□□□□□□□□□□□  茜色通信 Vol.0111   □□□□□□□□□□□ 2009/11/04 Wed.---Since2000/01/26  前号の発行部数137 =>>登録・解除・変更・バックナンバーはこちらから http://akaneiro.com/common/f/akaneiro.htm  「茜色通信」の読者登録をしていただきありがとうございます。  私のサイトの更新情報と日記(日々のほのぼの)のダイジェスト版を  お届けします。                  ◇ ◇ ◇  またまた発行をさぼっているうちにすっかり秋。寒っ。最近、Twitter  (ツイッター)というミニブログサービスにはまっています。いろんな  方とゆる〜く繋がってコミュニケーションとれるところが楽しいです。  アカウントは @noriko_v よろしければフォローしてみてください。ブ  ログの更新情報は @henyo2 で配信しています。  Twitter(@noriko_v) http://twitter.com/noriko_v  Twitter(@henyo2) http://twitter.com/henyo2  記事もたまっているんですが、今回は2本しか載せられなかった…。  「ウェブは〜」の記事が長すぎ! 次号はなるべく早く出します。 ────────────────────────────────────  ◎毎日更新中! チワワの小太郎のこと、デジモノのこと、本のことetc... 「へにょへにょ日記」 http://plaza.rakuten.co.jp/fuwafura/ ◎本のブログ「てくまくぶっく」 ---最近読んだ本・買った本・気になる本--- http://chokora.livedoor.biz/ ◎気まぐれ写真ブログ「さぼてん日記。」 http://ameblo.jp/fuwafura/ ◎クラフト・ラッピング素材「いちごのしっぽ」 http://sippostore.com/ ──────────────────────────────────── ━━PR━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 楽天トラベル http://hb.afl.rakuten.co.jp/hsc/0a708f00.8fbf7e57.0a708f01.fc30a6d7/ 家族旅行も出張もペットホテルもみ〜んなおまかせ! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ _/Contents_/ ──────────────────────────────────── ■チワワの小太郎 チワワ星通信 -- 今日のほのぼの -- ●スカッと痛快◆『ウェブはバカと暇人のもの』 [2009/05/02(土)] ●最後にぐっと…◆『容疑者Xの献身』演劇集団キャラメルボックス                            [2009/05/14(木)] --サイト更新情報-- ★茜音 【ギャラリーと日記】 ★ぱんだ雑貨店 【壁紙とWEB素材】 ──────────────────────────────────── ※記事中の書名の下にあるURLは、「日々のほのぼの」の該当ページのURLです。  該当ページにはAmazonの詳細ページへのリンクがあります。Amazonの詳細ペ  ージではその本の値段、サイズ、出版年、書評などを見られます。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━            **◆*◆* チワワの小太郎 チワワ星通信 *◆*◆**       ──────────────────────────────────── 寒くなってきたので、暖かい場所を探して放浪するチワワの小太郎。冬は窓か らの日差しが部屋の奥まで斜めに差し込むので、おひさまと共に移動しながら ひなたぼっこしていることが多いです。 ■へにょへにょ日記■(小太郎の日常はこちら) http://plaza.rakuten.co.jp/fuwafura/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━             ◆ 今日のほのぼの ◆ ──────────────────────────────────── (日記もどき『日々のほのぼの』ダイジェスト版) 『日々のほのぼの』はこちら http://akaneiro.com/akane/f/honobono.htm ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●スカッと痛快◆『ウェブはバカと暇人のもの』 [2009/05/02(土)] ──────────────────────────────────── 『ウェブはバカと暇人のもの』中川淳一郎/著(光文社新書/光文社) ISBN:9784334035020 / ASIN:4334035027 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=235 ──────────────────────────────────── 書店でタイトルを見て膝を打ってしまった。だって、まさに私が思っていたこ ととドンピシャ。いえね、だいぶ前から気付いていたのよ。ウェブなんてくだ らないものだらけ。忙しい人はネットにどっぷりはまったりしない…って。私 が書くブログのネタでアクセス数が多いのは料理とペット、それとデジモノ関 連。読んだ本の感想だとか演劇や映画の感想は料理やペットネタに比べるとが くんとアクセス数が落ちるのだ。ましてや美術展の感想なんて惨憺たるもの。 アクセス数だけ稼ぎたいなら、美術展の感想なんて書くだけ無駄だとすら思え る。 料理とペットと言ったって、そんなに特別なことを書いているわけではない。 誰にでも思いついて、そこらへんの家庭で作っているような簡単なレシピを載 せたり、どこかで食べた料理の写真を載せたり、ただかわいいだけの犬の写真 を載せたり、どっかに行った旅行記を載せたり。そういう記事のアクセス数が 伸びると、「ああ、私のブログを見てる人々というのは小難しい理屈を並べた 文章や、何か役に立つ情報を求めているわけではなく、ただなんとなくさらっ と読めるもの、おいしそうだと思えるレシピ、単純にかわいい〜と思える(癒 される?)画像を求めているだけなのだ」と痛感する。 それがいけないわけではないのだけど、せっかく専門的な知識を駆使して書い た文章もたいして求められてないんだと思うとちょっと凹むこともあった。考 えてみれば、私の「専門的な知識」なんて、世に出ている専門家が書いた専門 書に比べたらゴミみたいなものだから当たり前と言えば当たり前なのだった。 ブログを始めて数ヶ月後には、要するに、個人のブログに求められている物と いうのは、(くだらないとまでは言わないが)「たいして価値のない物」「ど うでもいいもの」言い換えれば「暇つぶし」なのだと悟った。つまり、ネット というのはそんなに高尚な物ではなくて、庶民の暇つぶしの道具なのだ。 そうか、それならそれでバカになってやろうと思う。同じアホなら踊らにゃ損 損ということで。ひとりでバカなことを書いているよりはバカを共有したほう が楽しい。ネットのヘビーユーザーというのは、今更指摘されなくともそうい うことを分かっていると思う(そこまでバカではない)。わかってて踊ってる 人が大多数。そのなかで分かってない人が少数派。その少数派が本当のバカを するのかもしれない。 もちろん、インターネットというもの自体はとても便利なものだと思う。無料 で簡単に情報収集ができるし、遠方の友人とも即座に連絡が取れたり、家に居 ながらにしてショッピングができたり。が、そこに集ってあれやこれや書き込 んだりしている人たちは玉石混淆。非常に頭がよくて意識が高い人たちも、も ちろんいる。しかし、大多数は「バカと暇人」だという著者に「同感!」と思 わず手を挙げてしまいたくなるのだ。「バカ」というのはキャッチーな言い方 だと思うが(新書のタイトルはキャッチーでないと売れない)、要するにくだ らないことが好きな人たちが大勢集まっているのだと思う。ネットで高尚なこ とをやろうとしても失敗するというのは、長年ネットにどっぷり使っている身 としては感覚的にとてもよく理解できる。 なかには頭がいい人だって少なからずいると思うが、どっちにしろ、バカなこ とが好きだったり、くだらないことで大喜びする人たちなのだ。お笑い番組を 見てガハガハ笑ってストレス発散している人たちとよく似ている。それは実に くだらないけれど、別に悪いことではないし、堂々と「趣味はお笑い」と言う のと一緒で「趣味はインターネットです」と言ったっていい。 こういう人たちは、ネットに高尚ななにかを求めているわけではなく、ただ単 に面白いもの、暇つぶしになるもの、ストレスを発散させてくれるようなもの、 荒んだ心を癒してくれるようなもの(動物の写真とかちょっといい話とか)を 求めているのだ。 そして、ブロガーと呼ばれる人たちやネットのクチコミに貢献するヘビーユー ザーというのは大半がこういう人たちなのではないかと思う。 ネットの世界をよく知らない人、例えば大企業のエライ人なんかは簡単に「ネ ットを使えばなにか新しいこと、すばらしいことができるのではないか」とい う“ ネット幻想”を持っている人も多いのかもしれない。そして人気のブロ ガーたちは流行に敏感で先鋭的な感覚を持っている、なにか特別な人たちだと 思っているのかもしれないが、大多数のブロガーというのはきっと、面白いこ と、くだらないこと、どうでもいいけどちょっと暇つぶしになったりちょっと 癒されたりするようなことを書いているのだ。そうでないとアクセス数が伸び ないから、人気のあるブログほどこの傾向は強いと思う。 小難しいことを書いていて人気もあるというのは、ある一線以上のレベルの高 い記事を書いているブログである。こういうブログの筆者は、ブログを抜きに してもその世界で一定の評価をされている本職の人たちだろう。だから、すで に有名人である可能性が高い。まったく無名の人が評価されることもあるかも しれないが、評価された時点で著名人の仲間入りをするだろうから無名の人が 無名のまま小難しいブログで人気を得るということはあまり想像できない。 この本は、「バカ」や「暇人」を揶揄しつつも、ネット世界にどっぷりつかっ ている著者自身の自嘲も籠もっている。そしてその実は、企業イメージを壊さ ないようなキレイゴトの企画でネットユーザーたちの心をつかめという無理難 題を突きつける、ネットをよくわかってない大企業のエライ人たちに向けて 「ネットなんてくだらねーんだよ、バーカ!」とケツを捲っている本なのだ。 …と思う。 ブログを毎日書いている私も暇人の一人であるが、他人のブログにコメントを つけまくっている(これをやるとお返しコメントがつくので自分のブログのコ メントも増える可能性が高い)人たちや、SNSに常に書き込みしている人たち も相当な暇人だと思う。自分のことは棚に上げて、あなたたち仕事してるの? 子育ては? 家事は? と聞きたくなるのだ。そして、よくよく見回すと、本 当に忙しい人(ブログに書くネタには一生困らないだろうと思えるような人) たちは“忙しすぎて”ブログを書いたり、ネットを見たりする余裕すらない。 というかリアルな生活が充実しているからブログで何かを発散したり素人の他 愛のないサイトをじっくり読んで充電する、なんて必要性がないのだ。そうい う人たちにとって、ネットはただ単に情報を得るだけのものだったり、友人と 連絡を取る手段だったり、ネットショッピングの道具だったりするのだろう。 本の中には書かれていないが、私の実感としては「暇人」のなかにはかなりの 割合で「病人」が含まれている。私もその一人。病人は暇なのだ。心や体を病 んだ人たちが簡単に情報を収集したり交換したりする手段として、ネットは非 常に有効だ。簡単に外出したり、フルタイムで仕事をしたりできない、通常の 方法では社会参加が難しい人たちがネットに依存する率が高いのは当然だと思 う。ネット以前はそういう場がなかった。だから、そういう意味ではまだまだ そこにのりしろがあって、ネットの可能性があると思う。 ネットの世界というのは現実世界の縮図ではない。ネットのヘビーユーザーの 属性を詳細に調べればそれはわかると思う。現実社会に比べ、主婦層など時間 が余っていてある程度コンピューターの知識がある人たち、それとパソコンな どデジタル関係に詳しかったり感心が高かったりする人たち、そして病人の割 合は高いのではないかと思う。とりこぼされているのは、デジタルに疎い高齢 者層、まじめにきっちり働いていて精神的、時間的にネットを見る余裕のない 人たち(実はこういう人たちが企業が想定する一番の購買者層なのではないか と思う)、それとネットに繋ぐためのハードやソフトにかける資金の余裕がな い人たち。インターネットの世界というのは、偏った属性の人たちが集まる場 所である。 本の中に、テレビとネットのヘビーユーザーはかぶっているという記述があっ て、なるほどと思った。どちらも基本的に無料。新聞や雑誌は有料の情報なの で、ネットユーザーとはかぶらないそうだ。だから、テレビ発の情報はネット にあふれているが、新聞や雑誌が発信源の情報というのはネットにはほとんど ないらしい。そう言われてみればそうかも。 私は以前から、紙の新聞も書籍もなくならない、と言っているのだけど、それ を裏付けるような説でかなり心強い。新聞や雑誌を買うのは、ネットを見てい る暇がなくて情報に対してお金を払ってもよいという人たち。一方、ネットの ヘビーユーザーには「無料」というところが肝心なのだ。 そう考えると、ネットでの有料サイトというのはどうもうまくいかないだろう と想像できる。他の人はどうなのかわからないけれど、私の場合は、有料サイ トと契約するよりは、紙媒体の新聞や雑誌を定期購読するほうがいい。信頼性 もあるし、全体を俯瞰的に見ることができる。よく、新聞で読んだ記事をブロ グにリンクするためにネットで探すのだけど、同じ記事でもネットで見るのと 新聞で読むのとではだいぶ印象が違うことが多い。ネットで先に新聞社のサイ トを覗いてから新聞を読むこともあるが、ネットでは気付かなかったけれど、 新聞で見つけて興味深くじっくり読んでしまう記事も多い。 書籍だって、全文をネットに載せたら売れなくなるというけれど、本当によい 本ならそんなことはない。青空文庫に載っている名作たちが売れなくなったな んて聞かないし。ネットで全文を読むのってかなり大変なのだ。さわりを読ん で面白そうだと思ったら、買って読む。さわりすら読めなかったら内容がわか らないので買う気にはならない。高い本ならなおさら。 売れなくなる本というのは、内容がくだらない(買う価値もない)と判断され た本で、ネットでの全文掲載が一般的になれば本の淘汰が進んでよいのではな いかとすら思う。 面白いのはテレビの情報はネットにあふれているが、ネットの情報はテレビに は流れないことが多いということ。テレビCMで流行したことは一般的に多くの 人に知れ渡っているが、ネットで流行したことは、そうとうヘビーなネットユ ーザーでないと知らないことが多い。中川翔子や眞鍋かをりなどがブログの女 王と呼ばれていることは知っているかもしれないが、実際にそのブログを読ん だことがある人はどれくらいいるだろう。ましてや、毎日チェックしてるとい う人に出会うのはかなり確率が低い(私の知り合いでひとりだけ、中川翔子の ブログが好きだという友人がいるが、かなり例外的なのではないかと思う)。 一方、テレビの場合は朝の情報番組は毎日見てるという人は多いし、友人と会 えば「昨日の大河ドラマ見た?」と気軽に話すし、知人がビートたけしの番組 に出ると言うと「見る、見る」という答えもあれば「あ、その番組毎週見てる よ」と言われたりもする。その番組自体を知らないという人は皆無だった。ネ ットだったら、知人が載っていると言っても、まずそのサイト自体を知らない 人が多いだろう。そして、「昨日のショコタン(中川翔子)のブログ見た?」 などとは気軽には話さないのである。そもそもショコタンのブログは分単位で 更新されているので「昨日の」などと言うのが間違いなのだが。 とにかく、ネットの世界というのは、ネットの世界にどっぷりつかっていない 人が思うほどすごいものではない。万能ではないのだ。ネットCMやネットを使 ったキャンペーンなどよりテレビCMやテレビ番組の影響のほうが絶対的に大き いのだ。大企業のエライ人たちはそこを勘違いしてはいけない。 梅田望夫氏の「ウェブ進化論」や「ウェブ時代をゆく」を読むと、ウェブの可 能性についてポジティブに言及されていて夢が膨らむのだが、それはネットを “高尚に”使いこなせる一部のユーザーにとってであって(それでもその一部 の人の恩恵を間接的にでもその他大勢の人も受けると思えば意義のあることだ と思う)、大多数の庶民にとってはあまり関係のないことなのではないかとい う気がする。 ましてやネットを使って庶民を巻き込んで何かをしたい企業とか、宣伝をした い企業にとっては直接的には何の役にも立たないのではないかと思う。 梅田氏が提唱するネットの便利な側面というのは、聞いていると確かに便利だ し仕事の能率アップには非常に有効だと思う。だが、実際に生活者の視点で考 えるとそれは絵に描いた餅のようなものだ。だって、その大前提は、ネットに 常に繋がっている、もしくは毎日のようにネットをチェックする、ということ だから。 ネットを介して瞬時に書類のやりとりができたり、ネット会議のようなもは私 のようなヘビーユーザー(もっとヘビーなユーザーはたくさんいるが)にとっ ては非常に便利なシステムなのだが、相手がネットに繋がっていなければ何の 役にも立たない。仕事で使っていれば常にネットに繋がったパソコンがそばに あって、そういうシステムが機能するのだろうが、そうでない場合、ヘビーユ ーザーのほうが少数派なのでうまくいかない。なにか市民レベルで企画を立て ようとしたときにこういうシステムがある、と提案したとしても中心となる人 たちすべてがネットを利用しているという可能性は低い。 例えば、マンションや地域の自治会の連絡網をネットで作ろうとしてもうまく はいかないだろう。ネットを利用していない人が何割かいるだろうし(導入に 費用などがかかるので無理には勧められない)、利用していても自在に使いこ なせるレベルの人はごく少数なのではないかと思う。メールくらいならなんと かなっても、SNSに登録したりログインしたりするというのすら難しいという 人も多い。うちの母の場合はショッピングモールの会員登録すら大仕事だった。 また、ネットでのやりとりには暗黙のルールのようなものもあり、それを知ら ない人同士だと無用の摩擦や衝突が考えられる。携帯からの短い返答にパソコ ンユーザーがイラッとしたり、なんて日常茶飯事なのだ。 そんないざこざの処理などに余計な手間暇をかけるくらいなら、普通に回覧板 を回した方がよっぽど話が早い。結局は従来通りのリアルなやりとりが一番効 率がよいのだ。 「私たちの人生、なんとリアルな場の占める割合が多いのだろうか。これら人 生の大部分を占める要素にネットはどれだけ入り込めたのか? 大したことはない。 かなり入り込まれている人はヤバい。 もう少し外に出て人に会ったほうがいい。 なぜなら、ネットはもう進化しないし、ネットはあなたの人生を変えないか ら。」 この本の結びの文章に激しく共感。ネットにのめり込むほどに、リアルな世界 の大切さは痛感する。 「凡庸な人間はネットを使うことによっていきなり優秀になれるわけではない し、バカもネットを使うことによって世間にとって有用な才能を突然開花させ、 世の中によいものをもたらすわけでもない」 「・ネットはプロの物書きや企業にとって、もっとも発言に自由度がない場所 である ・ネットが自由な発言の場だと考えられる人は、失うものがない人だけである」 そうそう、そうなのだ。ネット神話なんて、ない。ネットは自由じゃない。ブ ログの内容なんて当たり障りのないことだらけ。だって、あらゆる人に全方位 的に配慮しなきゃいけないんだもの。 犬を放し飼いにしているってだけでクレームの嵐が巻き起こるのを見て驚いた。 あんた、実際に見たんかい!? って言いたくなる。神奈川県では放し飼い (ノーリード)は条例違反ではあるのだけど、歴史的経緯からして犬の放し飼 い自体は珍しいことでもなんでもない。農家では野生動物を追い払う番犬とし て飼っていた犬は繋ぎっぱなしでは用をなさない。今ではそういう飼い方は時 代錯誤だが、放し飼い自体に対して(よっぽど凶暴そうな犬でなければ)一般 的には寛容である。(だからと言って条例違反を推奨するわけではない。放し 飼いは、犬の安全を守るためにもやめたほうがいい) 実際に放し飼いにしている現場を目にして、まったく関係のない第三者が飼い 主に直接注意したり警察に通報したりすることって、どれくらいあるのだろう か。のどかな田舎だということもあって、私も何度か放し飼いの現場を目撃し たことがあるし、よく見かける近所の人でもいつもノーリードで犬を散歩させ ている人もいるが、よほど親しくなければ直接注意はしないし、他の人が注意 しているのを見たこともない。 それが、ブログに書かれたとたん、非難の嵐が巻きおこり、直接その現場を目 にしたわけでもない人が警察に通報したりする。通報された警察だって迷惑だ ろう。 私が疑問に感じるのは、ブログに書かれたことが事実なのかどうか確かめない で行動に出る、ということだ。実際に放し飼いにしているのなら非難されるの も当然なのだが、写真と文章だけでその行為を判断するのは非常に危険なので はないかと思う。ブログを書く側の心理として、注目されたいがために多少誇 張することだってあるし、他人に配慮して事実を多少変更することだってある。 実際には家族の話でも知人の話ということにしたり、もらったトウモロコシを 半分は親戚にあげちゃったとしても山盛りの写真を載せて全部我が家で食べま した、と書くことだってあるだろう。 犬を放し飼いにした人も、もしかしたら実際には写真を撮るときだけリードを 外して、あとはきちんとリードを着けていたかもしれない。…とは考えないの だろうか。 本の中には、mixiの日記に、バイト先のファーストフード店でゴキブリを揚げ たと書いた高校生が、大騒ぎされた末に高校に迷惑をかけたという理由で中退 までした例があげられていたが、結局、日記の内容はウソだった、というオチ。 ウソを書いたことで中退までするなんてばかばかしいと思う。書いた本人もバ カだと思うが、そこまで追い込んだ人たちもどうかと思う。それこそ、見てた んかいっ!? と言いたい。自分にはまったく関係のない場所で起こった出来 事を、ネットで知ったというだけで大騒ぎして通報するのは…バカではないの か。 もちろん、通報したっていい。しかし、それなら、現場まで出向いて事実関係 をきちんと把握した上で本名を名乗って通報するのが筋だろう。そこまででき ないのなら、ネットにバカなこと書いている高校生がいるよ、と笑って読み飛 ばせばいいのである。 例を挙げ出せばきりがないが、この本の内容には共感するところが多くて久し ぶりに一冊を一気読みしてしまった。著者と同年代で、ヘビーユーザーだとい うことが大きいと思う。これを、ネット幻想を抱く大企業のエライ人に読ませ たとして、どこまで理解できるのかは疑問だが、具体的な事例や数字を駆使し て「ネットはくだらない」という真理をつく本書はとにかく痛快で、すかっと した気分になったのだった。 ──────────────────────────────────── 『ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる』 梅田 望夫/著(ちくま新書/筑摩書房) ISBN:9784480062857 / ASIN:4480062858 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=235 ──────────────────────────────────── 『ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか 』 梅田 望夫/著(ちくま新書/筑摩書房) ISBN:9784480063878 / ASIN:4480063870 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=235 ──────────────────────────────────── ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●最後にぐっと…◆『容疑者Xの献身』演劇集団キャラメルボックス                            [2009/05/14(木)] ──────────────────────────────────── 『容疑者χの献身』演劇集団キャラメルボックス 2009年4月30日-5月24日 池袋サンシャイン劇場 原作:東野圭吾『容疑者χ の献身』(文藝春秋刊) 脚本・演出:成井豊出演:西川浩幸、岡田達也、西 牟田恵、斎藤歩、川原和久、大森美紀子、前田綾、三浦剛、筒井俊作、實川貴 美子、石原善暢 ──────────────────────────────────── 小説はだいぶ前に読んだ。ドラマ化されるもっと前、直木賞を取ったあとくら い。そのあと、ガリレオシリーズがドラマ化されて、さらに映画化。「容疑者 Xの献身」がガリレオシリーズだということは、読了後に知って、それ以前の ガリレオシリーズはドラマ化のあとに読んだ。 なので、時系列バラバラだし、あまり記憶が定かでなかったのだけど、キャラ メルの舞台は映画(まだ見てない)よりも原作に忠実らしい。普通に面白かっ た。そういえばそんな話だったなぁ、という感じ。 サスペンスだけど、最後にぐわっと泣かせどころがあって、そこはさすがキャ ラメルだと思った。油断してたのでぐっと来てしまった。 『容疑者χの献身』 http://www.caramelbox.com/stage/yougishax/ 演劇集団キャラメルボックス http://www.caramelbox.com/ ──────────────────────────────────── 『容疑者Xの献身』東野 圭吾/著(文春文庫/文藝春秋) ISBN:9784167110123 / ASIN:4167110121 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=241 ──────────────────────────────────── 『容疑者Xの献身 スタンダード・エディション』 [DVD](ポニーキャニオン) 監督:西谷 弘 出演:福山雅治、柴咲コウ、堤 真一 ISBN:4988013756243 / ASIN:B001OF63WE http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=241 ──────────────────────────────────── ──────────────────────────────────── (茜音「日々のほのぼの」より) http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi ・・・・・・─・─・─・──・──・──→この続きも日々更新中です。 日記ブログ「へにょへにょ日記」は毎日更新中。。。 http://plaza.rakuten.co.jp/fuwafura/ ──────────────────────────────────── ==PR================================================================== ■今話題の本&売れてる本!  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ オンライン書店ビーケーワンなら1,500円以上で国内送料無料です!  http://af1.mag2.com/m/af/0000124224/001/s00000004777002/032 ========================================================================  ==PR==================================================================  ★┃今┃週┃の┃ベ┃ス┃ト┃セ┃ラ┃ー┃★┃  ━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛ 【楽天ブックス】流行の本を今すぐチェック!! http://af1.mag2.com/m/af/0000124224/001/s00000000213001/015 ======================================================================== ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━             ◆ サイト更新情報 ◆              ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃茜音 【ギャラリーと日記】 ┃ http://akaneiro.com/ ┃----------------------------------------------------------------------  (2009/10/03) トップページ のカレンダー更新しました。11月は菊です。 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ぱんだ雑貨店 【壁紙とWEB素材】 ┃ http://akaneiro.com/sozai/ ┃----------------------------------------------------------------------  (2009/08/01) [壁紙-花II]サルスベリ(百日紅)12点、ヒマワリ(向日葵)         9点、マツヨイグサ(待宵草)28点、[壁紙-風景]空13点、         昆虫9点追加しました。  (2009/09/09)  [壁紙-花I]ユリ(百合)19 点、ヒマワリ(向日葵)133点、         キバナコスモス(黄花秋桜)9点、モミジアオイ(紅葉葵)         10点、ムクゲ(木槿)31点、[壁紙-花II]ラムズイヤー 2点、         [壁紙-植物]米(稲)-秋40点、米(稲)-春・夏48点、         [壁紙-風景]空25点、月5点、昆虫3点追加しました。  (2009/10/03) [壁紙-花I]コスモス(秋桜)13点追加しました。  (2009/11/03) [壁紙-花I]キク(菊)22点、[壁紙-花II]ノギク(野菊)16点         追加しました。 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  発行■そふえのりこ(祖父江典子)     【茜音-AKANE-】     メールフォーム  「茜色通信」Web site■登録・解除・変更・バックナンバーはこちらから      ■「茜色通信」は、以下のシステムを利用して無料で配信しています。  まぐまぐ  マガジンID:0000023568  E-Magazine  マガジンコード:akaneiro  カプライト  マガジンID:6392  melma!  マガジンID:m00073386  めろんぱん  マガジンID:004615  Copyright(C) 2003-2009 Sofue Noriko  発行者の許可なく転載することを禁じます。 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛