チワワの小太郎
 
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●犬と飼い主のイイ関係●『イヌは飼い主に似る』 [2003年01月10日(金)]
イヌは飼い主に似る―あなたとイヌのいい関係22の法則
利岡 裕子(著)

三笠書房
¥ 520 [文庫] 2002-09
ISBN:9784837961598 / ASIN:4837961592

犬を飼いたいな、と思っているときに、書店で発見して、犬を飼い始める前に読んだ。

タイトルがいい。犬が飼い主に似るのか、飼い主が犬に似るのか・・・。内容は犬に関するエッセイで、なんで犬が飼い主に似るのかは書いてない。それでも犬を飼うにあたって役に立つことがたくさんあって、面白かった。

犬と飼い主って、性格的にとか、外見的に似てることが多いのかしら。外見的には、あまり犬と飼い主を一緒に見ることってないからよく分からないけど、話を聞いていると似てることがあるみたい。子供が親の背中を見て育つように、犬も飼い主の行動を見て育つのかも。うちにいるチワワの小太郎(オス・4ヶ月)もだんだんうちの家族に似てきたみたい(食い意地が張っていて、昼寝好き、ひとり遊びも好き、でも甘えん坊)。その家庭のサイクルに合わせた生活や、飼い主の行動に合わせて犬も行動するから似てくるのかも。で、似て来るととっても可愛く思えてくるから自然と笑顔になって、それでますます犬も喜んじゃう。

この本にはどうして犬が困った行動ととるのかとか、犬と人間がうまく生活するためのちょっとした知恵なんかがたくさんつまっている。例えば、食べ物をもらうために吠え捲る困ったワンちゃんと、ちゃんとお座りして待っているお行儀のいいワンちゃん、この二匹の違いは一体なにかというと、その理由は実は人間の側にあるらしい。

お座りして待っているワンちゃんは、お座りしたときにたまたま食べ物がもらえたことがあって、それをちゃんと覚えていて食べ物をもらう時にはお座りして待っているそうだ。反対に、吠え捲っちゃうワンちゃんの場合、吠えたら食べ物がもらえたことがあって、それ以来、食べ物が欲しいときには吠え捲るようになってしまったそうな。たとえ、愛犬が吠え捲るタイプだったとしても、直す方法もちゃんと書いてある。しんぼう強く吠えるのをやめるのを待つのだ。静かになってから餌をあげるようにすれば、犬は今度はそれを覚えて吠えたら餌が貰えないことがわかるようになる。なるほどね。これは勉強になった。問題犬にさせない方法と、たとえ問題犬になってしまってもちゃんと救う方法があるのだ。

これを踏まえてうちの小太郎にも食事の前にお座りをさせてみた。そうしたら、みごとに覚えてくれた。けれど、まだお座りの意味が分かっていないらしく、食べ物がないとお座りしない。で、お腹が空いてきて食べ物が欲しくなるとお座りして切ない目で見上げている。そのポーズは可愛いんだけどね。餌は貰えないのだった。

ウンチを食べちゃう犬の話も載っている。子犬はよくウンチを食べちゃうらしい。うちの小太郎もときどきウンチを食べている。予防法は、食べる前に片付けること。叱るなら現行犯で。これは他の犬の飼い方の本にも載っている事だけど、あらかじめウンチを食べちゃうことを知っていたので、小太郎が食べたときにもそんなに驚かなくてすんだ。しかも、これって、犬の本能だそうで、あんまり叱るのも逆に可哀想だとも思えるようになってしまった。だから、もし食べちゃったときには、「片付けるのが遅かった私が悪かった」と心の中で謝っている。ウンチは禁断の味。ホカホカしてて美味しいのかもしれない。そうそう、だから子犬とはキスしちゃいけないのだ。ウンチ食べてるから汚いのよ。これも事前に知っていてよかった。

犬の飼い方の本を何冊か読んだけれど、このエッセイは他の本にはない、飼い犬と飼い主のいい関係を提示してくれていて、飼う前に読んでいてよかったと思う。基本的なスタンスとして、体罰はダメとか、犬になにかして欲しいときにはとにかく褒めるとか、犬の本能的な行動(例えば穴を掘っちゃうとか、タオルに臭いをつけたがるとか)を無理に止めさせようとしなくてもいいとか、犬との楽しい生活の役に立っている。犬には犬の欲求があって、なんでもかんでも人間に合わせるのは無理。だけど、しつけるところはちゃんとしつけないといけない。その微妙なバランスを犬と一緒に探っていくのがいいのかもしれない。

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