□□□□□□□□□□□  茜色通信 Vol.0095   □□□□□□□□□□□ 2007/01/16 Tue.---Since2000/01/26  前号の発行部数188 =>>登録・解除・変更・バックナンバーはこちらから http://akaneiro.com/common/f/akaneiro.htm  「茜色通信」の読者登録をしていただきありがとうございます。  私のサイトの更新情報と日記(日々のほのぼの)のダイジェスト版を  お届けします。                  ◇ ◇ ◇  遅ればせながら、あけましておめでとうございます。新年早々、メイ  ンサイトを引っ越しました。メールアドレスも変わり、登録サイトな  どの変更に追われてしまいました。なんだかんだとバタバタして読み  かけの本も読めない状態です。2月の初めには恒例のグループ展「怪  作展」があります。お近くの方はお買い物のついでにお立ち寄りくだ  さい。  ----------------------------------------------------  各サイトの新しいURLはこちら  ----------------------------------------------------  ◎茜音-AKANE-   http://akaneiro.com/  ◎ぱんだ雑貨店   http://akaneiro.com/sozai/  ◎チワワの小太郎  http://akaneiro.com/kotaro/  ◎りんくる     http://akaneiro.com/link-ru/  ◎ちょこら     http://akaneiro.com/shopping/  ----------------------------------------------------   ************************************************************************              「 怪 作 展 」                          2月8日(木)〜14日(水)          11:00-19:00(最終日は17:00まで)          EPOホール(小田原エポ5階)              ↓ 詳しくはこちら ↓            http://akaneiro.com/kai/            ************************************************************************   ◎本のブログ「てくまくぶっく」 ---最近読んだ本・買った本・気になる本--- http://chokora.livedoor.biz/   ◎毎日更新中! チワワの小太郎のこと、料理のこと、本のことetc... 「へにょへにょ日記」 http://plaza.rakuten.co.jp/fuwafura/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ _/Contents_/ ──────────────────────────────────── -- 今日のほのぼの -- ●ノスタルジック活劇◆『少年ラヂオ』演劇集団キャラメルボックス                              [2006/12/20] ●元気になる小説◆『神様からひと言』[2006/12/13] ●作者の神の手◆『手紙』[2006/11/23] ●もう少し豪華でも◆ミュージカル『マリー・アントワネット』[2006/11/22] ●チワワの小太郎★雨の湘南オフ[2006/11/19] ●自分が気づかないと◆『君が世界を見捨てても世界が君を見捨てない』                              [2006/11/17] ●現代のおとぎ話◆『間宮兄弟』[2006/11/03] ●タイトルとちょっと違うぞ◆『人は見た目が9割』[2006/10/31] ●人身売買の実録◆『幼い娼婦だった私へ』[2006/10/29] ●やってみる価値はあるかも◆『憲法九条を世界遺産に』[2006/10/27] ●真っ正直な商売が勝つ◆『勝ち残りましょ、銀座で』 [2006/10/28] --サイト更新情報-- ★茜音 【ギャラリーと日記】 ★ぱんだ雑貨店 【壁紙とWEB素材】 ★チワワの小太郎 【癒し犬の写真と壁紙】 ★ちょこら 【オンラインショップのリンク集】 ★ちょこらサーチ 【ショップ検索&ランキング】 ──────────────────────────────────── ※記事中の書名の下にあるURLは、「日々のほのぼの」の該当ページのURLです。  該当ページにはAmazonの詳細ページへのリンクがあります。Amazonの詳細ペ  ージではその本の値段、サイズ、出版年、書評などを見られます。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━             ◆ 今日のほのぼの ◆ ──────────────────────────────────── (日記もどき『日々のほのぼの』ダイジェスト版) 『日々のほのぼの』はこちら http://akaneiro.com/akane/f/honobono.htm ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●ノスタルジック活劇◆『少年ラヂオ』演劇集団キャラメルボックス                              [2006/12/20] ──────────────────────────────────── 『少年ラヂオ』演劇集団キャラメルボックス 池袋サンシャイン劇場 2006年11月25日−12月25日 脚本:成井豊+隈部雅則 演出:成井豊+白井直 出演:岡田達也、大内厚雄、菅野良一、坂口理恵、岡 田さつき、岡内美喜子、畑中智行、温井摩耶、三浦剛、左東広之、青山千洋、 實川貴美子、阿部丈二、阿部祐介、渡邊安理(Wキャスト:多田直人、小多田 直樹、小林千恵) ──────────────────────────────────── クリスマス公演だというのにまたしても一人。寂しいねぇ。でもお隣の席のお 姉さんもひとりだった。 今回はちょっとノスタルジックな香りのする活劇風。関東大震災から3年後く らい。大正から昭和に変わるとき。この時代って衣装とかかわいくて好き。新 作なので、ストーリーがわかりにくくて話を追うのに必死だったけど、面白か った。 なぞの紳士とかお嬢様とか、天才的なスリの腕を持つ孤児の少年とか、ハイカ ラなカフェの女給さんとか、キャラクターがいい。今風に言うと萌え〜って感 じなのかな。ひとりで観ても楽しかったぞ。(負け惜しみ?) 演劇集団キャラメルボックス http://www.caramelbox.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●元気になる小説◆『神様からひと言』[2006/12/13] ──────────────────────────────────── 『神様からひと言』 荻原 浩(著)(光文社)ISBN:4334738427 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=1 ──────────────────────────────────── 読むとちょっと元気になる小説。お客様相談室に左遷されてしまった若いサラ リーマンの奮闘ぶりが好ましい。人間、どんな状況でも腐らずにこつこつがん ばらなきゃね、って思った。 そんなテーマはともかく、面白いので一気に読めてしまう。お客様相談室の同 僚や、会社の上司など、登場人物が個性豊か。ああ、こういう人、いるかもね、 って思っちゃう。みんな、それぞれの場所でそれぞれの思いがあって、それぞ れがんばってるんだよねー。いや、がんばってない人もいるけど、それはそれ ってことで。 どたばたの末に、最後は痛快。活劇みたいだぁ。こういう結末、大好き。すか っとする。小説はやっぱこうでなくちゃ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●作者の神の手◆『手紙』[2006/11/23] ──────────────────────────────────── 『手紙』 東野 圭吾(著)(文藝春秋)ISBN:4167110113 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=2 ──────────────────────────────────── 『容疑者Xの献身』もそうだったのだけど、この小説も、途中は結構面白くて、 「お、東野圭吾、面白いかも〜」って思ったんだけど、最後まで読んだら「う 〜ん」という感じだった。なんか分かったような分からないような。確信に手 が届きそうで届かない。もどかしい感じ。作者はいったい何がしたかったのだ。 リアリズムを追求してるんだろうか。たしかに、現実にありそうではあるのだ けど、随所に作者の神の手を感じてしまう。作者の都合のいいようにきっかけ の出来事が起きて、都合のいいように物語が進行していく。 小説ってそういうものなんだろうけど、東野さんの作品って、読みながらすご く作者の「存在」を感じてしまうのよね。不自然っていうほど不自然じゃない のだけど、自然でもないっていうか…。なんか気持ち悪い。 小説ってファンタジーだから、ありえない結末、ありえない展開が逆に普通だ ったりするのかも。この作品の場合、どれもこれもありそう。だけど、それだ けにそんな偶然が続くか、普通…とも思う。 現実は厳しいのだけど、小説には理想を書いて欲しいなぁ。それか、そりゃな いだろってくらいに厳しすぎる結末とか。なんだか中途半端。 刑務所にいる兄のせいで弟は一般社会で差別される。兄からの手紙がうっとう しい。普通だったら、兄はもっと早く弟の気持ちに気づくのではないか、と思 った。だけど、それでは物語が終わってしまうからねぇ。兄は延々と刑務所か ら手紙を出し続けなければいけないのだろうね、小説の構成上。なんてイジワ ルに考えてしまったのだった。 ──────────────────────────────────── 容疑者Xの献身 東野 圭吾(著)(文藝春秋)ISBN:4163238603 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=2 ──────────────────────────────────── ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●もう少し豪華でも◆ミュージカル『マリー・アントワネット』[2006/11/22] ──────────────────────────────────── 『マリー・アントワネット』帝国劇場 2007年11月1日-12月25日 脚本・歌詞:ミヒャエル・クンツェ 音楽:シルヴェスター・リーヴァイ 演 出:栗山民也 出演:涼風真世、新妻聖子(Wキャスト/笹本玲奈)、土居裕子、 井上芳雄、石川禅、山路和弘、高嶋政宏、山口祐一郎ほか ──────────────────────────────────── S席真ん中あたりの少し右サイド寄りで見やすい席だった。音が少し割れて聞 こえたのは、その席のせいなんだろうか…。 アントワネット涼風真世はかわいい。この人、歌も芝居もうまくて小器用にな んでもこなす感じで結構好きなのだけど、主役というとちょっとものたりなさ も感じる。なんなんだろう。 登場人物が多くて、悪役でキャラがかぶってる役があってちょっと雑然とした 感じ。演出もちょっと手探り状態かな。歌も微妙で、いまいち記憶に残ってい ない。前半がやたら長く感じたけれど、後半は盛り上がってなかなか感動的だ った。 衣装は豪華。もっと豪華でもよかったかも。セットがいまいち。あまりお金か かってないように見えてしまった。帝劇公演なんだし、もっと豪華絢爛さを強 調してもよかったのではないかと思う。 マルグリット役は新妻聖子。歌うまい。安心して観てられる。 フェルゼン役の井上芳雄くんがよかった。「エリザベート」から見てるから、 すっかりママの気分。大きくなったねぇ。「モーツァルト」ではあまり役には まってない感じがしたのだけど、今回の役はばっちり。この人はやっぱり王子 様キャラなのね。 カリオストロ伯爵の山口裕一郎。この役、必要なのかしら…。客寄せパンダちゃ ん。 帝劇 マリー・アントワネット http://www.toho.co.jp/stage/ma/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●チワワの小太郎★雨の湘南オフ[2006/11/19] ──────────────────────────────────── 湘南オフ楽しみにしていた湘南オフ。雨だった。小太郎は晴れ男なのに、なぜ かバーベキューのときは雨。この前のバーベキューも雨だった。 今回も予定では屋外ドッグランでバーベキューだったのだけど、予報が雨だっ たので急遽室内カフェでのオフ会になった。ちょっと狭くてキュウキュウだっ たけど、その分密度の濃い会になったかも。 知らないワンコも多くて、とまどい気味で全然お話出来なかった方もいた。小 心者なので、ワンコのお名前、飼い主さんのお名前から聞かなきゃいけないと 思うとどきどきしてしまう。なにか失礼なことを言ってしまったらどうしよう とか、余計なことばっかり考えてしまい、結局話しかけられないのだった。 総勢20人くらい。ワンコもそれくらい。こんなに人と犬がいると、小太郎はも うぶるぶる全開。それでも以前に比べたらだいぶ良くなって、抱っこされてい れば落ち着いている。まったり。 オフ会は江ノ島のすぐそばの「ドッグガーデンリゾート鵠沼」。張り切って朝 早く出かけたら二時間も早く着いてしまったので、母とふたり(プラス一匹) で江ノ島を散策した。島の手前の駐車場に車を止めたので、橋を渡って江ノ島 まで歩いた。…疲れた。車で島の中の駐車場まで行くのが正解かも。 あまり時間もなくて、ゆっくり観られなかったけど、江ノ島神社だけはお参り できた。江ノ島の中にもドッグカフェがいくつかあるらしい。今度はもっとゆ っくり散策したいものだわ。 雨が降っている間は小太郎はキャリーバッグに入っていたのだけど、途中から 雨がやんだので小太郎も歩いた。元気いっぱい。小田急の片瀬江ノ島駅の前で 記念撮影。駅の建物が竜宮城みたい。 オフ会の話に戻って、食事のあとに(雨にもかかわらず)ドッグランでみんな で遊んだのだけど、小太郎はやっぱりぶるぶるして遊べなかった。地面に降ろ したけど、私の足下から離れない。踏みそうになるのでまた抱っこ。そういう ワンコは何頭かいて、小太郎だけが特別ではないのだけど、やっぱりみんなで 遊んでるワンコたちを見るとちょっといいなと思う。 しかし、遊び方も個性的で、ワンコにもそれぞれの性格ってあるのよね。ひた すらひとり遊びする子、他の子を追いかける子、追いかけられる子、お相撲を する子、マウンティングしちゃう子、じっと見守る子、端っこでぶるぶるして る子。 見ていてとっても面白かった。こういうオフ会もたまにはいいな。雨じゃなけ ればもっといいな。 ドッグガーデン リゾート鵠沼 http://www.dogdept.com/B1/b2/b-004.html ワンコまみれの湘南オフ(へにょへにょ日記) http://plaza.rakuten.co.jp/fuwafura/diary/200611190000/ 雨の湘南。江ノ島ミニ観光。(へにょへにょ日記) http://plaza.rakuten.co.jp/fuwafura/diary/200611200000/ オフ会の余韻(へにょへにょ日記) http://plaza.rakuten.co.jp/fuwafura/diary/200611220000/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●自分が気づかないと◆『君が世界を見捨てても世界が君を見捨てない』                              [2006/11/17] ──────────────────────────────────── 『君が世界を見捨てても世界が君を見捨てない』 瀬戸 しおり(著)(幻冬舎)ISBN:4344012410 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=8 ──────────────────────────────────── 23才で行政書士事務所を構える著者は父からの暴力、不登校、リストカット、 レイプ、援助交際、キャバクラ嬢、AV女優、精神病院入院など衝撃的な過去を 持つ。本の広告や帯にかかれたこれらの言葉にあおられてつい読んでしまった。 父親からの暴力や暴力教師への恐怖感なんかは同情の余地があるけれど、それ がすべての彼女の行動に影響しているかというと、そうでもないような気がす る。こういう問題の根底に、よく、貧困があるけれど、姉も自分も大学に行か せてもらえているし、一浪して全寮制の予備校にも通っている。金銭的にもの すごく困ってるって感じはしない。 学校ではいじめにあっていた訳ではなく、家族とはあまりうまく交流できてい なくて家庭内ひきこもりような生活だったようだけど、それでも学校には行っ ていた。嫌なことから逃げているうちにどんどん後ろ向きの行動をとっている みたい。周りのせいにしているけど、本人の問題だよねー、と思ってしまった。 問題のある父親の話は途中から出てこなくなってしまった。東大に行って欲し いという母親からのプレッシャーはあったようだけど、それって本人の感じ方 の問題だし。 カウンセラーなどにひどいことを言われたというけれど、きっと本人を見てる とそう言いたくなるんだろうな。本人は孤独感を持っていたようだけど、それ は本人が周りの人の存在に気づかなかっただけなんじゃないの。 まさに、本のタイトル「君が世界を見捨てても世界が君を見捨てない」。周り がいくら関わりを持とうと思っても自分から世界を見捨ててしまっている人に はなにも届かないというのはありうる。まず、自分が心を開かないと。自分が 気づかないと。 それに気づくまでに、あれやこれや自分をいじめてしまったのよね。きっと。 援助交際したりキャバクラで働いたり、AVに出てみたり、考えようによっては すごく行動的。私だったらひたすらひきこもっちゃうかも。 同じような思いにかられている人には共感されるかもしれない。逆にまったく こういう状況にない人には同情されるかもしれない。けど、なんだか私には安 易な方に逃げる甘えた人のように思えてしまった。 心の病と言ってしまえばそれまでだけど、それだけじゃなくて、本人の性格的 な問題もあるような気がする。 文才もあるし、どうやら絶対音感もあってピアノやエレクトーンも得意だとい う。ピアノ習えるなら全然貧しい家庭じゃないような気がする。デブでブスで、 巨乳がコンプレックスだったらしい。それは自分でそう思っているだけで、そ うでもないんじゃないかなぁ。巨乳なんて羨ましい限り。私なんてなろうと思 ってもAV女優になんてなれないよ。そういう「才能」に自分が気づいてないだ け。 周りの所為にしないで、自分でちゃんと歩かないとね。行政書士として立派に 働いているらしい彼女にはもうそういう言葉は無用かもしれないけど。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●現代のおとぎ話◆『間宮兄弟』[2006/11/03] ──────────────────────────────────── 『間宮兄弟』 江國 香織(著)(小学館)ISBN:4093874999 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=9 ──────────────────────────────────── 大人のファンタジー。現代のおとぎ話みたい。それも、私にはちょっと怖いお とぎ話。ま、江國香織の小説ってみんなおとぎ話みたいなんだけど。 この間宮兄弟、ひとりひとりはなんだかその辺に居そうなんだけど、兄弟ってい うといそうでいない感じ。しかもすごく仲がいい。これは、普通の人は、癒され る小説なんだろうか。私は怖かったよ。仲のいい兄弟が気持ち悪くて怖い…わけ ではなく、この結末がなんだかあまりにも真理をついているような気がして。 おとぎ話っぽく、めでたしめでたし…で終わればいいのに、そこだけ妙にリアル。 現実は甘くないよね。でも小説のなかくらい、いいじゃん。いや、見方によって はこれはものすごいハッピーエンドなのかもしれないけど。 間宮兄弟に幸あれ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●タイトルとちょっと違うぞ◆『人は見た目が9割』[2006/10/31] ──────────────────────────────────── 『人は見た目が9割』 竹内 一郎(著)(新潮社)ISBN:4106101378 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=10 ──────────────────────────────────── 見た目、というか、非言語コミュニケーションの話。タイトルから想像した内 容とはちょっと違った。 内面は見た目に表れるというのは本当。第一印象を決定づけるから、外見とい うのは重要だと思う。だらしないよりも、きちっとしていたほうが印象はいい よね。 …という話かと思ったら、ちょっと違っていて、言語以外でのコミュニケーショ ンについて延々と語られていた。その割に、いろんな分野からの引用のつぎは ぎで、あまり要領を得ず、それほど役に立つような情報もなかった。 非言語だから、見た目というよりも、人間の行動パターンとか、動作とか、間 の取り方とかそういうことについて。 雑学としては面白いかもしれないけどね…。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●人身売買の実録◆『幼い娼婦だった私へ』[2006/10/29] ──────────────────────────────────── 『幼い娼婦だった私へ』 ソマリー マム(著)、Somaly Mam(原著)、高梨 ゆうり(翻訳) (文藝春秋)ISBN:4163664106 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=11 ──────────────────────────────────── 著者の前半生は壮絶だ。淡々と語られるその内容は、レイプや虐待の連続。精 神的にも肉体的にも傷つけられ続けた。それは著者だけのことではなく、その 地域の多くの女性が同じような環境に置かれているということに驚愕した。 人身売買によって、幼い少女たちは娼婦として働かされる。その客には日本人 もいるらしい。恥ずかしい限りだ。 体を売ることを拒否すれば激しい虐待を受ける。耐えきれずに亡くなる子もい る。そうでなくても、過酷な労働や性病などで亡くなる子は多い。虐待に耐え られず仕方なく売春する少女たち。おそらく、彼女たちの多くは基本的な教育 も受けられず読み書きもまともにできないのだろう。いまの状況をそのまま受 け入れるしかない。 著者は幼い頃に読み書きを習った。生来の勉強家でもあったのだろう。地獄か ら抜け出すのに、それが役に立った。 こういう状況にある女性たちを救うためには教育はかかせないと思う。無知と いうことが彼女たちの自由を奪っている。逆に、彼女たちから搾取する側は、 それを利用しているのだ。彼女たちが無知のままのほうが、彼らには都合がい い。知ってしまえば彼女たちは逃げ出すだろう。 著者は少女たちを救うために、かつて自分がいた売春宿に向かう。つらい思い 出が多い場所に、あえて向かう。身の危険も多い。おそらく、彼女の活動を快 く思っていない連中からは命も狙われているだろう。それでも活動をやめない。 その原動力はいったいなんなのだろう。 少女たちが売られる背景には貧困の問題がある。ひとりの力には限界がある。 もっと大きな力で、背景に潜む問題を解決していく必要がある。しかし、そう いう問題に目を向けるきっかけを作るのが著者のように我が身を投げ打って活 動する人たちだ。この人たちがいなければ問題の解決は遅れるばかりかもしれ ない。この本によって少しでも多くの人に問題を知ってもらいたいものだと思 う。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●やってみる価値はあるかも◆『憲法九条を世界遺産に』[2006/10/27] ──────────────────────────────────── 『憲法九条を世界遺産に』 太田 光(著)、中沢 新一(著)(集英社)ISBN:4087203530 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=13 ──────────────────────────────────── 突飛だけれど、この対談を読み進めていくと突飛に思えなくなってくるから不 思議。日本国憲法第九条を本当に世界遺産にすればいいと思う。 武力を持ったり、行使したりすることは簡単だけど、それを持たないことこそ 難しく、勇気がいる。 「九条というのは珍品だから守っていこう」というのがいい。こういう国があ ってもいいよね。ほんとうに。私たちが胸を張って未来に残せる“遺産”とし て、九条は守っていかなければならないものなのかもしれない。 対談の中で、修道院のことがたびたび出てくる。そういう世間離れした普通で ない場所、というのは必要だという。同感。そういう場所は人々の最終的な拠 り所だ。日本も、世界の中で唯一、戦争を否定する国として、人々の拠り所に なればいいと思う。国民はそういう国に暮らしているということを世界中の人 々に自慢して、誇りに思えばいいと思う。日本という国と国民には、そういう “美しさ”や“潔さ”があるのだ。どこぞの首相が言うような「美しい国」に はあまり共感できないのだった。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●真っ正直な商売が勝つ◆『勝ち残りましょ、銀座で』 [2006/10/28] ──────────────────────────────────── 『勝ち残りましょ、銀座で』 鰐渕 美恵子(著)(徳間書店)ISBN:4198622345 http://akaneiro.com/cgi-bin/honobono/diary.cgi?no=12 ──────────────────────────────────── 著者は老舗の紳士服店、銀座テーラーの三代目社長。私は銀座テーラーという お店を知らなかったのだけど、歴代総理大臣も顧客に持つような伝統あるお店 らしい。 初代社長が一代で築き上げたお店を二代目が潰す。よくある話。二代目であっ た著者の旦那様はバブルの影響で儲けた、まさにあぶく銭で遊び歩き、銀座の 帝王とも呼ばれた人。そんな生活がたたって病気になるも、遊び癖、浪費癖は 直らず、お店は傾きかける。 これではいけない、と結婚以来専業主婦だった著者が会社に入り、見事に立て 直すまでのサクセスストーリーだ。 いわゆるお嬢様育ちの著者だけど、毎夜遊びに出かける夫の傍ら、静かに家庭 を守り、舅の看病をし、いざ会社の危機となるとプライドを捨てて必死に営業 活動をし、社員の信頼を得てゆく。なんだか、人間的にとても魅力のある人だ と思った。 会社を存続させるために、大胆なリストラも断行するのだけど、それによって 残った社員たちは救われる。一見、冷淡なようだけど、実は正しい選択なのだ。 リストラした社員たちに裏切られて、店の目の前に新しい店をオープンされて、 ロゴマークを盗まれ、顧客のデータをまで改ざんされていることが発覚。しか し、こういうことをする人たちは放っておいても自滅する。必要以上にこうい う人たちを恨みに思わないところも好き。そうそう、そんなんだよね。そうい う事をする人たちだから、リストラされちゃうのよ。だから、やめさせて正解 だったってこと。 商売って、反則技を使うと、結局あとで自分に返ってくるのだ。一時期は儲か っても、あとで反動が来る。だから、正攻法でこつこつとやっている人が最期 は勝つ。お客さんの信頼を得る。反則すると、お客さんもそれを分かっている から、店を信頼されずに、二度目はなかったりする。真っ正直にやっていると ころが、生き残ってゆくのだ。 この人のやり方は、すごく正攻法で、真っ正直。自社の職人や社員を信頼して、 製品に自信を持っているから。こういうお店とはずっと付き合っていこうと思 える。 逆に、ものを売る商売をしている人は、こういう姿勢じゃないといけないよね、 って思う。売りつけるのが目的ではなくて、お客様がほんとうに必要としてい るものを、適正な値段で買っていただくというのがお店と顧客の正しい関係な のだ。 だから、スーツの値引きはしない。職人たちがそれだけの手間暇かけた製品だ から。それだけの価値があるものだから。 オーダーメイドのスーツというのは、体にぴったりして、姿勢がよく見え、し わにもなりにくいらしい。なるほど。お客様ひとりひとりの要望を聞き、ポケ ットの数を増やしたり、デザインにも工夫がある。いいものだから、高くても 長持ち。 著者はその良さを身をもって実感しているからこそ、自信を持ってお客様に勧 めるのだ。 それにしても、自分の息子が店を潰すことを予感し、その妻の才を見込んだ初 代社長と、妻が社長になることをすんなり赦した二代目社長の選択も正しかっ た。二代目が社長の座にしがみついていたら、店は潰れていたかもしれない。 なんというか、そういう、周りの人を巻き込む力というか、運を味方に付ける 才能というか、そういうものにも恵まれた人なんだなぁと思った。そういうの は、ひがみっぽい人から見たら、運が良かっただけ、と言われるかもしれない けど、私は、その人の人柄や雰囲気から出るオーラのようなものが影響してい るのだと思う。だからそれはただ単に運がいいのではなく、その人の才能の一 部なのだとおもう。そしてそれは、後から身につけられるものではなくて、生 まれ持ったものだと思う。ご本人が自覚しているかどうかは別にして、その才 能をうまく生かしたからこそ、成功したのだと思う。 読んでいて、たびたび、別の選択肢もあったのにあえてこっちを選んでいるの かな、他の人だったらこうしていたかもしれないな、という場面があって、あ あ、この人はとんとん拍子に生きているように見えて、ちゃんと自分で自分の 行く道を選んでいる人なのだと強く思った。 ──────────────────────────────────── (茜音「日々のほのぼの」より) http://akaneiro.com/akane/f/honobono.htm ・・・・・・─・─・─・──・──・──→この続きも日々更新中です。 日記ブログ「へにょへにょ日記」は毎日更新中。。。 http://plaza.rakuten.co.jp/fuwafura/ ──────────────────────────────────── ==PR================================================================== ■今話題の本&売れてる本!  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ オンライン書店ビーケーワンなら1,500円以上で国内送料無料です!  http://af1.mag2.com/m/af/0000124224/001/s00000004777002/032 ========================================================================  ==PR==================================================================  ★┃今┃週┃の┃ベ┃ス┃ト┃セ┃ラ┃ー┃★┃  ━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛ 【楽天ブックス】流行の本を今すぐチェック!! 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