵という女性が物語のキーパーソンになっていて、 この役は台詞がすべて手話。今回は雪絵役をろう者の女優さんの忍足亜希子が 演じている。本当に耳が不自由ということで、音楽や音のきっかけなどがわか らなかったりして大変だろうと思うけれど、観ていて全然感じなかった。ダン スシーンもセンターで踊ってたし、すごい。とても美しく、雰囲気がある女優 さんで、この役にぴったり。手話って見ていて、意味がわからなくてもなんだ かダンスしているみたいに綺麗に見えるときがある。手の動きと、表情と、身 体全体で何かを伝えようとする動作は、見ている人に訴えるものがあるのかも。 手話って結構、腕力使いそう。腕の筋肉が鍛えられるのではないか、と全然関 係ないことも考えてしまった。私自身が、今、病気で腕の筋肉が弱ってるから かも。キーボード、マウスの操作でも数時間で疲れてしまう。今、手話を習っ たら大変だぁ。 演劇集団キャラメルボックス http://www.caramelbox.com/ ___________________________________ ●天の邪鬼なので泣かないけど〜『塩狩峠』 [2002年09月06日(金)] 『塩狩峠』三浦綾子/著(新潮文庫) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=00627945 三浦綾子さんのプロフィールを見て驚いた。若い頃、結核で13年間も闘病生活 を送っていたらしい。そのときに、キリスト教信者になったそう。13年。長い。 私も多発性筋炎を発病してから半年。これからどのくらいかかるのかなぁ。今、 自宅でゴロゴロしている分には気楽でいいけど、将来のことを考えるとちょっ と不安になったり。最近は、よくわからない先のことについて深く考えるのは やめて、とりあえず精神的な安定を目指して今できることをちょっとずつやっ ていこうと思っている。病状がどうなるかわからないから、先の予定がたたな いのだ。こんな状態が13年も続いたらもう、大変。なにかを信じたくなる気持 ちも分かる。 私は特定の宗教を信じていないけれど、宗教を信じる人の気持ちは分かるよう な気がする。人って、宗教じゃなくても、なにか信じられる拠り所のようなも のがないと生きていけないんじゃないかな。自分の行動の基準となるような柱 となるようなもの。それは例えば、親からの教えでも、恩師からの教えでもな んでもいいんだけど。例えば、なにかをするときに、ここまではいいけど、こ れ以上はだめ、という善悪の基準とか、人とつきあう上での距離の置き方の基 準とか、この人は信用できるとか、できないとかを判断する時の基準とか、な んか人それぞれの基準がある。それが、信仰を持っている人はその教えに基づ いているということだと思う。聖書では文章化されているし、人によってはす ごく明解な基準かもしれない。ある意味、わかりやすいということ。 オウム真理教の事件で宗教が大きな話題になったけれど、自分で考えずに盲目 的に信じるというのはある意味で、とても楽なことだ。とにかく信じて実践す るということで、自分がなにか強く、偉く、立派に生きているような気がして くるのかもしれない。それはそれで本人が幸せならいいのだけど、それで他人 に迷惑をかけてはいけない。他人に迷惑をかけるか、かけないか、それがいい 宗教と悪い宗教の違いじゃないかと思う。キリスト教は世界的に広がっている けれど、それは宣教師たちが世界に出て、必死に布教したから。時には現地の 住民の信仰を踏みにじってまで。だから、キリスト教が盲目的にいい宗教だと は思わないのだけど、それだけ多くの人に信じられているという意味では、そ の教えには耳を傾ける価値があるのではないかと思う。私自身は、キリスト教 関係の本を何冊か読んだ上で、その教えをすべて受け入れることはできないと 思ったけれど。 「汝の隣人を愛せ」「右の頬を打たれたら左の頬を差し出せ」というような教 えがあるのに、なぜ、キリスト教徒の多い国で戦争が起こるのか。この疑問だ けでも、なにかキリスト教全体を信じる気にはなれない。教えに、なにか問題 があるような気がしてしまうのだ。だからと言って、仏教や他の宗教の方が優 れていると思っている訳ではないのだけど。 『塩狩峠』は、キリスト教を信じ、自己を犠牲にして多くの命を救った青年の 物語。なのだけど、彼がたまたまキリスト教徒であったというだけで、この一 事だけで、キリスト教の教えがすばらしいとは言えないのではないか、と天の 邪鬼な私はひねくれて考えてしまった。青年は最初はお坊さんになろうと思っ ていた。その後、周囲のキリスト教徒たちに影響を受け、その教えに感銘して キリスト教の熱心な信者になる。キリスト教を信じていることで、青年の生き 方や、考え方、周囲への気配り、青年自身の心の平安が保たれる。だけど、こ れはたまたま、青年の考え方とキリスト教の教えが合致した結果で、これが仏 教であろうと、イスラム教であろうと、新興宗教であろうと、それを盲目的に 信じていれば、結果は同じなのではないかという気がする。「信じる」という ことが大事なのだ。「信じることで救われる」というけれど、これは本当だと 思う。ただ、信じるものはなんだっていいのだ。自分が「信じられる」と思っ たものであれば。宗教ってそんなものだと思う。 とはいえ、この物語自体はとても面白くて、一気に読み切ってしまった。主人 公の清廉潔白さに、こんな人いないだろう、と思いつつも、時代が明治という ことで、そういうこともあるかも、なんて妙に納得しながら。人物描写が巧み で、登場人物たちが魅力的。特に、唯一悪役のように描かれている祖母が妙に 物語を引き立てていて、私はなんとなく祖母に感情移入してしまった。これっ て邪道かも。 ___________________________________ ●なにかに似ていると思ったら [2002年09月10日(火)] プレドニン(副腎皮質ホルモン=ステロイド)を1日30mg飲み始めて約一ヶ月。 今、最高潮に顔が丸い。顎が二重になった。ここまで丸くなるともう笑ってし まう。顎の肉が縦につまめる。 前から、この顔って誰か有名人に似ていると思っていたんだけど、やっとわか った。SMAPの稲垣吾郎がやっている「ゴロクミ」に似ているのだ。普通、太っ て顔が丸くなると、まぶたなんかも腫れぼったくなるけれど、薬の副作用の場 合は、ほんとに頬と顎のあたりだけに肉がついちゃう。だから、特種メイクの 「ゴロクミ」に似てるんだわ。 先日、病院に行った時に、同じ副作用で顔が丸くなっている人をみかけたんだ けど、その人と私、なんだか顔に似てしまっていて、副作用で丸顔になると、 みんな同じ様な顔になるんだなぁ、と思った。みんな「ゴロクミ」(笑)。 薬のせいなのか、精神的にも落ち着かず、文章も、書ける日と書けない日があ る。思考がまとまらない。 集中できない。 すぐ疲れる(これは肉体的なもの か)。それで、あまり思い悩むと余計に辛いので、もう疲れたら疲れるままに。 集中できなかったらできないままに、日々過ごすように気を着けている。気に しだすともう、ほんとにダメ。鬱々としてきてしまう。お気楽に、ケセラセラ。 長時間眠れないので、昼間でも夜でも眠くなったら寝ている。なるべく時間を 決めて寝るのだけど、眠れないのに無理して寝るのも疲れるので、眠れないと きは真夜中でも起きてしまう。どうせ1日中フリーだから、眠くなったら昼間 寝る。今は3時間くらい眠ると目が覚める。その後また眠れる時もあるし、も う眠れない時もある。春に入院していたときと、退院したばかりのときは2時 間くらいで目が覚めてしまっていたから、今はまだいい方かも。病気じゃなか ったときに、6時間とか8時間とかぶっつづけで眠れていたのが今は不思議。 っていうか、今が異常なんだけど。ま、これも副作用なので、そのうち薬が減 ればもとの睡眠時間に戻ると思うので、あまり深く考えず、本能のままに眠る のだ。眠れなくても辛くない場合でも、ずっと起きているとなんだか目が疲れ ちゃうので、横になって目をつぶって休んだりしている。 最近、やっと秋らしくなって、涼しい日も多くなってきた。過ごしやすい。で もこれから寒くなるとどうだろう。夏と冬はどっちが辛いんだろうなぁ。寒い 方が身体が痛くなるかも。 雨の日は涼しくていいのだけど、湿気が多いので、あまり体調はよくない。な んだか調子がよくないなぁと思っていると、次の日に雨だったりする。これで はマンガかなんかにでてくる、関節の痛みで天気予報するジジイみたいだ。 「足がイテエから明日は雨だな」なんて。 先日、「徹子の部屋」に元宝塚トップの安奈淳が出ていた。2年前に全身性エ リテマトーデスという膠原病の一種を発病。最近になって仕事に復帰したらし い。本当に死にかける程だったよう。ついつい病院に行くのを後回しにしてし まう気持ちはわかる。身体がむくんでもそんなにすごい病気だと思わないもん。 私も一ヶ月くらいほっといたし。それでも私は、症状の進みが遅かったのでラ ッキーだったと思う。ひどいと、もっと急激に悪くなるらしい。安奈淳さん、 どうやら私の母と同じ年くらいみたいだけど、若く見える。まだ副作用で顔が すこし丸いと言っていたから、そのせいなのかなぁ。病気した後にしては若々 しい。生還した、という気持ちが前向きに働いているのかしら。私ものんびり じっくり治して社会復帰めざそうっと。 ___________________________________ ●わかりやすいのが一番〜『これが「週刊こどもニュース」だ』                          [2002年09月14日(土)]                           『これが「週刊こどもニュース」だ』池上彰/著(集英社文庫) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=01927784 数あるニュース番組の中で、どれが一番わかりやすいか、と言われれば、NH Kの「週刊こどもニュース」が一番じゃないかと思う。2番目は「手話ニュー ス」。字幕入りで、簡潔に表現されていて好き。どちらの番組も作り手側の、 「伝えよう」という気がみなぎっていて、それが私たちに届くからいいのだ。 「週刊こどもニュース」が始まった1994年当時からずっとお父さん役をやって いるのが、この本の著者の池上彰記者。アナウンサーやタレントではなく、現 場を知っている記者さんなのだ。土台となる知識や経験がしっかりしているか ら、番組のなかでの子供達の意表をついた質問にもちゃんと答えてくれる。頼 りがいのあるお父さんだ。 この本では、政治、経済から天気予報まで、ニュースを見る時に知っておいて 損はない知識がわかりやすく解説されている。その中で、どうやったら子供達 に難しいニュースを易しく伝えるかという番組制作上の裏話などが盛り込まれ ていて、面白い。毎回毎回、試行錯誤の繰り返しだ。 子供にわかりやすい、ということは、大人にもわかりやすいということ。つま り、「週刊こどもニュース」は、誰にでもわかりやすいニュース番組というこ とだ。実は私はごくごくタマにしか見ないのだけど、見ると毎回、目からウロ コが落ちるように、ニュースのことがよくわかる。こういう番組をちゃんと作 り続けているNHKはやっぱりタダモノではないと思うのだった。 ___________________________________ ●ガイドさんがいっぱい〜『厳選サイトわしづかみ!』[2002年09月17日(火)] 『厳選サイトわしづかみ! その道のプロ200人のおすすめ600サイト案内』(日経BP社) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=02207275 All About Japan のガイドさんたちがオススメするサイトを集めた本。All About Japanファンとして、とりあえず買ってみた。 近くの書店にはなくて、仕方ないのでオンライン書店で購入。届いてみたら、 思ったより小さくて、細長い本。なんでも、携帯できるようなサイズにしたそ うな。でも、小さくて細長くてめくりにくくて、この形はあまりよくないぞ。 別に携帯できなくてもいいし。 「厳選サイト」は、各ガイドにつき3サイト(一部は2サイト)が紹介されて いる。この数は微妙かも。できればもう少し多く紹介して欲しかった。すごく 「厳選」されているということなのかもしれないけれど、なんか、見て選ぶ余 地がないような気がしてしまう。ガイドさんの数が多いから、ページの関係か らもそれ以上は載せられなかったのかもしれない。 まぁ、オススメサイトは、この本で見なくても直接、All About Japan を見れ ばそこからたくさんリンクされているんだからいいけど。・・・ってことはこ の本の意味ないじゃん。 オススメサイトよりも、こんなにいろんなガイドさんがいるんだっていうこと が面白い。 WEBでは自分が興味のあるジャンルしかみないから、わからなかっ たけど、本になって、ページをパラパラやっていると全然関係ないジャンルも 自然と目に入ってきて、なんとなく読んじゃったりする。スポーツとか、車と かのジャンルって、 WEBでは見ないからなぁ。各ガイドさんのプロフィールも 面白い。もっと詳しく見てみたい。 結局、この本のメリットは、未知のジャンルとガイドさんを発掘できることな のだった。厳選サイトの紹介はあんまり見てない。 (茜音「日々のほのぼの」より) http://akane.pos.to/akane/f/honobono.htm ・・・・・・─・─・─・──・──・──→この続きも日々更新中です。 ___________________________________ --更新情報-- ★茜音 【ギャラリーと日記】 http://akane.pos.to/ ◇プロフィールをちょっぴり更新。(2002/09/23) ◇10月のカレンダーはポップな花柄。壁紙に使うとデスクトップが明るくなり  ます。(2002/09/30) ★ぱんだ雑貨店 【壁紙とWEB素材】 http://akane.pos.to/sozai/ ◇[壁紙-Art]パステル花柄の壁紙22点追加。(2002/09/30) ◇[壁紙-Photo]にコスモスの壁紙10点と空の壁紙7点追加。(2002/10/03) ★りんくる 【リンク集】 http://akane.pos.to/link-ru/ ◇10月から始まるドラマの公式サイトへのリンクなど追加。(2002/10/05)   ★茜音ミニショッピングモール 【お店やサービスのリンク集】 http://akane.pos.to/shopping/ ◇「無料で得する」サイトを集めたページを作りました。タダで会員登録して、   賞品や現金がもらえるサイトです。(2002/09/14) ◇「英会話」→「資格・スキルアップ」に名称変更しました。(2002/09/14) ◇[本・CD・DVD]に、オンライン書店リンクなど追加。(2002/10/03) ◇新しいお店や得するキャンペーンなどは随時追加、更新しています。 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  発行■そふえのりこ(祖父江典子)     【茜音-AKANE-】     メールフォーム  「茜色通信」Web site■登録・解除・変更・バックナンバーはこちらから      ■「茜色通信」は、以下のシステムを利用して無料で配信しています。  まぐまぐ  マガジンID:0000023568  E-Magazine  マガジンコード:akaneiro  カプライト  マガジンID:6392  Pubzine  マガジンID:19602  Macky!   マガジンID:akaneiro  melma!  マガジンID:m00073386  Copyright(C) 2002 Sofue Noriko  発行者の許可なく転載することを禁じます。 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛