□□□□□□□□□□□  茜色通信 Vol.0068   □□□□□□□□□□□ 2004/08/03 Tue.---Since2000/01/26  前号の発行部数136 =>>登録・解除・変更・バックナンバーはこちらから http://akane.pos.to/common/f/akaneiro.htm  「茜色通信」の読者登録をしていただきありがとうございます。  私のサイトの更新情報と日記(日々のほのぼの)のダイジェスト版を  お届けします。                  ◇ ◇ ◇  「小さな本屋さん ちょこら」に今まで「日々のほのぼの」に書いた  ものを少し載せ始めました。もともと、本について書いたものや、絵  本などを紹介しようと思って作ったサイトなんですが、なかなかそこ  までいかなかったのです。手持ちのデータを載せるだけでもかなり充  実したサイトになると思うんですけど、ね。なかなか。    「チワワの小太郎」にはパフパフぬいぐるみに合わせて歌う小太郎の  動画を載せてみました。動く小太郎初公開。見てみて下さい。   ◇小さな本屋さん ちょこら http://akane.pos.to/shopping/   ◇チワワの小太郎 http://akane.pos.to/kotaro/    楽天日記(ブログ)は毎日更新中。へにょへにょ度加速中。。。 ◇へにょへにょ日記 http://plaza.rakuten.co.jp/fuwafura/   ──────────────────────────────────── ■お知らせ&お願い■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■     無料メールマガジン配信スタンド POSBEE[ポスビー]   ( http://www.posbee.com/ )が8月9日でメルマガ配信サービスを停   止します。      POSBEE[ポスビー]に登録されている方で、今後も「茜色通信」の配   信を希望される方は、お手数ですが、以下のページから別のメルマガ   スタンドへ再登録してください。(メルマガスタンドの一覧はこのメ   ールの末尾にもあります)   ◇茜色通信 http://akane.pos.to/common/f/akaneiro.htm 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かり。キリクは魔女にさらわれそうになって子どもたちも救い、村の泉の水も 取り戻した。 だけど、どうして魔女は意地悪なの? キリクのその問いに答えてくれる大人 はいない。魔女の家の向こうに住むおじいさんなら知っていると母親が言う。 キリクは危険を冒しておじいさんに会いに行く。おじいさんは魔女の秘密を教 えてくれた。泉を枯らしたのは魔女ではなかった。魔女は男たちを食べてはい なかった。村人にそう思わせておいたほうが都合がよかっただけだ。キリクは 村の男たちによってさされた魔女の背中のトゲを抜いた。そして改心した魔女 とキスをしたキリクはみるみる大きく立派な男になって、魔女と結婚する。 だけど、大きくなったキリクと魔女が一緒に村に帰ると、村人はキリクを見分 けられないし、魔女が改心したことも信じられない。村から追い出されそうに なったとき、おじいさんがいなくなっていた村の男たちと共に帰ってきて、女 たちは大喜び。という話。 ちょっと「一寸法師」のエッセンスも入ってる。淡々と進んでいくストーリー ですごい盛り上がりとかはない。でも、小さい体でテコテコ走り回るキリクが かわいくて、キリクがんばれ、と応援してしまう。絵もきれい。 ひどい目に遭わされた魔女が村人に仕返しをしていたという話なんだろうけど、 魔女が村の男たちに押さえつけられて強引にトゲをさされたなんていうところ はなんとなく強姦を思わせてディープな気持ちに。キリクが魔女と結婚すると いう展開は予想してなくてちょっと意外だった。だって、大人になったキリク は大人の人が声をやっていたけど、小さいキリクの声は神木隆之介(「千と千 尋の神隠し」で坊の役をやった男の子)で、魔女の声は浅野温子だったから、 この二人のカップルって怖すぎ。 キリクと魔女 ttp://www.albatros-film.com/movie/kirikou/ 「光と影の詩人」藤城清治の世界 http://only-you.mitsukoshi.co.jp/fujishiro/ 藤城清治 影絵の世界 http://www.seiji-fujishiro.co.jp/nn4/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●帝劇は一階席が好き◆『エリザベート』 [2004年05月29日(土)] ──────────────────────────────────── 『エリザベート』2004/3/6-5/30 帝国劇場 脚本・歌詞:ミヒャエル・クン ツェ 音楽:シルヴェスター・リーヴァイ 演出・訳詞:小池修一郎 出演: 一路真輝、内野聖陽、山口祐一郎、鈴木綜馬、石川禅、高嶋政宏、村井国夫、 初風諄ほか ──────────────────────────────────── 千秋楽も近い25日に見てきた。今公演3回目。今回は二階の一番前の列。前に 何も障害物がなくてとても見やすい席。なのだけど、やっぱり二階より一階 のほうがいいなぁ。二階席からだと舞台全体がよく見える。だから、二階が 好き、という人もいるだろうと思う。でもね、あまりにも均一に見えすぎて しまって、つまらないのよ。遠近感がないっていうか、臨場感がないってい うか。テレビで見ているみたい。だから、ちょっと後ろの方でも、一階席の ほうが好き。 今回のWキャストは山口祐一郎(トート)、鈴木綜馬(フランツ)、パク・ トンハ(ルドルフ)、今拓哉(エルマー)。パク・トンハは前回見たときに はとてもいいと思ったんだけど、今回はちょっと調子が悪かったみたい。う ーむ。しかし汗だくでがんばっていた。オペラグラスで見たら、すっごい汗 で(熱でもあったのか?)、そのすぐあとのトートとのキスシーン(男同 士!)でなんとなーくちょっぴり山口さんが躊躇してるっぽかったのが笑え た。汗だくなのはいつものことかもしれないんだけどね。なんだか今回はト ートがやけに優しかったような…。死に神なのに。 3回目だし、舞台もよく見えるしで、今回は高嶋政宏に注目して見てみた。 細かいところでいろいろやっているなぁ。基本的に高嶋兄はかっこいい。背 が高い。男前。んで、役柄がちょっと悪。っていうか暗殺犯。おいしいよね。 初演からずっとやっているし、ますますハマってる。このミュージカルの狂 言回し的役で、出番も多く、暗殺犯ルキーニは実は影の主役なのだった。そ ういえば、宝塚版でもこの役をやった人たちってみんなトップになってるよ うな。 そしてタイトルロールの一路真輝。もうもう、素敵(こればっか)。帝劇で 主役を張るって大変なことだと思うんだけど(しかもロングラン)、堂々と して、文句なしよ。大地真央に追いつけ追い越せ。 『エリザベート』 http://www.toho.co.jp/stage/eriz2004/welcome-j.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●生と死の境って◆『死の壁』 [2004年06月02日(水)] ──────────────────────────────────── 『死の壁』養老孟司/著(新潮社・新潮新書061) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=02432867 ──────────────────────────────────── 『バカの壁』(新潮社)のヒットで大ブレイクの養老孟司さんの新刊。もとも と解剖学者なのだから、「バカ」よりは「死」のほうが得意分野なのかしら。 しかし、相変わらず、養老先生の本って、読んでる間はフムフムなるほどと思 うんだけど、読み終わってみると「あれ?」って思っちゃう。分かったようで 分かっていない私がいるのだった。どんな内容なのって聞かれると「ん?」っ て感じ。寝てる間に見た夢を起きた瞬間は鮮明に覚えてるのに、いざ人に説明 しようとすると忘れちゃってる、みたいな。 本のつくりは『バカの壁』と一緒で、養老先生が語ったことを編集者がまとめ たもの。とっても読みやすい。内容はやっぱり多岐にわたっていて、脳死のこ と、移植のこと、戦争のこと、もちろん死体のことなどなど、盛りだくさん。 どうして人を殺してはいけないのかという問い、なにをもって人の死とするの か、親しい人の死体と見知らぬ人の死体の違いってなんなのか、まじめに考え てもよくわからない問題に養老先生なりの答えがある。それを、ああそうか、 と思うか、え、違うんじゃない?って思うかは人によるかもしれない。だけど、 普段考えてみたこともないような問いが混じっていたりするから、それをちょ っと自分の頭で考えてみるっていうだけでも価値がある。人の生と死、生きて いる体、死んでしまった体、社会と死体について考えるきっかけになれば読む 価値はある。 私はね、この本を読んで特別に目からウロコが落ちるようなことはなかったけ れど、こういうことを日本の大勢の人がもっと真剣に考えるようになったら社 会は少しは変わるかもしれないと思った。こういうこと、考えたこともないよ うな人が多いんだろうなぁと読みながら思ったり。だから『バカの壁』だって ベストセラーになったんでしょう。 ──────────────────────────────────── 『バカの壁』養老孟司/著(新潮親書) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=02309600 ──────────────────────────────────── ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●チワワの小太郎★丸太の森と足柄峠でぐったり [2004年06月04日(金)] ──────────────────────────────────── 今日は父が休みだったので、小太郎を連れて出かけることに。すごくいい天気。 おでかけ日和だぁ。 南足柄市の郷土資料館で「丹沢周辺のオオカミたち」という特別展をやってい て、それを見たかったので、「丸太の森」に行くことにした。郷土資料館は 「丸太の森」の中にあるのだ。地元だけど「丸太の森」に行くのは子どものと き以来。キャンプ場とか、アスレチックとかがある。 電車、バスで行くにはちょっと遠くて、上り坂も歩くのでちょっとしたハイキ ングになってしまう。ハイキングしたい人にはいいんだけどね。 「丸太の森」は入場料が大人400円。郷土資料館は無料なので、資料館だけ見 たい人は無料で入れる。犬が入れるかどうかは特に断りがないのだけど、入り 口では「犬はひもを放さないでください」と言われたから、入れるけど放し飼 いはだめ、ってことらしい。資料館は犬はダメだと思われたので、父と交代で 入った。 オオカミの展示は、絶滅したとされるニホンオオカミに関するもの。トキとか タンチョウとか、絶滅の危機に瀕しているとか絶滅したとされてる動物に興味 がある。そういえば、メダカとかスズメ(最近あまり見ない)も絶滅しそうだ と聞くとなんだか急に愛おしくなるから不思議。ニホンオオカミなんて、絶滅 したと“されてる”っていうところが神秘的なのだ。未だに目撃情報があるら しいし。ツチノコみたい。 直良信夫さんという方の研究資料と共に、ニホンオオカミの毛皮とか、頭蓋骨 なんかが展示されていて、面白かった。ニホンオオカミは信仰の対象とされて いて、お札に描かれたり狛犬になったりしているものも。骨も呪いや厄よけな どに使われたらしい。オオカミとしては小型の部類らしいけれど、毛皮をみる とボーダーコリーくらいある。シベリアとかのオオカミはもっと大型らしい。 おっかない。 「丸太の森」は思ったよりもずっと広くて、ちょっとしたハイキングもできる。 けっこう歩いたと思ったのに、地図でみたらほとんど入り口付近をうろうろし ていただけだった。郷土資料館やキャンプ場の他に、古民家、野外ステージ、 昔の小学校の建物(旧福沢小学校)、植物園などもある。犬と一緒にキャンプ して敷地内を散歩して回るのも楽しそうだ。小太郎は広大な敷地を歩き回るの はちょっと無理そうだけど、大きい犬ならいい運動になるかも。 「丸太の森」を後にして、足柄峠に向かう。富士山がよく見えるスポットなの だ。足柄峠は小・中・高校の遠足コース。懐かしい。遠足では歩いて登るけど、 今日は車でびゅーっ。速い。山頂(?)は原っぱみたいになっていて、遠足で はここでみんなでお弁当を食べる。今日はハイキングの人たちが何組かいて、 ちょうどお昼時だったのでそれぞれにベンチなどでお弁当を食べていた。 天気がいいので富士山はくっきりはっきり見えた。例年になく雪どけが早い気 がする。なんだか全体に茶色い富士山だった。山頂から半分くらいまで雪をか ぶって白い方がいかにも富士山という気がする。 それにしても、絶景。足柄平野が見渡せる。しかし小太郎は無関心。っていう か犬は視力が弱いらしいので、絶景なんて見えないのかもしれない。それでも、 富士山をバックに写真を撮ってしまう私は親ばかなのだった。 今日は日差しは強いけれど、風は涼しくて気持ちいい。絶景を眺めながらしば し休憩。小太郎も山道を登ってちょっとお疲れ気味。それでも草むらをぴょこ ぴょこ走っていた。 暑かったし、たくさん歩いたので、小太郎は帰りの車の中ではかなりぐったり していたけれど、山道で揺れるので熟睡できず、家に帰ってきたらもう、まん 丸くなって爆睡。でもお客さんに吠えることだけは忘れないのだった。吠えな くていいのに。 足柄森林公園丸太の森 http://dir.yahoo.co.jp/regional/japanese_regions/leisure_facilities/zoos/kanagawa/000529/ 南足柄市のサイト http://www.city.minamiashigara.kanagawa.jp/ チワワの小太郎 http://akane.pos.to/kotaro/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●私と小太郎は相性抜群◆『相性のいい犬、わるい犬』 [2004年06月05日(土)] ──────────────────────────────────── 『相性のいい犬、わるい犬』 スタンレー・コレン/著、木村博江/訳(文春文庫/文藝春秋社) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=02128139 ──────────────────────────────────── 著者は心理学者らしい。『デキのいい犬わるい犬』(文春文庫/文藝春秋)と いう本が全米でベストセラーになったという。相当な犬好きと見た。 『相性のいい犬わるい犬』は、犬種別の犬の性格と、飼い主の性格で、相性の 善し悪しがあるということを、犬の飼い主へのアンケート調査などで証明した もの。この著者がなんとなく言ってるわけではなく、ちゃんと統計をとって調 べているというところがミソ。科学的なのだ。 そして、有名人と犬とのエピソードもふんだんに盛り込まれていて、読み物と しても面白い。例えば、歴代大統領とホワイトハウスの犬たちとか、映画スタ ーや有名人たちのイメージと実際に飼っていた犬とのギャップとか。統計に基 づいた相性診断の結果と照らし合わせて、飼い主と犬との相性を検証していく と、確かに犬種によって犬への愛情とか親密度、思い入れが違っているようだ。 なかには、犬種うんぬんではなく、犬自体が嫌いという人もいる。そういう人 は人間に対しても深い愛情を抱けないらしい。なんだか悲しい。 面白かったのは、犬派と猫派の話。この著者、犬大好きらしいけれど、猫もず っと飼っているというので、決して猫嫌いではないと思うのだけど、猫に対し ての記述が辛辣で笑える。 いわく、猫は犬ほど賢くない。なので、飼い主のこともすぐに忘れてしまうか ら、途中で飼えなくなってしまって他の人に譲ることになっても犬ほどにダメ ージがない、世話も犬ほど大変ではない、だからお年寄りやひとり暮らしの女 性に最適と、言われている、と言うようなことを著者が書いている。著者がそ う思っているというより、そういう風に世間で言われているという。 猫の愛情表現とされている、体をこすりつける行為も自分の所有物だというこ とを主張しているだけだし、簡単な命令も聞かず、しつけも学習できない猫は やはり犬より賢くないと断言。平均的な犬は110程の命令や合図を理解するら しいけれど、猫は20程しか理解できず、自分の名前すら理解できない猫もいる という。 猫が犬より賢くないからと言って、犬のほうが優っているという訳ではないし、 その点だけで猫の魅力が減るわけでもないと思うけれど、この本の著者が確実 に、猫よりも犬に興味があって、今後も猫好きのために猫と飼い主の相性を調 べたりする時間を割くくらいなら犬のことをもっと調べたいと思っているんだ っていう気持ちがひしひしと伝わってきた一項だった。 さて、それでは実際に、犬と飼い主の相性をどうやって診断するのかという話。 まず著者は猟犬や愛玩犬といった機能別に分けられていた従来の犬種の区分け を見直して、犬の行動特性と性格から新たに7つのグループを作った。たとえ ば、ラブラドール・レトリーバーは「友好的な犬(情愛の深い、人なつこい 犬)」、秋田犬やブル・テリア、ボクサーなどは「防衛心の強い犬(テリトリ ー意識の強い支配的な犬)」、シー・ズーやテリア系の犬は「自信のある犬( 自発的で大胆な犬)」のグループに入っている。 このグループ分けでは体の大きな犬も小さな犬も混じっているけれど、性格や 行動特性に共通点があるので、この中のどれかの犬種と相性がいい人は同じグ ループの違う犬種を飼ったとしてもうまくいく可能性が高いらしい。 チワワは「安定した犬(みち足りたマイホーム型の犬)」だそうだ。このグル ープにはダックスフンド、ポメラニアン、マルチーズなどが入っている。驚い たことに、私が常々飼ってみたいと思っていたパグ、狆、フレンチ・ブルドッ グ、ボストン・テリアもこのグループだった。 そして、相性を見てみると、私はこのグループの犬たちとの相性はかなりいい。 チワワの小太郎を選んだのは大正解だったのだ。 犬との相性診断のためには、人間の性格診断が必要。そのためのテストもつい ているので、自分で自分の性格を分析できる。これが間違っていると、相性診 断もあまりアテにならない。自己分析と他人の評価と違うかもしれないから、 私と小太郎の相性も実はあまりよくなかったりして。ま、本人たち(小太郎は どうかわからんが)がラブラブなら相性診断なんてどうでもよいのだけどね。 この本が役に立つのは、これから犬を飼いたいけれど、どの犬種にしようか悩 んでいる時だと思う。すでに飼っている人が飼い犬との相性を調べて、やっぱ りあまりよくないとか、思った通りすごくいい、とか一喜一憂するのも楽しい けれど、犬を飼う前に相性を調べて飼えば後から後悔する確率も減るかも。統 計的なデータに基づいているからかなり実用的だと思う。 この本では人間の性格診断で外向性、支配性、信じやすさ、暖かさという4つ の項目でそれぞれ高い、中間、低いという3段階の評価をする。それぞれの項 目について男女別に相性のいい犬のグループがあげられていて、もっとも多く の項目で当てはまったグループの犬がその人との相性がいいとされる犬種グル ープになる。 4つの項目全部であてはまれば、そのグループの犬とは相性抜群。最高の組み 合わせ。3つなら非常にいい。意気投合できる文句なしのカップル。2つなら かなりいい。多少の問題は乗り越えられる。ひとつしか当てはまらない場合は 上手くいくかどうかはちょっとした賭になる。全く当てはまらない場合は飼う のはやめたほうがいい。 ちなみに、小太郎が属する「安定した犬」のグループは私の性格診断で3つの 項目にあてはまったから(この性格診断があっていれば)かなりいい相性と言 える。なんだか嬉しい。4つの項目すべてであてはまる犬種グループはなくて、 「防衛心の強い犬」と「友好的な犬」は2つの項目であてはまった。 「友好的な犬」はともかく、「防衛心の強い犬」は意外だった。しかしそう言 われると、このグループに入っているワイマラナー、シュナウザー、ブル・テ リアなんかはちょっと飼ってみたいと思った犬種だし、秋田犬がこのグループ に分類されているからたぶん他の日本犬の多くもこのグループに属すると考え れば、紀州犬や甲斐犬、柴犬なんかも飼ってみたい犬種ではある。 逆に、テリア系の犬が分類されている「自信のある犬」のグループはひとつも あてはまらないから、飼うのはやめようと思った。ジャック・ラッセル・テリ アとか、ケアーン・テリアとかミニチュア・ピンシャーとか惹かれるものがあ るのだけど、この相性診断によれば飼ってもうまく行かないらしい。 ミニピンとチワワなんて、体の大きさとか見た目とかかなり似ているのに、性 格的には違うのね。ジャック・ラッセルや他のテリアと同じグループというこ とはかなりおキャンな性格なのかも。知らなかった。チワワは性格的にはかな り穏やかだと思う。テリア系の犬たちは落ち着きがないという印象がある。こ の落ち着きのなさはもしかしたら私には我慢できないかもなぁ。 そして最後に思ったのだけど、あるところにものすごく仲のいい犬と飼い主の カップルがいたとする。で、この本の相性診断を逆手にとれば、その犬種グル ープと相性のいい性格を割り出せば、飼い主の隠れた性格がわかっちゃうかも。 実はああ見えてあの人って冷たい人だったのねとか、けっこう外向的な人なの ね、とか。そういう使い方は、やっぱり邪道なのかなぁ。 ──────────────────────────────────── 『デキのいい犬、わるい犬』 スタンレー・コレン/著、木村博江/訳(文春文庫/文藝春秋社) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=01921126 ──────────────────────────────────── ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●世の中は壁だらけ◆『リコウの壁とバカの壁』 [2004年06月08日(火)] ──────────────────────────────────── 『リコウの壁とバカの壁』ローヤー木村/著(本の雑誌社) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=02413103 ──────────────────────────────────── 養老孟司さんのベストセラー『バカの壁』(新潮社)のパロディー。かと思っ たら実はローヤー木村こと弁護士の木村晋介さんが言いたかったことを『バカ の壁』にひっかけて書いた本だった。 最初は『バカの壁』の内容の検証。養老さんの本を分析して矛盾点をつく。揚 げ足取りかとも思うけど、ま、それはいいや。 木村氏の分析の結果、バカの壁の他にもリコウの壁というのがあることが判明。 バカの壁は話してもわからないけれど、リコウの壁は話せばわかるというのだ。 で、世の中には話せばわかるリコウの壁が結構たくさんあるらしい。男女の壁、 人権主義の壁、官僚の壁などなど。後半部分ではこういう壁について木村氏が 持論を展開。憲法弟9条とか、刑務所とか、アメリカとブッシュとかいろいろ 語っていて面白い。 そして、そんなリコウの壁が数あるなかで、北朝鮮との間にあるのはバカの壁 なのだそうだ。もう話しても話してもわからん、ってことなのか。どうしよう もないね。 養老さんの本はどちらかと言えば精神論みたいだけど、こちらは現実的具体的。 社会の問題に対して具体的にここをこうすればこうなるというようなことが書 かれているので、わかりやすいと言えばわかりやすい。旬のネタ満載なので、 読むなら「今」だと思う。後から読んじゃだめ。 ──────────────────────────────────── 『バカの壁』養老孟司/著(新潮親書) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=02309600 ──────────────────────────────────── ──────────────────────────────────── (茜音「日々のほのぼの」より) http://akane.pos.to/akane/f/honobono.htm ・・・・・・─・─・─・──・──・──→この続きも日々更新中です。 ──────────────────────────────────── =[PR]================================ 日本最大級ショッピングサイト!お買い物なら楽天市場 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