□□□□□□□□□□ 茜色通信 Vol.0044 □□□□□□□□□□ 2002/09/10 Tue.---Since2000/01/26  前号の発行部数104 =>>登録・解除・変更・バックナンバーはこちらから http://akane.pos.to/common/f/akaneiro.htm  「茜色通信」の読者登録をしていただきありがとうございます。  私のサイトの更新情報と日記(日々のほのぼの)のダイジェスト版を  お届けします。    この号から、「まぐまぐ」以外のメルマガ配信システムからも配信す  ることにしました。あまりよく知らなかったのですが、メルマガスタ  ンド(メルマガ配信システムのことをこういうらしい)というのはい  っぱいあるんですね〜。メールマガジンを発行している人がいっぱい  いるということですね。恐ろしい。    インターネットの世界で電子の情報が溢れているのを映像的に想像し  てみるとすごく恐ろしい。この映像的というのはすごく個人的なもの  なので、言葉でも説明できないし、映像的といいながら、映像にもで  きないのだけど(笑)、なんだかすごい世界です。そんなすごい世界  の片隅に私のなんだかわからない文章も入っているのだわ。適度に埋  もれているのがいいのかも。    なんかこう、すごく有名になって脚光を浴びるのもいいけれど、溢れ  た情報の中から見つけてくれた人がちょっと読んでくれたらいいかも、  という感じ。それくらいが気持ちいい。いつも無責任に思い付きで書  いているから、読んでくれる人にも無責任に楽に読んでもらいたいも  のです。それでちょっとだけなんか心に残ってくれたり、気持ちが楽  になったりしたら嬉しいなぁ。ま、どう読もうと読者の自由ですけど  ね。    ■利用配信システムとマガジンID  まぐまぐ  マガジンID:0000023568  E-Magazine  マガジンコード :akaneiro  カプライト  マガジンID:6392  Pubzine  マガジンID:19602  Macky!   マガジンID:akaneiro  melma!  マガジンID:m00073386 ___________________________________ _/Contents_/ -- 今日のほのぼの -- ●母のイタリア旅行で筋炎がちょっぴり悪化。 [2002年08月03日(土)] ●元気をもらう絵本〜『愛についてのちいさなおはなし』                          [2002年08月05日(月)] ●楽しい、便利。All About Japan [2002年08月07日(水)] ●オトメチックメルヘンチック〜『シンデレラ』 [2002年08月12日(月)] ●薬がまた増えた。 [2002年08月13日(火)] ●夢と現実の折り合い〜『ラ・マンチャの男』 [2002年08月14日(水)] ●恋のドタバタ〜『じゃじゃ馬ならし・空騒ぎ』 [2002年08月17日(土)] ●少年時代に戦争があった〜『少年H』 [2002年08月18日(日)] --更新情報-- ★茜音 【ギャラリーと日記】 ★ぱんだ雑貨店 【壁紙とWEB素材】 ★りんくる 【リンク集】 ★茜音ミニショッピングモール ※記事中の書名の下にあるURLはオンライン書店bk1( http://www.bk1.co.jp )  の書籍詳細ページのURLです。 その本の内容、値段、大きさなどの詳細情報  のほか、bk1に投稿された書評なども読めます。 ___________________________________ -- 今日のほのぼの -- ●母のイタリア旅行で筋炎がちょっぴり悪化。 [2002年08月03日(土)] 7月末に病院に行ったのだけど、血液検査の結果がよくなくて、また薬(ステ ロイド=副じん皮質ホルモン=プレドニン)が増えてしまった。脱力・・・。 結果が悪いだけあって、それなりに自覚症状もあるので、薬が増えることでそ れが改善されると思うといいのだけど、治療が一歩後退した感じがするので、 やっぱり脱力。 筋肉の炎症の度合いを示すCKという数値がある。それが通常は 35〜200くらい なのだそうだ。で、私は最初に入院したときは2000近くあって(一緒に入院し た人は3000近かったそうだから、私のはまだいいほう)、 退院時には600前半 くらいだったと思う。 500以下にならないと退院できないと言われていたんだ けど、ちょっと無理を言って退院してしまった。この時点でプレドニンは30mg。 退院後はCKが順調に下がって、正常値になった。薬も13mgまで順調に減った・ ・・のだけど、実は、薬が20mgから15mgに減ったあたりから、ちょっとずつ症 状悪化の自覚症状があった。指先が荒れるのだ。手の皮がカピカピになる。こ れって私特有の症状みたいで、どの本を見ても載っていないのだけど、もとも とこの症状が原因で病院に行って病気のことがわかったのだから、これを甘く 見てはいかん。しかも、足のももの筋肉も時々ぴりぴり痛い。でも、弱ってる 筋肉をある程度は鍛えないといけないので、自分で調節しながら近所を歩いた り、仕事をしたりしていた。翌日に残らないくらいのトレーニングが調度いい らしい。そのときに、多少は痛くなるらしい。 で、こんな症状を医者には訴えていたものの、あまりに順調に薬を減らしてゆ くものだから、自分ではちょっと不安だったのだ。それで、今回の検査では自 覚症状だけじゃなくて検査結果も悪くなってしまっていた。 CKが700まで上が っちゃった。これは、薬が少なくなりすぎたというのも原因かもしれないけれ ど、自分ではストレスが割と大きな原因になっているんじゃないかと思う。 もともと暑さに弱くて夏になると体調を崩すことが多い。今年の暑さは格別で、 それだけでもストレスになっちゃう。家族の問題もある。大学時代から実家を 離れていた弟が5月始めに実家に戻ってきた。しかも無職。両親は仕事に行っ ているから二人でずっと家にいるのだ。変な姉弟。私が大学に入って実家を離 れてからだから10年近くも別々に暮らしていた弟といきなり二人きりになっ て、なんだか妙に気を使ってしまった。弟はなにを考えているのかよくわから ん。8月から就職したのでちょっとほっとした。私も早くちゃんと働けるよう になりたいものだわ。 さらに、7月末にうちの母親が病気の娘に「よろしくね〜♪」と家事一切を押 し付けて呑気にイタリアに旅行にでかけてしまった。だいたい、4月の入院中 に病院に来て、ルンルン気分でこの旅行の計画を話している時点で、内心「オ イオイ」と思っていたのだけど、母の唯一の楽しみを奪ってはいけないと思っ て反対もしないでいたのだった。普段から家事の半分くらいはやっていたのだ けど、体調が悪くなっているときに一週間も父と弟の分の炊事洗濯まで面倒み るのはかなりきつかった。そして恨みつらみは普段から家事をほとんど(弟に いたってはなんにも)しない父と弟にも向けられたのだった。これなら母の旅 行中にひとりでウィークリーマンションでも借りて生活したほうがまだ楽だっ たかも。 多発性筋炎って、外見ではその症状がわからないから、普通の人と同じに見え てしまう。自分ではすごくつらいのだけど、電車とか乗ってても回りの人から 見たら絶対病人には見えないだろうなと思う。時々、足が痛くて混んでいると きなんか、シルバーシートに座りたいくらいな時があって、でも外見はムチム チで病人に見えないからなぁ・・・なんて思って我慢したり。こういう時は、 病気ってつらいなぁとしみじみ思う。 この病気、ストレスがいけないらしい。ストレスが症状を悪化させる。なので、 こんなところでこんな文章を書いたりして、多少ストレスを発散しているのだ。 なるべく家族に泣き言を言わないように、不満を言わないようにしていたのだ けど、あまりに言わないでいると自分の中にいっぱい溜め込んでしまうので、 もういいや、と思って近ごろは不満たらたら家族にぶつけたりしている。お互 いあまり不快にならない程度に。だって、足が痛いとか、言わないとわかんな いみたいだし。私はどうやら普通にがんばってしまうらしい。 漢方薬は副作用がないというので、ネットで調べてみた。漢方についてはよく わからなったけど、検索では膠原病の人たちの闘病記サイトがたくさんでてき た。みんな辛い思いしてるなぁ。がんばってるのだけど、やっぱり読んでいる と辛い。やせ我慢とか、強がりみたいに見えてしまう。私も多少そういうとこ ろがある。「がんばって」元気な「ふり」をしているときがある。本当に楽に 病気を受け入れられるときにはいいのだけど、「辛いけどがんばらなきゃ」と 思っているときにはなんだか自分の行動にひずみがでてしまう。辛いときは辛 いということを素直に受け入れたほうがいい。自然に自然に無理をしないで生 きていけるのがいいなぁ。なかなかうまくできないけど。 Always smile! http://www.geocities.co.jp/Beautycare/2325/ 多発性筋炎・皮膚筋炎の方のサイトってほとんどない。上記は16才で発病した モーガンさんという男性の方のサイト。かなり重症だったみたい。やっぱ精神 的に辛い時期ってあるよね。身体と心って密接にリンクしているのだ。 ちなみに多発性筋炎・皮膚筋炎の患者数は資料によってまちまちだけど、全国 に6000人から7000人くらい。年間での発病者数は100万人に2〜5人。 患者数は 10万人に6人くらい。宝くじに当たるくらいの確率? (今年のサマージャンボ は当たりますように。)  ■(宝くじ後日談)※これを書いていたときはまだ抽選前。その後、■  ■ほんとに3000円が当たってしまった。恐ろしい…。でも、できれば■  ■もっと高額だったらよかったのに。よし次はオータムジャンボだ!■ 多発性筋炎・皮膚筋炎の説明  ↓ http://www.nanbyou.or.jp/tokuteisikkan/t/t2.html http://www.nanbyou.or.jp/tokuteisikkan/t/igaku/t2.html ___________________________________ ●元気をもらう絵本〜『愛についてのちいさなおはなし』                          [2002年08月05日(月)] 『愛についての ちいさな おはなし』 マリット・テーンクヴィスト/作、野坂 悦子/訳(小峰書店) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=01579646 大人向けの絵本。あまりこういう本は買わないのだけど、この絵本はなんだか 妙に気に入って買ってしまった。子供が読んでもいいと思うけど、どちらかと いうと大人向けかなぁ。子供はどういう風に読むのかな。 海の上の杭に座りつづける女の子のお話。そこはいろんな人たちが通り過ぎる。 喜んでいる人の船、悲しんでいる人の船、船酔いした人の船。ある日、ひとり の若者の船が近付いてきて、女の子に笑いかけるとそのままどこかに行ってし まった。それから、女の子は広い海がからっぽになってしまったと感じる。い ろんな人が慰めにやってきた。やがて嵐になって、嵐が去ったあとに流されて 来た木切れで女の子は家を作り始める。若者と住むために。でも杭の上の家は 大きくなりすぎて壊れてしまう。その破片で今度はいかだを作り始める。そし て女の子は広い海に漕ぎ出す。 この本は、絵と文章の割合がいい。1ページ分の文章があって、そのあと数ペ ージが絵。そしてまた1ページ分の文章があって、そのあと数ページが絵。と いう繰り返し。文だけで説明するのでも絵だけで説明するのでもなくて、両方 が補いあっている感じ。それに、絵が私好み。色もきれい。モノトーンの使い 方もうまい。全体のバランスが抜群。 「愛についての」というタイトルだけど、なんだか「愛」って男女の愛だけじ ゃなくて、人間社会というか生きていくこと全体について語ってる絵本のよう な気がする。そんな大袈裟な感じじゃないんだけど、ちょっとブルーな気分の 時に読むと少し元気になる。この絵本の女の子がすごく前向きなのよね。愛に 向かって(夢に向かって)突き進むのだ〜って感じ。がんばれって応援したく なる。自分の応援に疲れちゃったときには人のことを応援すると元気になるの かな。私はダメだけど君はがんばれ、みたいな。そうすると、なんかちょっと 自分ががんばってる気分になれるのかも。 ___________________________________ ●楽しい、便利。All About Japan [2002年08月07日(水)] All About Japanに「話題の本」というガイドサイトがオープンした。以前、 「オンライン書店」というガイドサイトがあったけれど、このガイドさんは今 は独立(?)して「本屋のリンク」(http://www.alles.or.jp/~teru1/)とい うサイトを運営している。 All About Japanから報酬をもらって制約のあるな かでやるよりも個人サイトの方が運用しやすいということなんだろうか。どっ ちにしても、この人のサイトはかなり充実している。 All About Japan は週に一度のメルマガ発行に始まり、報酬の割にはかなりき つそう。報酬はそのガイドサイトの充実度にあわせて上がるようだけど、それ ほど高額ではなさそう。そのガイドサイトのテーマに造詣が深いだけじゃなく、 メールやネットを介した出会いが煩わしくない人で、その上かなりの情熱がな いとやっていけないだろうなぁ。大変そう。 しかし、それだけに、どのガイドサイトも内容は充実している。パソコン・イ ンタネット関係だけでも「Windows」「Mac OS」から始まって「Web素材」「企 業のIT導入」までいろんなガイドサイトがあって、探してる情報にどこかで出 会える確率がかなり高い。「ここに探してる情報がありそう」と見てみたら全 然ダメで、このガイドさんはハズレだな、ということもあるんだけど、あまり 期待してなかった別のガイドさんのところで思わぬ収穫があったりする。 私が好きなのは、「宝塚ファン」。元タカラジェンヌのガイドさんの宝塚の裏 情報満載のメルマガが面白い。最近、日記コーナーもできて、おもしろ私生活 まで公開しちゃって、ますますファンになってしまった。宝塚もファンなんだ けど、「宝塚ファン」のガイドさんのファン。 どのガイドサイトもガイドさんのこだわりが伝わってきて、普通のサーチエン ジンでは探せなかったサイトがリンクされていたり、有益な情報がいっぱいだ ったり、暇なときに何気なく見て回るだけでも楽しい。 「話題の本」も充実度はマル。本に関する情報が網羅されている。 個人的に、アート系のガイドサイトがもっと増えればいいと思うんだけど、 「日本画」と「CG」「バーチャルビューティー・CG美少女」 くらいしかない。 なんか世の中に占めるアートの比率って低いのね。っていうかアート系の人た ちってパソコンの世界にあまり興味がないのかも。結構、アナログな世界だっ たり。我が道を行く人も多いし、データベース作るの苦手そう。 All About Japan http://allabout.co.jp/ 『厳選サイトわしづかみ! その道のプロ200人のおすすめ600サイト案 内』(日経BPパソコンベストムック) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=02207275 ↑こんな本も出ました! All About Japan のガイドさんたちのおすすめサイ トがいっぱい。巻頭には私が大好きな「宝塚ファン」ガイドの桜木星子さんの 写真も! 詳しい内容はこちら→ http://allabout.co.jp/mook/ ___________________________________ ●オトメチックメルヘンチック〜『シンデレラ』 [2002年08月12日(月)] 新宿コマ劇場で『シンデレラ』を観て来た。宝塚の現役とOGが共演する舞台。 新宿コマ劇場は、よく行くシアターアプルの上にある。シアターアプルは小さ めの劇場だけど、コマはかなり大きかった。客席はすり鉢状になっていて、見 やすい。よく演歌歌手なんかが公演している。舞台上に、セリやまわる盆が二 重三重に切ってあるのがよく見えた。しかもこの公演で、フライングもあって、 セリ、盆、フライングと三拍子揃ってるなんて、さすが演歌の人の劇場、と変 な風に感心。 『シンデレラ』は前知識があまりなかったので、もしかして子供向け? と思 って行ったら、全然大人向けだった。子供が観ちゃ行けないような内容という のではなくて、大人が十分楽しめる、大人のためのミュージカル。公演プログ ラムによると「ミュージカル界のゴールデン・コンビであるリチャード・ロジ ャーとオスカー・ハーマンスタインII世の最高傑作の一つ」だそう。『マイ・ フェア・レディ』のジュリー・アンドリュースも主演と務めたことがあるらし い。そんなすごいミュージカルだったのかぁ。 客席に座ると、キラキラした布が飾ってある舞台が目に入り、それがもう乙女 チックな感じで、ひゃぁ〜と思った。セットからしてメルヘンチック。嫌いじ ゃないんだけど、ちょっと恥ずかしい。 宝塚にすごく興味があるんだけど、未だにナマの本物の宝塚の公演を観た事が ない。『シンデレラ』は始まってみたらすごく宝塚チックで、辞めた人たちも 男役女役入り交じってて、もちろん出演者は全員女性。はじめてナマの舞台で 男役を観たのだ。現役生はともかく、辞めた人は辞めてから男役やるとは思っ てなかっただろうなぁ。年令はバラバラ。つい最近辞めたような人から、往年 のスターまでいろいろ。観に来ているのは主に宝塚ファンのようだけど、最近 の人のファンから往年スターのファンまでいろいろいたみたい。私の回りもみ んな宝塚ファンみたいだった。文化祭のようなノリで、やってる人たちがすご く楽しそうだった。観ててもすごく楽しい。曲もいいし、衣装もセットもゴー ジャスでかわいい。宝塚入門編としてはなかなかよかった。最後にはちゃんと フィナーレのショーがついていて、大満足。 往年のスターは鳳蘭が妖精の女王様。『ベルサイユのばら』の初代アントワネ ットの初風諄が女王様、初代オスカルの榛名由梨が王様。この「ベルばら」、 NHKでやっていたのを観た。しかも初風諄は一路真輝主演の『エリザベート』 で皇后をやっていて、何度も舞台を観ていたから、ほえほえ〜という感じで観 てしまった。やっぱり歌がうまい。声がきれい。女王様ぴったり。 私はよく知らなかったのだけど、元トップスターの瀬戸内美八、高汐巴、峰さ を理の三人が継母と義姉をやっていて、このトリオがまたよかった。いじわる なんだけどかわいい。キュート。この人たち、原作では最後に焼けた鉄の靴を 履かされたりしてお仕置きされるけど、この舞台では最後は円満ハッピーエン ドで、王様と女王様と仲良く握手したりしていた。 主演の二人は現役のタカラジェンヌ。シンデレラは花組の遠野あすか。若くて ぴちぴちしていてかわいらしかった。歌声も結構好きかも。王子様は専科の樹 里咲穂。この人はついこの間、 kinki kidsの堂本光一主演の『SHOCK』に出演 していた。外部出演多いなぁ。外のファンを増やす作戦なのかしら。 思った以上に楽しかったので、またこういう公演があったら見に行きたくなっ た。本物の宝塚の公演はまたちょっと違うんだろうな。本物も観に行きたい。 それから、このミュージカル自体も面白かったから、今度は本物の男性も交え てやってほしいような気も。でも王子様をできる役者がいるかなぁ。王子様っ てすごく宝塚っぽい。 ___________________________________ ●薬がまた増えた。 [2002年08月13日(火)] 病院に行った。血液検査の結果が前回からよくなってなくて(悪くもなってな かったのだけど)、またしても薬が増えてしまった。プレドニン30mg。入院中 に飲んでいた量と同じで、私のなかでの最高値。まあね、これで良くなればい いんだけど、その分副作用もあるのだ。仕方ない。 プレドニンをいっぱい飲むと、不眠になるけれど、なんだか一日中興奮状態で 落ち着かなくなるような気がする。精神的にリラックスできないような。身体 が痛いのも辛いけど、精神的に落ち着かないのも辛い。なんとか自分をごまか しつつ、のんびりするしかないなぁ。不思議なんだけど、時間がたっぷりある というのに、集中できないからか、本も落ち着いて読めないし、映画も落ち着 いて見れない(ような気がする)。で、時間はゆっくりしか過ぎてゆかなくて、 1日が妙に長かったり。 それにしても、かなり安静にしていたのに、良くなってなかったのは意外。で も自覚症状的にはほとんど改善されていなかったから、予想通りといえば予想 どおりだけど。たまにお出かけしたりしたのがいけなかったのかも。でも明日 も出かけちゃうのだ。仕事もしばらくお休みにした。もう、のんびり、ゆっく り治すからいいのだ。ときどき息抜きにお出かけしないと、かえって身体に (精神的に)悪い(と思う)。 ___________________________________ ●夢と現実の折り合い〜『ラ・マンチャの男』 [2002年08月14日(水)] 帝劇で『ラ・マンチャの男』を観て来た。今回の公演期間中に通算1000回目の 公演を迎えるという。初演は1969年。その間にキャストを変えながら何度も上 演された。でも私が観るのは今回がはじめて。どんなストーリーかもよく知ら なかった。 主演は松本幸四郎。初演からずっと出演しつづけている。相手役アルドンサに 娘の松たか子。松の姉の松本紀保もアントニオ役で出演している。何年か前に、 このアントニオ役で松たか子が出演したときに、観たかったのだけど、それは 見逃してしまい、気が着いたら松本紀保にバトンタッチしていた。そのうち息 子の市川染五郎も出演するのではないかと冗談を言っていたのだけど、もし実 現したら面白いかも。 なにげに私は松本一家ファンなのだ。松たか子の舞台は今回が三回目。過去に は『セツアンの善人』『嵐ヶ丘』を観た。今回も舞台上の松に視線はクギ付け。 なんだかオーラのある人なのだ。テレビでは清純派のイメージがあるけれど、 舞台では娼婦やはすっぱな役が多い。今回も情熱的とかセクシーとかいう言葉 が似合う役。以前は鳳蘭がやっていたというから、観ながら、これを鳳蘭がや ったら・・・と想像して比べてしまった。鳳蘭バージョンも観てみたかったな。 松本紀保のアントニオもこれを松たか子がやっていたのかぁ・・・とこれまた 想像しながら比べてしまった。松たか子バージョンも観てみたかった。松本紀 保は今回初めて観た。想像以上でも以下でもない。歌も芝居もそこそこ。でも 好きだけど。彼女、他の家族のオーラに及ばないかもしれないけれど、堅実に がんばっていていい。他のも舞台も観てみたい。でも主役タイプではないよね。 松本幸四郎も舞台でははじめて観たのだけど、テレビでよくみているから、ふ んふん、という感じ。これが染ちゃまのお父さんね。最近、私と友人の間では ちょっとした染ちゃまブーム。舞台を観た事ないけれど「にくめないキャラ」 なのだ。雑誌『レ・プリーク』の連載も面白くてツボにはまる。友人は染ちゃ ま主演の『アテルイ』を観に行くらしい。『アテルイ』は劇団☆新感線。友人 いわく「『アテルイ』を見たら松本一家全員(ナマで)見た事になるんだよ!」 と言われたのでちょっとだけ心惹かれたけど、私は新感線はあまり好きじゃな いので、見に行かない。そのうち映像で見れたら見よう。 上条恒彦が牢名主役。この人もテレビでよく見るけど、舞台でも見た事あるよ うな気がしたのだけど、後で考えてもなんで見たのか思い出せない。宮崎駿の 『千と千尋の神隠し』『紅の豚』に声の出演をしていて、それを最近見たから、 そのせいで見た事があるような気がしただけなのかもしれない。 劇中劇という形式がちょっと複雑だけど、ストーリーは割と単純明快で、現実 だけでも夢だけでも生きて行くのは辛いよってな感じ。音楽もいいし、何度も 上演されているだけあって、練り上がっている感じがした。よく熟れている。 今回はじめて松本幸四郎みずからが演出をしたらしい。と言っても、私はその 前のを見ていないから違いはわからない。 劇場はかなり満員で、当日券の席もかなり埋まっていた。私が見たのは二列目 の右寄りの席だった。オーケストラは舞台の両袖にいて、舞台前部のいつもオ ーケストラピットになっているところまで舞台になっていたから、すごく近く で役者さんを観れた。そうそう、オーケストラが袖にいるから、役者さんは袖 からは登場しない。舞台後方と前方の穴とかから、ぞろぞろとでてくる。面白 い演出。それにしても、おばさまたちをはじめとして客席がにぎわっていて、 この舞台、人気があるのだなぁと妙に感心してしまった。もうちょっと空いて いるかと思っていた。さすがだ。 『ラ・マンチャの男』公式サイト http://www.toho.co.jp/stage/la_mancha02/welcome-j.html 『アテルイ』公式サイト http://www.shochiku.co.jp/aterui/ ___________________________________ ●恋のドタバタ〜『じゃじゃ馬ならし・空騒ぎ』 [2002年08月17日(土)] 『じゃじゃ馬ならし・空騒ぎ』 ウィリアム・シェクスピア/著、福田恒存/訳(新潮文庫) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=00161060 「空騒ぎ」は何年か前に映画を見て、面白いなぁと思っていて、読んでみたら やっぱり面白かった。軽い感じの恋愛喜劇。登場人物はそこそこ多いのだけど、 それほどややこしくなく、すんなり読める。カップルを成立させるために周り の人たちが、あれやこれや相談したり、協力しあったり、罠をしかけたり、ド タバタコメディーみたいで楽しい。最後は大団円で終わってなんだか幸せ。 「じゃじゃ馬ならし」は先日見たミュージカル『キス・ミー、ケイト』の下敷 きにもなっているお話。タイトルからも分かるようにアンチ・フェミニズムの 雰囲気が漂う。お転婆な女の子を馴らすって・・・。それもやり方が暴力的。 眠らせない、食べさせない。これじゃどっかの宗教の勧誘で使ってるマインド コントロールみたいじゃないか。実際の話、マインドコントロールって夫婦間 でもあるらしいから笑えない。結局、最後は従順な妻になるのだけど、ミュー ジカルでは、実は女の方が一枚上手、という落ち。原作ではそこら辺はあやふ やだけど、そういう落ちを作らないと上演は難しいかも。「から騒ぎ」と対象 的に、「じゃじゃ馬ならし」はあまり好きじゃない。この違いはなんなんだ。 ___________________________________ ●少年時代に戦争があった〜『少年H』 [2002年08月18日(日)] 『少年H 上』妹尾河童/著(新潮文庫) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=01956612 『少年H 下』妹尾河童/著(新潮文庫) http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-akane01465&bibid=01956613 舞台美術家の妹尾河童さんの少年時代を描いた小説。だれにでも読めるように、 文字が大きく、ルビもたくさん振ってある本文が印象的。 「少年H」っていうのは、匿名性を持たせたもっと深い意味のある名前なのか と思ったら、ただ単に、著者の子供時代のあだ名だった。胸に大きく「H」と 編み込まれた母親の手作りのセーターを着ていたからついた名前。「H」は主 人公・妹尾肇(はじめ)少年の名前の頭文字。映画や音楽や絵が好きで、新聞 や本も大好きで、好奇心旺盛で、分からないことがあると近くの大人になんで も尋ねる男の子だ。 Hの父親は神戸で洋服の仕立て屋をしていて、外国人のお客も多かった。しか し、Hが小学校5年生の時に戦争が始まり、いままで平等につきあってきた外 国人のお客さんも、敵の国の人と味方の国の人と区別しなくてはならなくなっ てしまう。父親はスパイ容疑で警察に事情聴取されるし、新聞はウソばかり書 いているし、近所の人たちも本心を隠して生活している。Hから見ると、そん な戦争中の日常はおかしなことばかり。Hの家族はクリスチャンで、特に母親 は熱心な宗教心を持っていて、常に「愛」を説いている。そのためか、Hの家 族は他の家族と比べてちょっとおかしいのだけど、そんな家族の中で育ったH の目から見た戦争は、真実を見抜いているような気がする。 最近、よく思うのだけど、「戦争」と一括りにして「悲惨」だとか「繰り返し てはいけない歴史」だとか言ってしまうけれど、実は、それは戦争を体験して いないからそういう風に言えるのであって、戦争を体験している人にとっては、 それは「その人にとっての『戦争』」で、ただ単に「戦争」と一括りにしてし まえるようなものではないのではないか。戦争を体験している人にとっては、 歴史上の「戦争」と「自分が体験した『戦争』」の両方があって、実は戦争を 体験していない私達がもっともっと学ばなければいけないのは「体験談として の『戦争』」なんじゃないかと思う。 少年Hは神戸の空襲で家を失う。そのときに、町中が火に包まれ、焼夷弾が降 り注ぐ中を母親をつれて必死で逃げまどう。それはもう、本当にそのときに死 んでしまったとしてもおかしくない状況で、Hにとっては神戸の街全体が焼け 野原になってしまったと思えるくらいの空襲だった。でも、あとになって、街 の半分は焼け残っていると分かった。私たちの知る空襲というのは、焼けた場 所と残った場所を色分けされたような地図で見て、「このくらいが焼けたのか ぁ」と単純な感想しかもてなかったりするけれど、実際の体験談はそんな俯瞰 した見方はできなくて、猛火の中を必死に逃げまどうというHの体験のような のが本当の戦争なんだと思った。個々の体験の集合が「戦争」。その個々の体 験をもっともっと大切にしないと、私たちはまた戦争を始めてしまうかもしれ ない。なんだか、今の日本を見ているととってもハラハラする。 私は幸運にも、戦争を体験した方のお話を何度か聞いたことがある。当たり前 だけれど、人それぞれに様々な体験をしている。 8月15日の玉音放送を聞いた ときの感想にしてもそれぞれに違っていた。その内容がわかったか、わからな かったかも人それぞれ。しかし、戦争の話をするときに、聞く方は悲惨な話だ と思って聞いてしまうのだけど、話す方は時々笑い話を交えて話してくれる。 十代に戦争を体験した人にとって、戦争の話というのは青春時代の話でもある からかもしれない。あとから見ると悲惨な時代でも、その当時を必死に生きて いた人たちにとっては輝かしい日々でもあったのかもしれないと、時々思う。 この『少年H』も悲惨な戦争を描きながら、Hの輝かしい青春の日々の記録で もあるのだ。 (茜音「日々のほのぼの」より) http://akane.pos.to/akane/f/honobono.htm ・・・・・・─・─・─・──・──・──→この続きも日々更新中です。 ___________________________________ --更新情報-- ★茜音 【ギャラリーと日記】 http://akane.pos.to/ ・9月のカレンダーは秋っぽい色で。壁紙に使ってください。(2002/09/01) ★ぱんだ雑貨店 【壁紙とWEB素材】 http://akane.pos.to/sozai/ ・「季節のオススメ壁紙」コーナー作りました。(2002/08/17) ・[ナビゲーション]にNew-UpのGIFアニメ78点追加しました。   いろんな色があります。(2002/08/25) ・[壁紙-ART]秋色の壁紙16点追加しました。   ひさびさにパステルです。(2002/09/01)    ★りんくる 【リンク集】 http://akane.pos.to/link-ru/ ・膠原病関連のサイトなどを追加。(2002/08/11)   ★茜音ミニショッピングモール http://akane.pos.to/shopping/ ・ファッションなどに新しいお店を追加。  ちょっと便利なショップのリンク集になったらいいな。(2002/08/03) ・プレゼントやサンプルがもらえるサイトをトップページに集めてみました。  (2002/08/18) ・大手オンラインモールへのリンクなど追加。(2002/08/21) ・[ホスティングサービス]→[サイト制作・管理]に変更。  アフェリエイトサイトなど追加。(2002/08/24) ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  発行■そふえのりこ(祖父江典子)     【茜音-AKANE-】     メールフォーム  「茜色通信」HP■登録・解除・変更・バックナンバーはこちらから。      ■「茜色通信」は、以下のシステムを利用して無料で配信しています。  まぐまぐ  マガジンID:0000023568  E-Magazine  マガジンコード:akaneiro  カプライト  マガジンID:6392  Pubzine  マガジンID:19602  Macky!   マガジンID:akaneiro  melma!  マガジンID:m00073386  Copyright(C) 2002 Sofue Noriko  発行者の許可なく転載することを禁じます。 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛