小太郎の苦手な冬がやってきた。チワワはメキシコが原産と言われていて、暑い国の犬らしく、暑さには強いけれど寒さにはとても弱い。去年の今頃はまだ産まれてから3ヶ月くらいでとても小さくて、いつも私の膝の上で丸くなっていたような気がする。今年は小太郎にとって二回目の冬。
寒くなったらお散歩に行きたがらないかなと思ったのだけど、寒くてもお散歩に行くとなると大喜びする。「さんぽ」「いく」という単語で飛び跳ねて喜ぶ。別に行くつもりじゃなくても、飛び回って喜ばれると連れて行ってあげたくなるのが人情なのだ。そうして寒い日もお散歩に出かける私と父なのであった。
散歩のコースはだいたい決まっていて、道順は違っても通る道はいつも同じだ。小太郎もそこは自分のテリトリーだと思っているらしく、匂いを嗅いで、ときどき立ち止まっておしっこをちょっとしてからまた歩き出す。おしっこはちょっとずつ出して、最後には出なくなってしまうのだけど、一応おしっこポーズをする。家では後ろ足を左右に開いておしっこするのだけど、最近は外で、壁や背の高い草のところでするときには片足を上げてするようになった。ちょっと大人になったのね。
それでもすごく寒い朝に散歩に行くと、喜んで出かけたものの、寒さが身にしみたのか少しの時間で帰りたがることもある。すごく寒い日はぶるぶる震えてることも。そういう日は飼い主も寒いので、さっさと家に帰るのだった。
最近は朝も寒いし、夕方も寒いので、午前中は10時くらい、午後は2時か3時くらいに散歩に出かける。広場に日が当たって暖かい日はリードをはずして少し走り回ったりする。
家ではホットカーペットの上が小太郎の定位置。うちでは数年前からこたつは使わずに、ホットカーペットを使っている。ホットカーペットの上に薄い布団を掛けるとそれなりに暖かい。小太郎は昼間の大半の時間、この布団の中にもぐってグーグー寝ている。留守番のときもカーペットの上で丸くなって寝ているみたい。
日中、暖かい日は陽が当たる窓辺に小太郎用の座布団を置いておくとその上で丸くなって寝ている。カーペットも暖かいけれど、陽が当たるところの方が好きらしい。
それよりも好きなのが人のそば。家族の誰かが座っていればそこに寄ってきて、膝に登って丸くなる。ホットカーペットのところに座って足を伸ばしていたら、足の間に入ってきて丸くなる。座椅子に座ってくつろいでいると、腕組みしてる胸の上に登って寝てしまうこともある。あごの下で小太郎が寝てるのだ。かわいいし暖かいのでそのままにしてしまう。ソファでごろ寝すればお腹の上で寝てしまう。どこでも自分の寝場所だと思っているようだ。自分が眠くないときは、寝ている人間の上に登ったり降りたりして遊ぶ。ごろ寝人間は小太郎用アスレチックと化すのだった。 |